スマホTCG戦国時代にアーケードから黒船来航
『CODE OF JOKER』は、2013年7月より稼働しているアーケードTCG。そのスマホ版となる『CODE OF JOKER Pocket』が満を持してサービス開始となった。
ターン制で相手のライフを0にすると勝ちという、一見するとTCGではありがちなルールだが、攻撃・ブロックの権利「行動権」の概念や、4種に大別されるカードによるデッキ構築、クロックアップやオーバーライドといった独自のシステムで、非常に戦略性の高いバトルが特徴となっている。
まずはCPU戦の動画を見ていただき、バトルの流れを説明していこう。
場に出したユニットでアタックし、ブロックされなければ相手のライフに1ダメージ与えられ、これを繰り返して0にすることを目指していく。
相手のユニットを指定してアタックすることはできず、すべて相手プレイヤーへのアタックとなるのが特徴的なところ。それに対し、相手がユニットでブロックをすると、ユニット同士の戦闘へと突入する。
先攻と後攻のターンを合わせて1ラウンドとカウントし、10ラウンド目が終了するとその時点でバトルも終了。このタイミングで勝負がついていない場合には、残りライフが多いプレイヤーの勝利となる。
なおカードの効果により、同時にライフが0になった場合は両プレイヤーとも負けという判定だ。
4種類のカードでデッキを編成
TCGの醍醐味といえば、まずはデッキ編成ではないだろうか。
本作のデッキは、ユニット・進化・インターセプト・トリガーの4種類のカードを40枚使って構築する。それより少なくても多くてもデッキとして成立しないため、バトルで使用することができない決まりだ。
ここからは、これら4種類のカードの役割を紹介していこう。
ユニットは敵を倒すたびに強くなるバトルの要
ユニットカードは、フィールドに出してアタックやブロックを行うカード。フィールドに出ていないとアタックはもちろん、ブロックもできないため、ユニットを中心にデッキを組んでいくことになる。
ユニットには、場に出すためのコスト、戦闘時の強さ「BP」、属性、多種多様な効果それぞれ備わっており、状況に応じてフィールドに出していく。
フィールドに出した直後のユニットはLv1の状態となっており、相手ユニットとの戦闘に勝利するとLvがアップ。最大でLv3まで上昇し、それに伴いBPも増加する。
また、ユニットごとに種族が決まっており、カードの効果に影響してくる。特定の種族で固めることで強さを発揮するカードもあるため、ユニットだけで考えても幅広いデッキ構築が可能となっている。
強力な進化カードでフィールドを支配!
進化カードは、すでにフィールドに出ている同属性カードに重ねる形で召喚するカード。それ以外はユニットと同じ役割を担っている。
召喚時に上記の条件がある分、強力なカードが多いのが特徴だ。
通常ユニットがフィールドに出ていないと召喚できないため、進化カードをデッキに入れすぎるのはご法度。
トラップ的な役割で戦略を拡げるトリガーとインターセプト
ユニット・進化カードが相手にダメージを与えるのに対し、トリガーとインターセプトのカードは、あらゆる場面で特殊な効果を発動するトラップ的な役割を担うカード。
これらは手札から直接発動することはできず、まずは「トリガーゾーン」という場にセットしなければならない。
その後、カードごとに決められた条件を満たした際に発動することができる。
なお、トリガーとインターセプトには以下の違いがある。
- トリガー:条件を満たした際、強制的に発動
- インターセプト:条件を満たした際、任意で発動
また、インターセプトの中にはユニットと同様に属性を持つものが存在する。
これらは同属性のユニットが自フィールドに出ていないと発動できないという条件もあるため、ユニットとインターセプトは属性を合わせてデッキを組むことが必須だ。
ちなみに、トリガーゾーンにセットしたカードは、相手からは属性のみが見えている状態になる。
相手がトリガーゾーンにカードを伏せている場合、下手にアタックすると手痛い罠にかかってしまうことがあるので注意が必要だ。
これら4種類のカードが入り交じり、手札やトリガーゾーンを読み合い、フィールドのアドバンテージを考えながら戦う、高度な戦術TCGと言えるゲーム性となっている。
ユニットや進化カードを召喚したり、インターセプトを発動する際に必要なコストは、プレイヤーのCPから消費していくのだが、CPが尽きない限りは自由に行動することが可能だ。
CPはターン数が経過するごとに、以下の表のとおりに増加していく。
ターン数 | 先攻CP | 後攻CP |
---|---|---|
1 | 2 | 3 |
2 | 3 | 3 |
3 | 4 | 4 |
4 | 5 | 5 |
5 | 6 | 6 |
6 | 7 | 7 |
7 | 7 | 7 |
8 | 7 | 7 |
9 | 7 | 7 |
10 | 7 | 7 |
ユニット・進化カードを使った小技で戦術を加速!
ユニットと進化カードについて、2つの独特なシステムが存在する。どちらも重要なテクニックとなり、本作のバトルで欠かせない要素となっている。
ユニットを手札で強化するオーバーライド
「オーバーライド」とは、手札に同じユニット・進化カードがある際に、それらを重ねて1枚にまとめることを指す。
その際に、まとめたカードのレベルを1上昇させるうえに、新たにデッキからカードを1枚引くことができるのだ。
トリガーゾーンにセットしコスト軽減
ユニットは召喚する他に、トリガーゾーンにセットすることで、同属性のユニット召喚のコストを1減らすことができる。
例えば、先行の1ターン目はCPは2しかないのだが、このテクニックを使うことで、1ターン目からコスト3のユニットをフィールドに出すことが可能だ。
手札を多く消費してしまうデメリットがあるものの、CPを節約し、行動の選択肢を増やすテクニックとなっている。
行動権を意識したプレイングが勝敗を分ける
本作のシステムで独特なのが、ユニットがアタックやブロックをする権利である「行動権」。これを正しく理解することが上達の近道だ。
行動権に関するルールを以下にまとめておく。
- フィールドに召喚した際は行動権を所持
- 行動権を所持しているとアタック・ブロックが可能
- アタックをすると消費する
- ブロックをしても消費されない(相手ユニットとの戦闘で負けない限り何度でもブロック可能)
- 自ターン開始時に行動権を回復
- ユニットがLv.3になる(オーバークロック)と行動権を回復
行動権がないとブロックができないため、自分のターンにアタックをして行動権を消費すると、相手のターンのアタックを防ぐことができない仕組みになっている。
ちなみに、フィールドに召喚したユニットは、一部を除きそのターンはアタックを仕掛けることはできない。しかし、行動権は所持しているため、次の相手のターンでブロックをすることは可能だ。
バトルが後半になりライフが減るほど、むやみに行動権を消費すると命取りになる場面が多い。
ブロックの権利を放棄して攻めるか、安全のため行動権を残しておくか、その選択が勝敗を分けるといっても過言ではないのだ。
アーケード版との相違点は?
スマホ版はVer1.0~1.1のカードを実装
アーケード版『COJ』は3年以上も稼働しているだけあり、実装されているカードも数えきれないほど存在する。
『COJ』のカードは、Ver1.0、1.1、1.2、1.2 EX……という具合にカードが追加されており、現在はVer2.0 EX3までバージョンアップ。
環境もどんどん変わっており、Ver1.0~1.1 EX2までのカードは全国対戦では使用できないカードとなっている。
今回のスマホ版では、これらの初期時代のカードが実装されており、古参プレイヤーは昔をなつかしみながら、当時を知らないプレイヤーは新しいカードで新鮮な気持ちで、新たに『CODE OF JOKER Pocket』をプレイできるのではないだろうか。
JOKERカードは1枚のみ使用
デッキごとにキャラクター固有のアビリティとなる「JOKERカード」を編成するのも『COJ』の特徴。現行のアーケード版では、W-JOKERシステムという、2枚のJOKERカードを設定するシステムが採用されている。
対してスマホ版『CODE OF JOKER Pocket』では、1枚のJOKERカードを設定する仕様となっている。
COJがどこでも対戦し放題に!
アーケード版とスマホ版で上記のような違いは確かにあるのだが、もっとも異なる点はスマホ版はいつでもどこでも手軽にプレイできることに違いない。
スマホゲームにありがちなスタミナ制ではなく、対戦はやり放題となっているため、時間や場所を選ばず、好きなだけ対戦できる。
リプレイ観戦やフレンドのデッキのワンタッチコピーなど、上達するため役立つ機能も実装されており、アーケード版未経験でも上位プレイヤーに食い込むチャンスは十分に用意されている。
『COJ』に興味はあったけれどゲームセンターに行くほどではなかった人や、新しいスマホTCGを探している人、もちろんアーケード版『COJ』プレイヤーにも、幅広い人におすすめできるタイトルだ。
使用した端末:iPhone 7
OSのバージョン:iOS 10.0.2
プレイ時間:約5時間
記事作成時のゲームのバージョン:1.0.1
課金総額:0円
(C) SEGA