ウイイレらしさが存分に味わえるスマホサッカーゲーム
数多くあるサッカーゲームの中でも、飛び抜けた人気を誇る「ウイイレ」シリーズ。
ゲーム好きなら、一度はジョン・カビラさんの熱い実況を聞きながらプレイしたことがあるのではないだろうか。
今回紹介する『Winning Eleven 2017』は、ウイイレシリーズならではの特長をしっかりとスマホに落とし込んだ作品となっている。
日本語実況を選択すれば、本作でもジョンカビラさんと北澤豪さんのおなじみの実況が聞ける。グラフィックが細かくて綺麗で、新感覚操作の「アドバンス」では画面上もシンプルで見やすく、テレビ中継を観ているかのような感覚でプレイできる
選手たちは、実名で10,000人以上が登場。
クラブチームも欧州・南米・アジアと、とんでもないほどの数が収録されており、海外サッカーファンなら誰もが満足できる豪華なラインナップとなっている。
「バルセロナ」や「ACミラン」などの有名クラブチームをはじめ、世界中のさまざまなリーグのクラブチームと選手が参戦している
超絶テクを指2本で! スマホに最適化された新感覚操作
本作の特筆すべき点は、まずその操作性にある。
「アドバンス」と「クラシック」の2つに分かれた操作タイプで、シリーズ作品に慣れ親しんだ人もスマホゲーム好きも、試合にのめり込みやすくなっている。
クラシックは、バーチャルパッドでプレイできる操作法。ボタンの役割は攻守で自動で切り替わり、パスボタンをフリックするとフライパスに変わるなど、ボタンの数以上に多彩なプレーを繰り出せる
アドバンスは、フリックとタップなどを組み合わせてさまざまな細かいテクニックまで繰り出せる、今までのスマホサッカーゲームにはない斬新な操作方法だ。
基本的には、移動周りの操作を画面右側半分で、パスやシュートなどボールを扱う操作を画面左側半分で行う。
例えば、ボールを持った状態で画面左側をスライドさせると、足元の矢印の方向へとドリブルできる。さらに、ドリブル中に画面右側を長押しするとダッシュドリブルまで可能だ
敵陣でボールを持った状態で、画面右側をダブルタップするとシュートになる。2回目のタップの長さで強さを調整でき、選手の足元には円状のゲージが現れる
操作の方法は、フェイントやプレス指示などの応用テクニックも合わせると、20種類以上にも及ぶ。
基礎的な操作については、チュートリアルで詳しく動画付きで解説されるほか、「ゲームヘルプ」でも、1つひとつの操作を実際の指の動きとゲーム画面を照らし合わせながら確認できる。
慣れるまでは、特にフライ系のパスやスルーパスが出せずに苦労したが、一度ヘルプをのぞいてみたらラクラク使えるようになった。
ここまで丁寧に操作を教えてくれるヘルプはなかなかない。一度読み切っておくだけで、ずっとプレイしやすくなるはずだ
練習モードも超多彩!
操作や編成したチームを試すために用意された「フリー練習」では、相手がキーパーだけの攻撃練習や試合形式など、全部で7種類の練習を行える。
家庭用のウイイレと遜色ないクオリティで、プレイを極めることができるのだ。
フリーキックやコーナーキックなどのセットプレイは、操作タイプにかかわらず同じ。画面左側でカメラを操作し、右側で打ちたいボールの軌道をフリックして描く。カーブも自由自在だ
いつでもどこでも無限に楽しめる! リアルタイム対戦
もうひとつの大注目ポイントが、リアルタイムでのオンライン対戦と、Bluetoothを使用してのローカル対戦ができるということ。
通信対戦で気になるのが対戦環境だが、Wi-Fi環境でプレイした感覚だと、まったくといっていいほどラグは発生せず、家庭でコントローラーを握って対戦するのに匹敵する感覚でスマホで対戦できた。
「ローカルマッチ」は、BluetoothをONにしなければ対戦部屋が見つからないので注意。また、現時点(5月25日)では異なるOS間での対戦はできない
ほかのモードをプレイするには、いわゆるスタミナにあたる「エナジー」の消費が不可欠となっているが、リアルタイム対戦ではエナジーを一切消費することなく、際限なしに遊べるのもうれしいところ。
「オンラインマッチング」にはレーティングシステムが導入されており、試合前に「Rating」や「チームパワー」の近い人とマッチングするように設定することもできる。
つまり、実力や選手たちの能力が均衡している人とマッチングしやすくできるということ。一方的な試合展開となりづらく、自分のやり込み度合に関わらず、だれでも存分に対人戦を楽しめる
オンラインマッチの勝敗によってRatingが増減し、その数値で世界中のプレイヤーとランキングを競うことも可能だ。Ratingが400からスタートするが、すでに3,000を超えている猛者も確認できた
監督目線でのプレイも
期間限定の「イベント」や「シーズンマッチ」では、CPUと対戦してさまざまな報酬を得られる。
これらのモードには、どのモードにも「Sim」と書かれた対になるようなモードがあり、こちらでは選手の操作を行なわない、シミュレーションゲームのようなプレイができる。
選手交代以外は選手任せの、チームの地力が試されるモード。両手を手放せない満員電車などで、プレイするのにもよさそうだ
プレイだけに熱中したい人への手厚いサポートも
選手交代やチーム編成、キッカーセレクトなど、考えれば考えるほど面白くなってくるマネジメント的な要素もふんだんに盛り込まれた本作。
しかし、細かいことは気にせず「アクションサッカーだけを存分に楽しみたい!」という人もいるだろう。
そんな方向けに自動編成はもちろんのこと、「自動選手交代」機能までもが用意されている。
とにかくプレイヤー目線でサッカーをしたい人にはうれしいシステムだ。
チームロゴのボタンから自動設定から背番号編集、キャプテンセレクトなど、細かな設定が行なえる
新鮮な選手獲得法と育成システム
新たな選手は「エージェント」や「スカウト」から獲得できる。
選手の特性に合わせたエージェントからFW/MF/DF/GKとポジションを絞ってランダムに選手を加入させられるので、着実にチームを補強していきやすい。
右から左に流れるボールを自身のタイミングで止めて、選手を獲得する。ブラック>ゴールド>シルバー>ブロンズ>ホワイトの順で、総合値の高い強力な選手となっている
面白いのがスカウトで、プレイ中に手に入るいろいろな条件を組み合わせて、選手を絞って獲得できる。
もちろん、スカウト1人で選手を探すこともでき、「交渉力」の高さによって獲得可能選手のレアリティーが変わってくる。
例えば、優れている能力「ドリブル」と得意なチームコンセプト「ポジショニング:流動的」で絞ると、その条件に見合った選手の中からランダムで選手を獲得できる
優秀なスカウトがオークション形式で入手できる「スカウトオークション」をのぞくと、国籍や身長、在籍クラブなどでも選手を絞れることがわかる。うまくスカウトを組み合わせれば、大好きな選手をグッと獲得しやすくできそうだ
また、選手たちにはレベルの概念があり、試合を経験したり育成したりすることで強くなっていく。
育成はトレーナーを付けることで行え、トレーナーとなるのは選手たち。起用しなくなった選手をトレーナーへと転身させて、育成相手にできるのだ。
トレーナーの選手としての育ち具合や、もともとのポジションなどで育成のしやすさは変わってくる。なんともリアル感のあるシステムである
スマホサッカーの革命を感じられる超大作
チームを強くしていくには、単に強い選手を並べればいいわけではなく、選手と監督の相性によって算出される「チームスピリット」や戦術への適合率など、さまざまな要因が絡んでくる。
選手と監督にはそれぞれ契約更新もあり、とことんリアルが追求されている。
選手には、ドリブルなど数値化された29項目にも及ぶ「選手能力」のほかに、「スキル」や「タクティカル」などの要素があり、自分で操作しないときの動きのクセまで1人ひとりに設定されている。実際の選手の個性が、これでもかというほど細かく再現されているのだ
まだまだ底は見えなかったが、リアルタイム対戦だからこその熱さを存分に味わえた本作。
周りの友だちなどといっしょにプレイしたときの盛り上がりは、スマホゲームでは間違いなくトップクラスだ。
慣れれば非常に操作もしやすくなっているので、ウイイレに触れたことのない方にもぜひプレイしてみてほしい。
- 使用した端末機種:iPhone 6
- iOSのバージョン:10.3.1
- プレイ時間:約2時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
- 課金総額:0円
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