ブロックブラザーズ【ゲームレビュー】

『ブロックブラザーズ』は、ジャンプや壁キックなどを駆使してゴールを目指す、1画面1ステージのシンプルなアクションゲームだ。オリジナルステージを簡単に作成できるので、『エキサイトバイク』や『RPGツクール』などのステージ作りが好きなクリエイティビティ精神にあふれる人にピッタリの作品だ。

パンツ一丁のおっさんを操り
ジャンプだけで難関ステージに挑戦!

本作の主人公は、なぜかジャンプするはめになったパンツ姿のおっさん。右移動と左移動、そしてジャンプの3つの操作で、このおっさんをスタート地点からゴール地点まで移動させるのがゲームの目的だ。内容はシンプルだが、さまざまなギミックやテクニックが存在し、奥の深いゲーム性となっている。

地球上を歩くおっさん。白と水色のストライプのパンツから某『おそ松くん』のキャラクター「デカパン」を連想してしまうのは、筆者が同じおっさんだからだろうか?

さまざまなギミックを潜り抜けて100以上のステージをクリアせよ

本作には100以上のクエストステージが用意されているが、最初にプレイするのはチュートリアルステージ。ここでは、壁キックやボタン長押しでの大ジャンプ、壁つかみなどのテクニックのほか、動く壁、乗ると滑ったり反転したり壁などのギミックの仕組みを学ぶことになる。

画面右下がジャンプボタンで、左下にあるのが右移動と左移動の方向キー。指で少しブロックが隠れることがあるのが難点だが、レスポンスも良好で操作性はなかなかいい

■ブロックの種類

チュートリアル後の本編は、1つのステージをクリアすると次のステージへと進める方式。最初は簡単だが、どんどん難しくなってくる。なお、ゲーム内通貨のジェムを支払えば、クリアしなくても先に進むことは可能。だが、先に進めばさらに難しくなってくるので、コツをつかむためにも可能ならば1つずつクリアしながら進んでいきたい。

何度失敗してもペナルティは一切ない。とにかくレミングスのように死にまくって、攻略法を見つけるのが鉄則だ。ちなみに、リトライ時やステージ切り替えの際には、たまに広告が表示されることがある。失敗続きのときはイライラするかもしれないが、ほんの数秒なので我慢しよう

ジェムは、ステージクリアの報酬や課金で入手できる。アバターやステージを作成する材料の購入にも使うので、計画的に使っていきたいところ。ちなみに、アバターには特殊な能力はまったくない。見た目にこだわりたい人以外は、後回しにするべし

各ステージでは、ほかのプレイヤーのコメントを見ることもできる。ほとんどが「イライラする」とか「very easyだぜ」といった内容だが、たまに攻略のヒントが見つかることも。ゲームに疲れたら、それらを見てみるのも面白い

各クエストをクリアすると、ジェム以外にブロックが獲得できる。これは、本作における最大の魅力であるオリジナルステージの作成に必要となる。クエストもそこそこに「すぐにオリジナルステージを作りたい!」という人もいるだろうが、まずは材料をそろえるのが先決だ。課金なしの場合、だいたい10ステージぐらいクリアすればじゅうぶんな数のブロックが集まるはずだ。

オリジナルステージを作って世界中のプレイヤーにお披露目

ブロックが集まったら、いよいよオリジナルステージの作成だ。画面の大きさは縦20マス×横20マスの計400マス。作り方は、使いたい壁を選択したら画面内をなぞるだけと、いたってシンプルな方式。1画面しかないので簡単そうに思えるが、クリアすることができて(ココが重要!)、なおかつ難易度もそれなりとなると、うまく完成させるのはなかなか難しい。最初はすぐにクリアできる簡単なステージに挑戦して、少しずつ難易度を上げていくのがおすすめだ。

オリジナルステージの作成画面。マスが小さいので指でなぞるのが少し難しいが、何度でもやり直しできるので問題はない。完成したら、右上の公開ボタンを押せば、すぐに世界中のプレイヤーにお披露目できる

もちろん、ほかのプレイヤーが制作したステージに挑戦することもできる。オリジナルステージをクリアしたときにもジェムやブロックを少量獲得できるので、無課金プレイヤーにやさしいシステムと言える。ただし、報酬を受け取る際も広告が流れるので心しておこう(しかもジェムの場合は20秒ぐらいと少々長め)

オリジナルステージを作成するなら、ほかのプレイヤーが公開しているステージから面白い要素を見つけるのが得策だ。ここで筆者が見つけた興味深いステージをいくつか紹介する。

スタート直後にいきなり壁キックしないとゲームオーバーになるという、難易度の高いステージ。筆者はいまだにクリアならず……。難易度の高いステージは、「これがクリアできるのか!」という驚きのほうが大きい。その分、クリアした時のカタルシスは相当のものなのだが

どこかで見たようなゴーストのキャラクターを題材にしたステージ。難易度自体は簡単だが、こうしたお遊び要素も本作の楽しいところ

スタートすると、キャラクターがロケットの中に入ってそのままゴールまで進んでいくオリジナルステージ。何もせずにクリアできる、いわゆる「全自動」ものだが、ギミックを使った発想が面白い

ほかのプレイヤーが作ったオリジナルステージは、人気や作成時期などで検索が可能。人気があるのは、やはりアイデアが優れているものだ。難易度が多少低くても絶賛されているステージも多い

新ステージが毎日登場! ステージ作成にもハマってしまう

本作では毎日のようにプレイヤーたちが新ステージを公開しているので、本編クエストをすべてクリアした後もずっと楽しむことができる秀作だ。本編自体の難易度が高いので、詰め将棋のように「こうしたらクリアできる」という行程を考えるのが好きな人にもたまらないゲームとなっている。

さらにオリジナルステージの作成にハマると、休日が丸々つぶれてしまうも当たり前に。ほかのプレイヤーからのコメントに一喜一憂し、ジャンプアクションが好きな仲間と一緒に遊んでいる独特な感じも味わえる。ただ、1ステージをクリアするのに数十回と死んでしまうのが当たり前なので、短気な人は壁を殴ってしまったりすることがないように注意したい。

  • 使用した端末機種:iPhone 4S
  • OSのバージョン:iOS 8.3
  • プレイ時間:5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.1
  • 課金総額:0円

(C) 2015 Daigo Sato