ビッグバンギャラクシー【ゲームレビュー】

『スタートレック』や『スター・ウォーズ』を見て、無限に広がる宇宙にあこがれ、いつか銀河系を旅してみたいと思ったのは何年前だっただろうか。『ビッグバンギャラクシー』はそんなSF好きにおすすめしたい、「星間戦争」を題材にしたリアルタイムストラテジーだ。開発したのは、『三国大戦スマッシュ!』や『レギオンウォー』などを手掛けているエイチーム。宇宙にはびこる悪の軍団を打ち倒し、銀河に平和をもたらそう(この古臭い設定も逆に素晴らしい!)。

辺境の惑星から艦隊を整備して銀河中に勇名を轟かせよう!

艦隊の司令官となったプレイヤーだったが、いきなり帝国軍に司令部を破壊され、逃げ込んだ辺境の惑星から彼らの打倒を目指すというのが本作のストーリー。どこかで聞いたような設定だが、宇宙を股に掛けたスケールだと、それを聞くだけでワクワクしてしまう。

どこかノスタルジックな雰囲気もあるスタート画面。昔はこういうイラストを見て、心を震わせながら宇宙のロマンを感じていたころもあった気がする

この女性は、プレイヤーのガイド役でもあるサポートAI。ちょっとアメコミチックだが、それがイイ! ホログラムの人工AI(美女)といっしょに、戦艦に乗って宇宙を駆け巡るとか、もうスペースオペラの鉄板ですよ、鉄板! あとは耳が長い副艦長とか囚われのお姫様(実は妹)とかいたら完ぺき!!

そして、これがすべての元凶となった敵。これで中身が自分の親父だったらアレだが、右手のオーラはやはりフォース的な何かなのだろうか?

基地を再建し、戦艦で惑星を開放せよ

リアルタイムストラテジーである本作は、まずは基地の再建からスタート。司令部のほか、戦艦やドローン建造に必要なコインとメタルの製造所、武器の開発に必要な研究所、そして基地を守る兵器を開発しながら、同時に敵に侵略された惑星を開放していくのが大まかなゲームの流れだ。

最初のスタート地点は銀河の辺境。バックに広がる巨大な星雲が美しい。生きているうちに、こういった光景を間近で見てみたいものだ

基地の基本画面。まだまださみしい光景だが、ここから帝国反攻の狼煙を上げるのだ。ちなみにゲームの進め方は、『クラッシュ・オブ・クラン(Clash of Clans)』や『ゲーム・オブ・ウォー (Game of War)』などに似ているので、取っつきやすい

序盤はコインやメタルの製造所を作って資材をため、そのタイミングで作れるものを順番に製造していけばOK。ただ、同時に建造できるのは1カ所だけなので、後々になると待ち時間がかなり増えることになる。資材のむだをなくすために、貯蔵庫は優先的に拡張しておこう。

資材はほかの惑星から略奪すればいいので、製造所はそんなにいらない印象。その分のリソースを貯蔵庫と研究所に注ぎ込もう

ある程度ゲームを進めると、傭兵という立場でほかのプレイヤーが自分の基地に攻め込んでくるようになる。そこで必要になってくるのが、基地を守る兵器だ。バトルで敗北すると所持している中から6分の1程度の資材を取られてしまうので、防衛用の兵器をそろえてしっかりと撃退したいところだ。

■序盤に入手できる兵器の種類

【ガトリング砲】

基本の兵器。射程は短いが連射性能が高く、多数の敵を相手にしたときに有効

【レールガン】

威力の高い電磁加速弾を発射する。攻撃頻度は低いが1発のダメージが大きい

【プラズマ砲】

爆発性のプラズマ弾を発射する。高射程かつ範囲攻撃の優秀な兵器

【ビームタワー】

射程内にいる敵を常に攻撃する。射程が長いので、後方から長時間の攻撃が可能

なお、本作では敵司令部の破壊が攻め手の勝利条件となっている。防衛用兵器を無視して司令部への集中攻撃が効果的な反面、こちらが攻められると負けてしまうことが多い。兵器の数が整ってくるまでは仕方がない面もあるので、奪われた分は自分も奪い返す方針でガンガン攻めていこう。

戦艦をパワーアップして強敵に打ち勝て!

ほかの惑星を攻める際に重要となるのは、プレイヤーの操る戦艦とドローンだ。どちらもアップデートすることで、HPや攻撃力などの性能をアップさせることができる。また、研究所では新しいドローンが開発可能で、それぞれを使い分けることでさまざまな状況に対応できるようになる。

■ドローンの種類

【アタッカードローン】

すべてが標準的な性能の、基本となるドローン。数で押すタイプ

【スナイパードローン】

装甲は薄いが、遠距離攻撃が可能。射程が短い兵器に対して抜群の相性を持つ

【タンクドローン】

HPが多く、味方の盾となることができる。オトリに最適

【マインドローン】

地雷を撤去し、そのまま敵に突撃する

【ミサイルドローン】

範囲攻撃が可能なドローン。弾が遅いので、素早く動く敵は苦手

【ソーサードローン】

戦艦の周囲を飛び回り、敵の攻撃から戦艦を守る

ドローンは、プレイヤーレベルを上げると研究所で開発できるようになる。最初は基本となるアタッカードローンを強化するだけでじゅうぶんだ。それよりも、強力なスキルを持っている戦艦をアップデートするほうが得策だといえる。そのため、ドローンは戦艦を強化しきってから対応すればOK。

まずは攻撃の要となる戦艦を強化。HPや攻撃力以外に同時に展開可能なドローンの数も増えるので、効果的なパワーアップが期待できる

新しい戦艦は、帝国から奪い取る形でゲットできる。ただ、戦闘においては相手もドローンを使ってくるので、生半可なレベルでは返り討ちにあってしまう。しっかりと強化してから挑もう

バトルでは敵の司令部を集中攻撃できるかがカギ

前述したが、本作での勝利条件は司令部の破壊となっている。そのため、バトルでは、こちらの戦艦かドローンを、いかにして敵の司令部までたどりつかせるかがポイントとなる。途中にある貯蔵庫や兵器をすべて無視してももらえる報酬に変化はないので、最小限の損害で攻略するのがベストだ。

偵察で敵の基地を確認できる。おおよその侵攻ルートを想定してから戦闘に突入すれば、スムーズに攻略できるはず

戦闘でプレイヤーが操作できるのは、ドローンの選択と発進、そして戦艦の移動とスキルの発動だ。ドローンはいったん発進すると、その特性に応じて自動で行動する。なお、ドローンにはそれぞれ出撃のコストがあり、戦艦が保有する総コストを消費して発進する。敵基地にある施設を破壊すると、戦艦のコストが回復するので、貯蔵庫などを先に攻撃して数をそろえてから一気に攻めるという戦法も使える。

大艦巨砲主義の筆者が好きなのは、タンクドローンを先行させて、後ろから戦艦のスキルをぶち込むスタイル。一気に施設が破壊されていく様子は、見ていてかなり気持ちがいいのだ。このように、自分なりの攻め方を模索するのも本作の醍醐味と言えるだろう。

司令部と兵器の配置が離れている基地なら、この画面の位置に戦艦を移動させることで容易に攻略できる

惑星によっては、目の前に司令部があるパターンも。この状況はありがたく利用させてもらって、集中攻撃でさっさと攻略しよう

この手のリアルタイムストラテジーでは当たり前のことだが、ほかのプレイヤーから自分の基地が攻められることもある。課金すればガンガン兵器を強化して防衛もはかどりそうだが、無課金の場合は1つずつ地道に整備していくことになるので、戦艦に、兵器に、研究にと、かなりの時間がかかってしまう。そのため、序盤はほぼ攻められる=敗北となるので、心しておこう。

資材の減りを少しでもなくしたいなら、研究や建築で資材を使い切ってからログアウトする方法がおすすめだ。ちなみに、攻められて敗北してもリベンジはできない模。敗北してイライラする暇があったら、ほかの惑星を攻めるほうが建設的だということか。

攻められたときの戦闘シーンは、後からでも確認することができる。敵の攻め方を参考にしたり、自軍基地の欠点を見つけたりするのに役立つので、必ずチェックしておこう

巨大戦艦とのバトルも!? 宇宙に平和は戻るのか

筆者をはじめ、SFやスペースオペラが好きな方なら結構ハマりそうなゲームなのだが、サーバーが不安定なのか、バトル中にたびたび再起動やフリーズが起こっていたのが気になるところ。勝利を収めたはずが、なぜか敗北判定になっていたこともあり、少々ストレスがたまることもあった。

ただ、さまざまなヒット作を手掛けてきたエイチームだけあり、リアルタイムストラテジーの基本となる部分はしっかりとしている。幾何学的なデザインの戦艦も好印象なので、SFやメカニックが好きな人はぜひ1度触ってみてほしい。仲間と同盟軍を編成して挑む巨大な敵戦艦も登場するなど、これからのコンテンツの広がりにも期待したい作品だ。

まるでデススターのようなスケールの巨大戦艦。将来的に、帝国との決着をつける機会があるかどうかも注目したい

  • 使用した端末機種:iPhone 4S
  • OSのバージョン:iOS 8.3
  • プレイ時間:8時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
  • 課金総額:0円

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