ステージローテーションが初導入されたシーズン
アタッカーを中心としたバランス調整と、2シーズンに渡って猛威をふるい続けた「創霊の加護 タイオワ」の下方修正後に行われた、9月シーズン「でんせつのはじまり」。
新たなヒーローやカードの追加はなかったものの、はじめて「ステージローテーション」が導入され、バトルポイントの計算方法も変わり、これまでのシーズンとはまた違った面白さが楽しめるシーズンとなった。
簡単にまとめると、バトルポイントが今までより稼ぎやすくなり、シーズン中にバトルを繰り返すほど、上位に食い込みやすくなった。勝率5割より少しでも高ければ、S7まで到達できる計算だ
ステージに合わせたヒーローでバトル!ステージローテーション
今シーズン、もっとも大きく戦略性を変えたのが、ステージローテーションだろう。
普段は「でらクランクストリート」から「ちゅら島リゾート」までの全8ステージからランダムに登場していたステージが、シーズン中の平日は事前に発表された3ステージからの抽選となった。
これにより、ステージと相性のいいヒーローやデッキを日ごとに考えるという、今までにない戦略が生まれた。
たとえば「東西たかさん広場」と相性がいいのが、最長射程をもつ「リリカ」。射程だけでなく、ポータル位置が近くてアビリティを活かしながら戦いやすく、逃げ場が広いので攻撃回避しやすいのが要因だ
シーズンテーマのかけだし勇者が大活躍!
「グレートウォール」「けっこいスターパーク」「立体交差のある風景」といった段差のあるステージや狭い道のあるステージで人気を集めたのが、今回のテーマヒーロー「かけだし勇者」。
特にグレートウォールとの相性はバツグンで、上記3ステージがローテーションに組み込まれた日には、多くのプレイヤーがかけだし勇者を使用していた。
敵陣側・自陣側に降りても、ジャンプですぐにC地点へと飛び戻れる。着地時の衝撃波まで活かしやすい、まさにベストマッチといえるステージだ
C地点付近が狭く、通路が壁にもなっているため、「立体交差のある風景」も勇者のジャンプが活きやすいステージ。その他ポータル周りもステージがコンパクトで、相手を仕留めやすい
ヒーロー:アタッカーが大流行!
以前から自身でキルを狙いやすく、耐久力もそれなりで人気の高かったアタッカー。
8月27日のバランス調整により、さらに全体的に強化され、優秀なアタッカーの「ソル」「カイ」を入手できる『ギルティギア』コラボの復刻により、さらに人気に拍車がかかった。
なかでも、後述するスプリンターの増加や、ステージローテーションという新システムからか特に今シーズン多かったのが「カイ=キスク」。カードスキルによるスタンを無効化でき、【近】【遠】カードを主体にした、さまざまなデッキを組めるヒーローだ
【罠】2枚テスラは定番化
かけだし勇者の活躍が目立った今シーズンは、少し見かけにくくなった印象のある「テスラ」だが、依然として高ランク帯になるほど多い。
少しずつ息を吹き返してきた【罠】カード2枚搭載したテスラが、ドア型以上に増えている印象だ。
カイが非常に多かった今シーズンでもよく採用されていたスタン【罠】カード「忘愛の長女 アレクサンドラ」は、うまくHSと組み合わせれば確実にキルできる強力カード。クールダウンが長いのがウィークポイント
アレクなしでも、HS演出中の敵をコイルで挟んでしまえば、行動可能になった瞬間キルできる。テスラのHS演出時間は短いので、多くのヒーローにHS被せ(カウンター)を決められるのが強み
自身の拠点奪還力は低いが、罠やHSの障壁で味方が拠点を取り返しやすい環境も整えられる。地味だが、C地点のエリアに一時的に入りづらくさせるだけで、相手は非常に戦いづらくなるはずだ
タンクがますます戦いにくい環境となったシーズン
固定では非常に活躍して見かけやすかったが、野良ではほとんど見かけられなかったのが、ジャスティスなどのタンクたち。
カードなしで拠点からタンクをはがせるカイの流行に加え、スタン【罠】を搭載したテスラ、スタンを起点にする勇者が多い環境で、拠点を守り切るのは至難の業だ。
さらにステージローテーションにより、タンクの代名詞ともいえる「どこにでもいけるドア」が機能しにくい日があったのが不人気の理由だろう
ただ、9月28日の『ダンガンロンパ』コラボ開始と同時に、既存の全タンクの通常時の吹き飛び量や攻撃時のプッシュ距離が見直されている。
以前と比べ、大幅に拠点からはがしにくくなったタンクたちと新タンク「モノクマ」。10月シーズンの活躍に期待しよう。
カード:飛び交う【遠】攻撃!属性&【防】カードを見直そう
『ギルティギア』コラボ復刻で急増したカイ、ソルの影響か、シーズン序盤から非常に見かけやすかったのが「名門サッカー部 イナズマシュート」や「チーちゃんのウワキオシオキ狙撃」といった【遠】攻撃カード。
その他の攻撃カードだと、コラボ限定カードを除くとほとんどない「木属性」攻撃のURカードが多く、水属性にしていると思いもよらぬ大ダメージを受けてしまう。
以前のシーズン振り返り記事でも紹介したが、相手のチーム構成や付近にいる敵ヒーローによって属性を変えておくことは、基本的なことながら非常に重要。カイやリュウといったヒーローがいた場合、デッキが判明するまで安易に水属性にするのは危険だ
また、遠距離攻撃はその名のとおり、離れた位置から攻撃できるカード。死角から狙われると気づきにくいのも、厄介なところだ。
敵から結ばれるターゲット線などを意識して、【防】カードなどでうまくしのげるようになりたい。
攻撃対象へのターゲットは、スキル発動時ではなく、カードを上方向にスライドした際に結ばれる。注意しすぎてフェイントに引っかかり、【防】カードを無駄に消費しないよう気をつけよう
「迅雷の科学者 アバカン」の場合は、1ヒットでも受けるとスタン状態になってしまうが、イナシューなどによるダメージはヒット途中からガード展開しても軽減できる。
「帝皇機神 ケーニヒ・イェーガー」や「楽団姫 ディーバ」など、発動時間「無」の【防】カードや「ミナ&ルナ&レナのバーゲンセール戦争」などの【返】カードなら非常に対応しやすい。
どうしても【遠】カードに対応しにくい場合は、ぜひデッキへの採用を考えてみてほしい。
特に一撃でやられやすいガンナーには、入れていて間違いのないカード。交戦中の生存確率がグッと上がるはずだ
また、ステージの遮蔽物や壁を利用してやり過ごすのも手。【防】カードの節約にもつながる
何度も紹介しているアバカン同様、周囲の味方の巻き込みには要注意。特にスプリンターで駆け回ると大惨事になってしまう。狭い通路などでは縦方向にかわすか、動かず受けきれるのがベターだ
ステージローテーションの影響を強く受けたカード環境
ヒーロー同様に新要素「ステージローテーション」によって切り替わったのが、デッキに入れるカードたち。
特に、前述した「どこにでもいけるドア」は日によって大きく使用率が変わっていた印象だ。
「グレートウォール」「けっこいスターパーク」などで圧倒的に使いやすい反面、「妖華帝都 ケルパーズの散歩道」「光と闇のライブステージ」など相手の奇襲を受けやすいステージでは、機能しにくい。
初手の優位を確立しやすいだけでなく、裏取りも狙いやすく、持っているだけで相手をけん制できるのが「立体交差のある風景」や「けっこいスターパーク」のドア
ドアの採用率が減少するステージで人気なのが、先月紹介した「【空駆ける歌姫】初音 ミク(※)」。
どのステージでも強力なカードだが、「光と闇のライブステージ」などでは圧倒的な性能を発揮する。
※初音ミク、鏡音リン・レンコラボ限定カード
どのステージでも、非常に序盤に有利な状況を作り出しやすい。相手にドアもちがいない場合、さらに機能しやすくなるカードだ
安定した人気を誇る空駆けが多い現環境で、固定を中心に手放せない存在となっているのが「-蒼王宮-氷冠女王イデア=N=ユランブルク」。たとえ、空駆けの入っていないチーム相手でも、持続回復の打ち消しやポータル制圧の妨害など、さまざまな場面で役立つ
ついに落ち着いた「創霊の加護 タイオワ」
8月シーズン後に下方修正が行われたタイオワは、目に見えて見かける機会が少なくなった印象。
ただ固定では見かけることもあり、使われると厄介なことには変わりない。
以前ほどではないが、一気に敵チーム全体の火力が上がるので、やられないよう、うまくやり過ごしたい。
ステージ別活躍しやすいヒーローや有効カード
今後のシーズンでもステージローテーションが採用されるかはわからないが、今回はステージごとに特に活躍しやすいヒーローやカードの例をカンタンに紹介していく。
デッキ構成にもよっても得意なステージは変わってくる。各ステージで有利に戦えるよう、複数のヒーローを練習しておくと今後のシーズンバトルで役に立つかもしれない!
でらクランクストリート
もっともシンプルなステージ。防衛がおろそかになりやすいため、ポータル設置のない側の道はほとんど使われず、ほぼ一本道でチームが激突することになる。
活躍ヒーロー例
- 桜華 忠臣、アダム=ユーリエフ、リュウ、カイ=キスク:HSでC地点付近を覆いつくしやすい
- メグメグ:HA&HSがB-C-D通路で機能しやすい
- エミリア、鏡音リン:HAで味方2人をサポートしやすい
活躍カード例
- 【罠】カード:ほぼ一本道のため、無駄になりにくい
けっこいスターパーク
C地点がくぼんだような位置に配置されたステージ。
スタート地点からC地点までは近いものの、一度C地点に降りると、A地点に戻るのはひと苦労する。
活躍ヒーロー例
- マルコス’55、レム:段差を利用して敵陣側へと一気に移動可能
- かけだし勇者:段差をジャンプして飛び越えられる
- エミリア、鏡音リン:段差上からC地点にいる味方をHAでサポートしやすい
活躍カード例
- どこにでもいけるドア:E(A)地点へと裏取りを狙った場合、C地点からだとスプリンターでも対処が難しい
東西たかさん広場
広大な平面ステージ。追い詰められにくく、カード回避しやすい。
ポータル同士が非常に近く、一度ポータルキーを確保すると防衛しやすいステージにもなっている。
活躍ヒーロー例
- リリカ:アビリティを活かしながら戦いやすく、攻撃カードを回避しやすい
- エミリア、鏡音リン:HAで味方2人をサポートしやすい
- メグメグ:HA・HSともに段差がないぶん機能しやすい
- スプリンター:ポータルが近いため、足を活かして複数のキーを防衛しやすい
活躍カード例
- 【空駆ける歌姫】 初音 ミク:開幕から敵陣側ポータルを積極的に奇襲できる
グレートウォール
C地点が高台(2階)に設置され、2階部分の道が狭いステージ。
一見すると、近いように思えるC地点は迂回する必要があるため、思いのほか駆けつけづらい。
活躍ヒーロー例
- かけだし勇者:ジャンプで迂回せずにC地点に向かえる
- アダム=ユーリエフ、リュウ、カイ=キスク:HSで2階部分の敵ヒーローを一掃できる
- 桜華 忠臣:HSで2階部分を覆いつくしやすく、2階ではHAで相手を吹き飛ばしやすい
- ソル=バッドガイ:逃げ場の少ない2階部分で、HAが機能しやすい
- マリア=S=レオンブルク:HSを1階で発動すると引き寄せ効果で、2階から相手チームを落とせる
活躍カード
- どこにでもいけるドア:ポータル同士が近いので、意図しないポータルにワープしないように注意
- 【遠】カード:2階部分では回避されづらく、複数の敵を巻き込みやすい
- 【周】カード:ヒットさせた相手を2階から落としやすい
- 【罠】カード:道が狭く、避けられづらい
立体交差のある風景
A地点とE地点を結ぶ通路があり、それぞれのポータルキーが離れたステージ。
C地点を結ぶ通路が狭く、一部HAやカードが有効に働きやすい。
活躍ヒーロー例
- アダム=ユーリエフ、リュウ、カイ=キスク:HSでC地点通路を覆いつくせる
- 桜華 忠臣:HSが機能しやすいうえ、C地点通路でHAが決まりやすい
- ソル=バッドガイ:C地点通路でHAが決まりやすい
- かけだし勇者:全体的にステージが狭く、ジャンプ時の攻撃を決めやすい
活躍カード例
- どこにでもいけるドア:敵陣2番目ポータル(D,B)が向かいにくい場所にあり、序盤の有利を確保しやすい
- 【遠】カード:C地点のある通路で複数人を巻き込みやすい
- 【周】カード:逃げ道が少なくヒットさせやすい
- 【罠】カード:C地点のある通路が狭く、避けられづらい
光と闇のライブステージ
開幕と同時に拠点の奪い合いとなりやすく、無防備に拠点制圧すると、たちまちやられて、あっという間に不利になってしまうステージ。
こう着状態に陥るまでは、C地点以外の3つのポータル確保を狙うのが基本。HSをためる余裕があまりないので、必要ゲージ量の多いマリアなどがHSを使うことは難しいだろう。
活躍ヒーロー例
- リリカ:アビリティを活かしながら戦いやすく、攻撃カードを回避しやすい
- メグメグ:HA・HSともに段差が少ないぶん機能しやすい
活躍カード例
- 【空駆ける歌姫】 初音 ミク:開幕から敵陣側ポータルを積極的に奇襲しやすくなる
妖華帝都ケルパーズの散歩道
A,E側とB,C,D側にステージが2分割されたステージ。両側を結ぶ通路があるものの、距離が長く利用しづらい。
A,E側にはタイマンに強いヒーローが下りて、残るヒーロー2人でB,C,D側を担当するのが基本戦術。
活躍ヒーロー例【A,E(タイマン)側】
- コクリコット ブランシュ:【遠】攻撃、【貫】攻撃にさえ注意すれば2点制圧しやすい
- Voidoll:出の早い攻撃で2点制圧しやすい
- イスタカ:アビリティ効果を存分に発揮できる
- その他スプリンター:俊足を活かし、開幕から敵陣側ポータルにプレッシャーをかけられ、2点制圧しやすい
活躍カード例
- 【空駆ける歌姫】 初音 ミク:開幕から敵陣側ポータルを積極的に奇襲しやすくなる
ちゅら島リゾート
段差が激しく、ポータルキー間の移動が困難なステージ。
けっこい同様、C地点はくぼみに設置され、通路はけっこい以上に狭い。
活躍ヒーロー例
- レム:段差をHAで越えることができ、移動しやすい
- かけだし勇者:ジャンプで段差上へと飛べる
活躍カード例
- どこにでもいけるドア:ポータルキーが重なるように配置されているため、飛び先のコントロールにはそれなりのテクニックが必要
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