【究極ゲーマー列伝】: えんじょるの氏が語る『スクフェス』とエリチカの魅力(前編)

今回から始まった新企画「究極ゲーマー列伝」。この企画では、ソーシャルゲームやオンラインゲームにハマり過ぎたプレイヤーが、いかにして「究極ゲーマー」になったのか、普段どのようにゲームライフを楽しんでいるかを徹底紹介。将来、究極ゲーマーになるかもしれない読者のみなさんに贈るインタビュー記事です。

究極ゲーマー「えんじょるの氏」は、サービス開始日から毎日欠かさずプレイ続行中!

記念すべき第1回目は、全世界で2,000万人以上がプレイ中の『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』(スクフェス)の究極ゲーマー「えんじょるの氏」。えんじょるの氏はハンドルネームからわかるとおり、『ラブライブ!』に出演している声優・南條愛乃さん(ニックネームはナンジョルノ)のファン。

えんじょるの氏自身は「自分は究極ゲーマーではありません。周りにはもっと熱心な方々がたくさんいます」と語るが、一般的に見ればじゅうぶんな究極ゲーマーなので取材を依頼し、彼のスクフェスライフに迫ってみた。

――本日はよろしくお願いします。さっそくですが、えんじょるの氏が『スクフェス』を始めたのはいつごろですか?

えんじょるの氏:サービス開始日です。

――サービス開始日?

えんじょるの氏:そうです。ネットで調べたら、iOS版が配信されたのが2013年4月15日らしいです。なので、その日に始めました。

――スタートダッシュが肝心ってワケでしょうか?

えんじょるの氏:そういうのはあまり気にしていなかったんだけど、自分は元々『ラブライブ!』が好きだったんです。もっと言ってしまうと、『ミルキィホームズ』というアニメのファンで、出演している声優さんがかぶっていたから『ラブライブ!』に興味を持ったんです。そして『ラブライブ!』を見たら「コレはおもしろいぞ」と(笑)。

――で、サービス開始日から始めることになったのですね?

えんじょるの氏:それまで自分が使っていたスマホはAndroid端末で、あのころのオレは生粋のアンドロイダーでした。だけど『スクフェス』が配信されるのは「iPhoneだけ」と知って、急いで機種変更をしました。当時はiPhoneだったらなんでもいいから、気にしないでテキトーなものを買いました。

――『ラブライブ!』が好きというだけでその行動力、すばらしいです。どのくらいの頻度でプレイしているのでしょうか?

えんじょるの氏:サービス開始日からずっとです。

――えっ!? ずっとですか?

えんじょるの氏:そう。毎日遊んでいます。1日たりともログインしなかった日はありません。

――ブシロードが配信を開始して2年以上になりますが、「ほぼ毎日」ではなく「毎日」ですか?

えんじょるの氏:そうです。これだけは自慢です。

2013年4月のサービス開始時から、すでに課金をスタートさせたえんじょるの氏。やはり意気込みが違う!

――毎日欠かさずログインすることで、なにかいいことはありましたか?

えんじょるの氏:なにもありません。ただの自己満足ですね。おもしろいからひたすらプレイし続けているんです。

――ということは、この2年以上、一度も旅行は行っていない?

えんじょるの氏:自分は、ケータイの電波かWi-Fiがつながる場所しか行きません。『スクフェス』が遊べなくなってしまいますからね。自分のライフスタイルは『スクフェス』が中心に回っています。なので「今日は『スクフェス』をプレイしない」なんて選択肢はないんです。あ、誤解しないでくださいね。ちゃんと仕事はしてますよ(笑)。

単なるアニオタではない!? 音ゲーのテクニックがすごい!

――ゲームは昔からお好きだったのでしょうか?

えんじょるの氏:ビデオゲームは昔から好きで、長くやってますね。特にリズムゲーというか、いわゆる「音ゲー」が大好きで、いろんなタイトルを14年くらい遊んでいます。昔とった杵柄ですが、あるゲームのある曲では、全国1位を取ったこともあります。

あるゲームで全国1位の腕前を持つえんじょるの氏。音ゲーが不得意な筆者とは無縁の称号……。どのようなゲームだったのか知りたかったのでゲーム名と曲名を聞いてみたが、「まぁいいじゃない、そんな昔のことは(笑)」と、話をそらされてしまった。なにか思い出したくない過去を持つ者のような瞳で。

そんなえんじょるの氏だが、せっかくなので『スクフェス』のプレイ動画を撮影させてもらった。彼はこの時点ですでに飲酒状態だったため、「オレ、いま酔っ払ってるからスコアは期待しないでね」と語っていた動画がコチラ。

※ご本人の肉声が入ってしまったため、音声は差し替えてあります

プレイ中に1つも撃ち漏らしがない、いわゆる「フルコンボ」をキメてきた。酔っていながらこのテクニックなので、シラフのときはもっと高得点を出せるらしい。真偽の程は定かではないが、絢瀬さん(CV:南條愛乃)が横で応援してくれたら、さらにスコアを伸ばせるらしい。

※「絢瀬さん」とは、作品に登場する「絢瀬絵里(CV:南條愛乃)のこと

『スクフェス』にハマった理由はどこ?

――『スクフェス』を初めて遊んだときのことを覚えていますか?

えんじょるの氏:覚えてますよ。1曲プレイして「これはいいゲームだわ!」と、脳内で絢瀬さんの声が再生されました。

――これまでに音ゲーをたくさんプレイしていたそうですが、『スクフェス』ならではの魅力はどこでしょうか?

えんじょるの氏:それは3つあります。1つめは「キャラクターがかわいい」です。とにかく、登場するキャラクターがかわいいんです。2つめの魅力は「どこでもできる」ところ。スマホやタブレットを持っていれば、外出中も遊べます。ゲーセンに行く必要がないのは、われわれサラリーマンにとっては歓迎。そして、最後の3つめは、「絢瀬さんがかわいい」です。

――1つめと3つめの答えがかぶっちゃっていませんか?

えんじょるの氏:いちいち細かいっすね(笑)。じゃ答えを変えますよ。3つめは「音ゲーとしてしっかりしている」にします。

――どの部分がしっかりしていますか?

えんじょるの氏:たくさんありますが、初めて遊んだときに感じたのは「タップとスワイプでここまで正確に判定されるんだ」というところです。昔のゲームセンターの音ゲーはほとんどがハードウェアのボタンですが、スマホはタッチパネルです。『スクフェス』はボタンを押した感触こそはありませんけど、タップしたときに効果音が鳴るし、そのタイミングがしっかりしているので、自分のような音ゲーのファンでも納得できるゲームです。きっと絢瀬さんも、「こんなに楽しいゲームになってうれしいわ」と喜んでいると思います。

――音ゲーを14年もプレイし続けている方がおっしゃると、説得力がありますね。

えんじょるの氏:あとは他のゲームでもある機能ですが、難易度を選択できるのもいいです。プレイヤーの腕前に応じて難易度を選択できるのですが、『スクフェス』難易度設定は絶妙だと思います。難易度をEASYにすれば、『ラブライブ!』が好きならば音ゲーが苦手な人でも遊べます。絢瀬さん推しの人だったら、遊ばないとソンです。

えんじょるの氏イチオシのキャラ「絢瀬絵里(CV:南條愛乃)」の魅力は?

――おっしゃることはわかりますが、ただおもしろいからという理由だけで、2年以上も毎日欠かさずプレイしないと思うのですが?

えんじょるの氏:これだけ説明したのに、まだわからないんスか?(笑) じゃあコレを見てください。

えんじょるの氏にいちばんかわいい絢瀬さんはどれかを聞いてみたところ、「1番とか2番とか、そういうのは決められないんだよ!」と怒り出してしまった。どの絢瀬さんも魅力的だという……

――かわいいですね。

えんじょるの氏:でしょ? かわいいでしょ? いまアナタ、かわいいって言いましたよね? 絢瀬さんはかわいくて、さらにかしこいんです。

――そうみたいですね。

えんじょるの氏:ということはですよ、もっと絢瀬さんが見たくなるのは必然!

――はい。必然だと思います。

えんじょるの氏:そうなると、こうやって絢瀬さんのカードがどんどん増えてくるわけですよ。

ずらりと並ぶ超レアなカード。中でも絢瀬絵里のカードの多さが目立つ

――ちょっと待って下さい! 絢瀬さんのカードを、いったい何種類持っているんですか?

えんじょるの氏:全部です。

――え?

えんじょるの氏:だから全部。数えたことはありませんが、いままで配信された絢瀬さんはすべて持っています。

本人は「究極ゲーマーではない」と語っていたえんじょるの氏だが、おそろしいことに現在までに配信された「絢瀬絵里」のカードはすべて所有しているという。しかも、中には複数枚持っているものもチラホラ見受けられた。筆者もたしなむ程度に『スクフェス』をやっているが、ゲーム内でもっともレア度が高い「UR(Ultra Rare)」のカードはほとんど手に入らないのは知っている。果たしてえんじょるの氏は、どうやって手に入れているのだろうか……。

自動車よりもURカードを選ぶえんじょるの氏の心境は?

――率直にお聞きします。ほしいカードを手に入れるのはガチャを回すしかないですよね?

えんじょるの氏:Blu-ray特典とかを除いたら、基本的にはそうですね。

――では、これまでにいくらぐらい課金していますか?

えんじょるの氏:計算したことはないけど、数えたら負けだと思っています。

――そうかもしれませんが、なんとなくでいいので教えていただけませんか?

えんじょるの氏:う~ん……わからないな~。総額は覚えてないけど、『スクフェス』はちゃんとしているゲームなので、いままでの購入履歴がすべてゲーム内で見られるんですよ。それをすべて合計すれば、いつでも課金額はわかります。ですが、そういうのは気にしないようにしています。

――その画面を見せていただけませんか?

圧巻の「ラブカストーン 86個、購入しました」の履歴。毎月このような感じらしい

――ちょっと待って下さいよ! コレ、ものすごい額になりますよ(笑)。

えんじょるの氏:まぁまぁ、いいじゃない。自分で稼いだ金なんだし。

――そういわれてしまえば、そのとおりですが。どういうときに課金したくなるのでしょうか?

えんじょるの氏:それは課金したくなったときです。

――それはそうでしょう(笑)。

えんじょるの氏:『スクフェス』は定期的にゲーム内でイベントを開催しているんです。そして、そのイベント期間中にたくさんライブをこなして、そこで得たスコアによってランキングが決定します。その結果、上位陣には報酬(カードやアイテムなど)がもらえるんです。

10月5日からも「スコアマッチ」と呼ばれるイベントが開催されている。期間は10月15日までの10日間

――なるほど。ゲーム内イベントのことですね。

えんじょるの氏:そうです。ですが、そのイベントを走る(断続的にプレイすること)ためには、消費したLP(スタミナのようなもの)を回復し続けなければなりません。そこで生まれる課金のことを「イベント課金」と呼んでいますが、それは課金とは考えないほうがいいと思います。

――立派な課金と思うのですが、なぜ「イベント課金」を課金と考えないほうがよい理由はなぜでしょうか?

えんじょるの氏:日用品を買うのと同じだからです。イベント期間中に買う「ラブカストーン(ゲーム内の課金アイテム)」は、トイレットペーパーや洗剤などといっしょです。

――ちょっとよくわからないのですが?(笑)

えんじょるの氏:だって考えてみてください。「今月トイレットペーパーを買ったからデートに行けない」なんて彼女にいったら、ソッコーふられますよ?

――まぁ、そうかもしれませんね。

えんじょるの氏:仮に自分がそのような立場だったら、とてもじゃないけど絢瀬さんにはいえません。

――ますますよくわからないのですが、そういうことにしましょう(笑)。では、えんじょるの氏が定義する「課金」とは?

えんじょるの氏:それはUR(Ultra Rare)とSR(Super Rare)の絢瀬さんが追加されたときに、「それが出るまでガチャを回す」ことです。

――え? 出るまで回すって、そう簡単に出ませんよね? アタマどうにかしてませんか?(笑)

えんじょるの氏:ムカツク~。この取材、さっきからムカツク!(笑)

――だって、URなんて「ツチノコ」みたいなものですよね? 本当に出ないと思いますが、いままでにえんじょるの氏が定義する「課金」で、どれくらいかかったのかをざっくり教えていただけませんか?

えんじょるの氏:だから覚えてないんだって!

――ざっくりでいいですから(笑)。

えんじょるの氏:わかったよ! 答えるよ。新車のプリウスが買えるくらいだって!!

――あぁ、やっぱりそれくらいかかってますか(笑)。購入履歴のログがおかしいことになってたから、そんな気はしていたんですよ。そこまでしてガチャを回す最大の理由はなんですか?

えんじょるの氏:それもさっきから何度もいってるでしょ? 「かわいい」からですよ。

ちなみに、取材時もゴソゴソとなにかを始めたと思ったら、赤いiTunesカード(1万円)を取り出して課金していた

究極ゲーマーがガチャを回すとき、何を考えているのだろうか?

――ガチャに新キャラが登場すると、告知画面に画像が出ますよね? それを見たとき、えんじょるの氏はなにを考えているのですか?

えんじょるの氏:「はぁ……かわいい!」って思いますね。

――そして、次の行動は?

えんじょるの氏:URの絢瀬さんが追加されていたら、急いでゲーム内ショップに行って「ラブカストーン」を購入しますね。

コードを入力したと思ったら、即ショップをタップするえんじょるの氏

――「ラブカストーン」は1個から買えるんですね。えんじょるの氏は普段、いくつ買うのですか?

えんじょるの氏:それは5,000円(86個)ですよ。これしか買いません。

――チマチマ買うのは面倒だからですね?

えんじょるの氏:少し買ったところで、そんな数じゃどうせ出ないのは知ってます。何度も買うのなんて面倒でしょ? iTunesでアルバムを買うとき、毎日1曲ずつ買う人がいますか?

えんじょるの氏に購入履歴画面を見せていただくと、すでに4~5万円の課金がされていた。しかし、これでも「今月は安く済んだ」という。それだけ課金したガチャの結果が気になるので聞いてみると、意外な答えが帰ってきた。

――今月もたくさん課金されているようですが、絢瀬さんの新カードが追加されたということでしょうか?

えんじょるの氏:今月はURの絢瀬さんは追加されませんでした。SRの絢瀬さんと希(登場するキャラクター「東條希」のこと)が追加されたくらいです。

――えっ? さっき「URが追加されたら課金する」って言ってましたよね?(笑)

えんじょるの氏:SRのカードは毎月全キャラが追加されるんです。自分はSRとかURとか関係なく、絢瀬さんのカードは全部集めてるから、とりあえず課金して手に入れるまで回すんです。

――それで無事にゲットできたのでしょうか?

えんじょるの氏:今月は運がよかったので、あっさり出ましたね。だから、4万円くらいで済んでいるんです。

――4万円は普通なんですね……。でも、それだけ毎月大量のガチャを回したら、所持しているカードの枚数は何枚になるのですか?

えんじょるの氏:ものすごくたくさんあるので、プレゼントボックスから出せないんですよね。自分の部室には369人しか入れないので、それ以上のカードはボックスから出していません。

――ボックスから出せないレアカードは何枚あるのですか?

えんじょるの氏:いま数えますね……。えーと、SRは620枚で、Rは3,400枚です。これでもURの育成のために、Rはかなり消費したんです。先週までは5,000枚以上ありました。

――5,000枚? そんなにボックスに保存できるなんて知りませんでした。

えんじょるの氏:課金ガチャで入手したキャラは、ボックス内で期限切れにならないみたいです。なので使わないカードは引き出しません。

本来は1回の掲載にする予定だったが、あまりに話が興味深く、削除するにはもったいない話題がこの後も次々と飛び出した。そこで、後編としてURカード取得の死闘やえんじょるの氏の日常に迫る記事の掲載を決定。近日公開予定!

後編はこちら

2013 プロジェクトラブライブ!, (c)KLabGames, (c)bushiroad All Rights Reserved

取材協力:秋葉原ワインバル「nico」