デッキ編成と召喚タイミングが肝のTD
「チーム犬も歩けば」は、デザイナー1人とエンジニア1人という小規模な制作ユニット。
その処女作となる『傭兵王~カードで召喚タワーディフェンス~』は、タワーディフェンスゲームにTCGのカード収集やデッキ編成の要素が加わったタイトルだ。
魔物討伐令により魔物を倒せばお金がもらえるというファンタジー世界で、戦術家ウルフェンと弟子のアーシャが傭兵団を率いて、魔物がひしめく戦場を勝ち抜いていくというのが本作のストーリー。
傭兵の選択が戦局を動かす
戦闘におけるプレイヤーの役割は、傭兵たちを召喚すること。敵の拠点を傭兵たちが沈めることができれば、めでたくステージクリアという流れだ。
傭兵はそれぞれ、体力や攻撃力、移動速度などが異なっており、召喚するタイミングが何よりも重要になってくる。
- 傭兵の召喚に必要なコイン
- 敵の拠点
- 手札
- 収入レベル
- 自分の拠点
画面右上に表示されたコインを支払い、手札の中から傭兵を召喚するのだが、当然ながら強力な傭兵は高額のコインが必要になる。そのため、数においては不利になってしまう。
戦闘開始直後は、低コストの傭兵を出撃させて敵の進軍を食い止め、高コストの傭兵を呼ぶためのコインをためる時間を稼ぐのが基本的なテクニックだ。
また、召喚の合間に収入レベルをアップさせるという要素も、ステージクリアのカギを握る。
コインを消費してしまうが、コイン最大値が上昇するため、高コストな傭兵を連続で召喚することが可能になる。その結果、一気に攻め入っていく戦い方ができるようになる。
戦闘におけるTCG要素としては、編成したデッキからランダムで手札が補充されていくところが挙げられる。
運が悪いと序盤に高コスト傭兵だけしか手札になく、何も召喚できないうちに敵に迫られる、といった事態になりかねない。
幸いなことに、本作にはプレイにスタミナを必要とするといった要素が存在しないので、気軽に繰り返しチャレンジすることが可能だ。戦闘の序盤で厳しいと感じたら、素直にやり直すことをおすすめする。
手に入れた傭兵で最強部隊を結成!
戦闘においてカード(傭兵)の引きが重要になるということは、その山札となるデッキの編成についても、攻略において大きなウェイトを占めるということにつながる。
コストや移動速度、攻撃範囲、回復の役割など、あらゆるバランスを考えて編成する必要があり、TCGのデッキ構築と似た感覚で楽しめる。
傭兵には、以下の6種類の系統が存在し、それぞれに適した役割がある。それらを理解することがデッキ編成の第一歩となるはずだ。
歩兵系
同ランクの他の系統より、比較的コストが低いタイプ。体力が低めのものが多いので、序盤の時間稼ぎが主な役割となる。
盾兵系
文字どおり、盾を装備した兵士たち。防御力が高く、敵からのダメージを軽減することができる。戦場に長く滞在できることが多いので、守りの要となる。
弓兵系
遠距離からの攻撃を得意とするタイプ。その分だけ耐久力はないが、前線に他の傭兵を展開した上で使うと、安定した働きを見せてくれる。
騎兵系
高い移動スピードを持ち、敵拠点へ一気に近づくことで素早いクリアを可能にする傭兵。
各ステージのサブミッションとしてクリアタイムの条件が設定されていることがほとんどなので、必ず編成に加えておきたい存在だ。
メイジ系
メイジ系は、広範囲に影響が及ぶ魔法攻撃が最大の特徴だ。ディフェンスが高い相手にも大ダメージを与えられる、攻撃特化型の傭兵となっている。
ヒーラー系
唯一の回復能力を持った傭兵が、このヒーラー系。攻撃には一切参加できないので、多くても5体ほどにとどめておきたい。
これらの傭兵たちは、主にステージクリアの報酬として入手できる。ガチャなどの課金要素はいっさいなく、完全無料で遊べるのがこのゲームのいいところといえるだろう。
また、ステージクリア時に、まれに広告動画が表示されることがある。うざったいと感じるかもしれないが、これを視聴すれば強力なレア傭兵が獲得できる。
スピード感のある戦いが楽しめる
作者がインスパイアされたという『にゃんこ大戦争』と大きく違うのは、やはりデッキを編成して戦う点だろう。
戦略をじっくり練るところから始まりながらも、デッキには20枚という制限があるので、1戦1戦が必然的に短くなり、ちょっとした空き時間でも楽しめるゲーム性に仕上がっている。
ゲーム内課金の仕組みがなく、完全無料であることも特筆すべきところで、やり込み次第では誰でも高難度のステージをクリアできるはず。無課金派のプレイヤー必見の一作だ。
- 使用した端末機種:Galaxy S7 edge
- OSのバージョン:Android 6.0.1
- プレイ時間:約2時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
(C) チーム犬も歩けば