タイマン勝負でケリをつけろ! フリーすぎる超人ベースボールゲーム
子どものころはTVゲームもなかったので、近所の幼なじみと弟と、家の隣の空き地でよく三角ベースをやったものだ。近所に子どもがあまりいなかったのでいつも3人で遊んでいたが、人数は割り切れないし、かなりローカルなルール化が進んだ感じで遊んでいたと思う。……思うというのは、ほかで遊んだことがなかったのでコンセンサスが取れなかったのだ。
それでも当時は、あれを「野球」と呼んでいたし、まあ差しつかえなかったのだろう。本作『フリースタイル野球2』も、ピッチャーとバッターが対峙するところまでは野球っぽいのだが、細かなところは実際の野球とは随分違う。とはいえルールは野球の発展形なので、これもまた「野球」なのである。
プレイヤーはエースで4番!
いろいろと独特な世界観の本作だが、「フリースタイルベースボール」と銘打たれているものの「守備」の概念はなく、ピッチャーとバッターのマンツーマンでの戦いになる。それにともなって、独自の特殊ルールがいくつか存在している。最初にその部分を説明しておこう。
まず、点を取れば勝ちというわけではなく、お互いにそれぞれ設定されたHPを0にすれば勝ちとなるところが、普通の野球と異なる点だ。また、ヒットを打ち続けている間は自分の打席が続くが、ファールはストライク扱いで、3ストライク目がファールの場合は攻守が入れ替わる。さらにストライクは、ヒットを打とうともリセットされることがないので、トータルでストライクを3回取られると攻撃が終了する。
攻守が入れ替わっても出塁した記録は残り、自分の攻撃の順番になればそれが復活する。ヒットは、その飛距離で攻撃力が設定されるが、帰塁するまでは攻撃力にカウントされない。さらにボール球を見送ると出塁となる。
とまあ、言葉で説明するとちょっとわかりにくいかもしれないが、プレイしてみると案外すんなり理解できる。なお、HP制とは書いたが、空振りや凡打でもHPが減るので、おおよそ3~4打席で1ゲームが終るようになっている。おかげでテンポよくプレイが進み、かつワンサイドゲームになりにくい。
レアリティーで選手の能力が変わる
プレイヤーが使用するキャラクターについては、投手と打者の両方を同じキャラが担当し、投球と打席でそれぞれ必殺技を使うことができる。この必殺技は使用するバットに紐づいている。バットにはいくつかのパラメータが振られており、当てやすいか、遠くまで飛ぶかなど、それぞれ能力が異なっている。
キャラクターは、いくつかのレアリティーで同一のキャラが存在する。当たり前だが、同一キャラクターであってもレアリティーが変われば能力も変化する。また投球は、キャラクター固有の球種からしか選べず、ストレートは投げられない(!)といった特徴がある。
さらに、キャラクターを育成することで、さまざまな特性をセットしていくことが可能になる。これによって、相手と同じキャラクターであっても個性の違いが生じるのだ。このほかにキャッチャーを設定できるのだが、こちらは課金通貨であるジェムを使うガチャでしか引くことができない。
投手がやや有利か?
投手でも打者も実際に自分で操作することになるので、それぞれ得意な方というものが出てくると思う。基本的にはバッティングのタイミングがシビアであり、なかなかうまく当てられない。打撃は完全にタイミング勝負で、タイミングが外れれば空振りに、ズレればファールになってしまう。
本作ではファールはストライク扱いなので、ジャストミートを狙っていかないと攻撃側の手番がすぐに終わってしまうことになる。ただ打撃側で打てなかったとしても、投球側で打者の空振りを誘えれば相手のHPは削れるので、投球側だけのテクニックでも勝利は可能である。
試合はトーナメント形式
試合は、南米ブラジルのサルヴァドールから始まる。ベスト16のトーナメントを勝ち進み、優勝しないと先の試合に進めない。つまり4回連続で勝たないと、次のステージであるブラジリア大会に進めないのだ。これがけっこう難しい。2回戦以降で敗北したとしても、ジェムやボールを使うか、広告を見ることでコンティニューできる。
ただし、広告によるコンティニューは3時間ほどのクールタイムが必要となるので、連続して使うことができない。一方、ジェムとボールは課金で回復させることができる。腕がよければ、あるいは相手が弱ければ何とかなるが、こればかりは運による部分が大きい。
仲間同士でわいわい楽しむのがおすすめ!
試合中は非常に集中力を要求される。それというのも、対戦相手が他のプレイヤーであるため、対人戦の駆け引きが必要になるからだ。その分、1試合は5分ほどで終わる。トーナメントの途中であろうとも、疲れてしまったら休んでもペナルティーはないので、自分のペースで遊ぶのがおすすめだ。
また、フレンドを呼んで対戦することできるので、ひたすら友人同士で遊ぶこともできる。それなりの人数を集めることができるなら、仲間内でペナントレースをやっても面白い。コミュニティ内のコンセンサスでルールを作って遊んでいけるという点も、フリースタイルという言葉の持つ懐の広さの1つの方向性だろう。子どものころのように、自分たちで細かなルールを決めつつワイワイ遊んでもらいたい。そんなタイトルなのである。
- 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
- OSのバージョン:iOS 9.1
- プレイ時間:約4時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.01.00
- 課金総額:0円
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