ブレフロ×三国志! これでつまらないわけがない
デッキ構築型のゲームの場合、デッキに組み込めるユニット、つまりキャラクターの種類が物をいう部分がある。しかし、これをイチから構築していくのはゲーム開発においてなかなか大変なことである。アップデートが随時行われるにしても、世界観に沿うようにキャラクターを設定し、かつ強さのバランスを取るとなると、その作業量は相当なものになるであろうことは想像に難くない。
最近では、同じキャラクターでもレアリティーが異なれば別キャラとしてカウントし、同一デッキに入れられることもあるが、物語の整合性の点では少々不思議なことである。
そんなキャラクター問題を解決する端的な方法がある。すでにあるものを持ってくるということだ。本作は全世界で1,900万人以上が遊んでいる人気RPG『ブレイブフロンティア』のシステムに、「三国志」の世界観を組み込んだ作品になっている。こなれたシステムと認知度の高いコンテンツの相乗効果が、より間口を広げているわけだ。
基本システムは『ブレイブフロンティア』のまま
プレイヤーは漢朝末期に転生した一地方領主となってゲームを開始する。そこから黄巾の乱に巻き込まれ、三国志の英傑たちと歴史を戦っていくというストーリーだ。現状で26戦場が確認でき、各戦場につき10ステージずつあるので、全部で260ステージが用意されているということになる。
しかし、6戦場目でもまだ黄巾党と戦っているので、この先の展開がまったくわからない。独立勢力として三国時代を戦うのか、どこかの陣営に属していくのか……そこら辺も楽しみな部分である。
システムはといえば、ベースになった『ブレイブフロンティア』のまま。見た目が若干中華風になったものの、UIの配置なども変わらない。『ブレフロ』を遊んでいたユーザーにはなじみ深いものだろう。
キャラクターの属性も『ブレフロ』と同様、火、水、樹、雷、光、闇の6種類。火は樹に、樹は雷に、雷は水に、水は火に強い。光と闇は相克の関係で、お互いに与えるダメージが多いが、当然ながら攻撃されると受けるダメージも多い。
これに加えて、ランダムで各武将に「タイプ」が割り振られている。同名の武将であっても、このタイプが異なると成長に差が出てくるので、高レベルになればなるほど、それぞれの個性が変わってくるという部分が面白い。
武将のタイプ(6種類)
- 能将:バランスタイプ
- 驍将:HPが大幅に上がるが、攻撃力のアップが少ない
- 猛将:攻撃力が上がりやすく、HPがアップしにくい
- 魔将:防御力が上がりやすいが、回復がアップしづらい
- 智将: 回復が上がりやすいが防御が上がりにくい
- 神将:すべてのパラメータが上がりやすい
もちろん「絆システム」も健在
関係性の深いキャラクターを同一デッキ内に編成するとボーナスが受けられる「絆システム」も、もちろん搭載されている。というより、三国志ならそこは外せない部分だろう。三国志のエピソードに寄ったものから関係性が結ばれることが多いので、なるべく三国志のエピソードでかかわり合いのあるキャラクター同志でデッキをまとめた方が、ボーナスが期待できる。
とはいえ、序盤では武将もそろわないので、可能であれば……というくらいものでしかない。絆の効果も、ドロップ率が上がるといったたぐいのもので、劇的な効果があるわけではないのだ。
「広宗大決戦」が最初の壁となる
無課金かつ手なりで進めていくと、大体3体ほどガチャを引いてパーティー全体がレア以上になるのが、「広宗大決戦」の辺り。それまではレアリティーに関係なくサクサクと進めていたものが、この戦場くらいから、きちんと育成しないと敵に打ち負かされるようになってくる。
このバランス調整が絶妙で、戦場ごとに取得できるユニットの属性が決まっているのだが、ちょうど6戦場目でその属性がひと回りするのだ。つまり、育成したいキャラクターの属性に合わせた戦場の周回を、開発陣としては推奨しているということだろう。
それまでは各戦場をクリアするたびに初回ボーナスで「宝玉」がもらえたのだが、この先に進めないとなると宝玉でガチャを引けなくなる。課金で宝玉を買ってガチャを回すもよし、無課金で周回するもよし、ここからは各ユーザーのプレイスタイルも大きく変わっていくことになる。
ちなみに、戦闘を続けることによるプレイヤーレベルの伸び率は悪くないので、各戦場を周回しながら育成素材と経験値を集めよう。レベルが上がれば行動力に当たる「体力」も回復するし、ユニット編成のコスト上限も上がるので、より強い武将をパーティーに加えられるようになる。キャラクターのレベルが上がらずにイライラするかもしれないが、ここでしっかり育成すれば、後々楽になるはずだ。
今から遊んで損はない! 長く遊べそうな傑作だ
通常マップは最初からオート戦闘に対応しているので、戦場の周回もさほど苦にはならないだろう。また、戦闘以外にも施設の強化やアイテムの作成など、やり込める要素が満載だ。
レベル30くらいまではサクサクと上がるので、戦闘を繰り返しながらたまに施設の拡張を行ったりすれば、ずっとゲームを触っていられる。長く楽しめるタイトルなのは間違いないので、興味があるなら今から始めておいて損はない。
- 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
- OSのバージョン:iOS 9.0.2
- プレイ時間:約6時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.1
- 課金総額:0円
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