完全攻略!『戦国大河』クソ仕様の楽しみ方

日本全国300人の「村ゲ」ファンの皆さん、こんにちは。このところ、『モバイルストライク』『ファイナルファンタジー15:新たなる王国』と、村ゲ界隈は駄作の嵐に見舞われ、札束で殴り合う廃課金以外は養分とされる修羅の村ゲ界に颯爽と降臨したのが本作品『戦国大河』なのであります。

いやー、大変なことになってまいりました。この村ゲ冬の時代に、こんな大作っぽいの投入して大丈夫か、バンダイナムコ。

村ゲとは、「みんなおのおの村を作って成長させて、どっちかが滅ぶまで軍隊を投げ込み殴り合うゲーム」のことであり、古くは世界的に大ヒットした『トラビアン』や、日本で村ゲの草分け的存在となった『ブラウザ三国志』、また駄作ながら一部ファンに愛され維持と根性でサービスを継続している『戦国IXA』などが著名です。

不肖、私も『トラビアン3倍鯖』などでは欧州鯖で東欧人同士が殴り合う世界に日本人がランカーに降り立つプレイをしてみたり(無課金)、ポーランド鯖で蹂躙され死滅させられそうなエストニア人同盟に加入してドイツ人を皆殺しにしたり、ロシア村を焼いて回ったりして遊んでいました。まあ、頑張り過ぎると標的になって結局村を焼かれて死ぬんですけど、それもまたいいんですよ。

さすがに村ゲは『トラビアン』以降10年以上経過しているゲームコンセプトなので、課金率はともかくプレイヤー人口は減少に転じ、某大手村ゲでは日本鯖と韓国鯖だけが生き残った後に統合され、日本人ギルドと韓国人ギルドが血みどろの戦いをしている状況があったりもしますが、そんな蠱毒な状況はどうでもいいんですよ。

結論から申し上げますと、残念ながら、本作『戦国大河』は現段階では村ゲの中でももっとも出来の悪いほうに位置する駄作です。良く言えば、発展途上の作品です。

せっかく派手な宣伝してたのに、どうしてこうなった。ただまあ、なんつーか「ああ、こういうことをしたかったんだろうなあ」というコンセプトらしきものを感じ、それは嫌いじゃないんですよね。

そんなこんなで、サービス開始からやり続けた私が、これから『戦国大河』に入ろうとする人たちに向けてプレイガイドを兼ねた攻略記事でも書いてみたいと思います。

0.このゲームのクソである最大のポイントは?

村ゲは戦争ゲームです。お互い育てて兵隊を養い、相手を倒して戦利品を獲てカタルシスを感じるのであります。

『トラビアン』でも他の村ゲでも、勝って満足負けて納得なところがあり、二度と立ち直れないぐらい村を焼かれたり、場合によっては村ごと消滅する村ゲすらもあります。

基本的に戦争ゲームですから、同盟や不可侵、安全保障なんて全部口約束ですし、無言で殴られる、約束は破られる、資源は奪われる、村や町は徹底的に焼かれて地図上から消滅するというのは上等なのが村ゲです。

しかしながら、本作『戦国大河』は他プレイヤーに勝っても何一つ戦利品を獲ることができません。何ということでしょう。ちょっと意味が分からない。

すでにプレイヤーが引退した本城を攻めて資源を回収するような「養分」にすることもできませんし、苦労して強敵プレイヤーを倒しても恨みを買うだけでこれといったメリットなし。

この時点で、村ゲのコンセプトが崩壊しています。戦争すればするだけ損ですからね。何のための戦国時代なのか、どうして村ゲにしようと思ったのか、本当に分からんのです。

逆に、攻め込まれて本城が陥落したプレイヤーは1日程度の一定の「敗北期間」を経れば、それほどの損害もなく復帰することができます。

それも、午前1:00から7:00までのぐっすりタイムは戦争不可なので、実質18時間ほどで敗戦したプレイヤーはほぼ無傷で復帰することが可能になります、町を焼かれない限り。これはもう、戦争するなとプランナーが言い切っているに等しい内容ですわ。

問題となるポイントは2つ。1つは、同盟の盟主が他同盟に陥落させられたときです。このとき、その同盟が保有していた「(敵)砦」を攻略した同盟に奪われてしまいます。

このゲームでは、同盟には保有するレベルに応じた砦の生産力が全同盟員に配布されます。謎仕様ですが、仕方がありません。

で、その砦による生産性に依存していたその同盟の同盟員は、盟主陥落とともに同盟保有の砦がなくなることで突然の生産性激減に見舞われ、路頭に迷うことになります。どうしてこういうコンセプトにしたのか理解できません。

もう1つの問題は、じゅうぶんにプレイヤーが育った後、名声110を超え研究が終わったときに開設できる「町」を攻め落とされると、時間をかけて育てた町が消滅することです。

消滅するのはいいんですが、消滅する側はクソ損するのに対して、消滅させた側は別に何にも戦利品はもらえません。つまり、相手プレイヤーへの嫌がらせという目的のみにおいて、町を焼くのが有効、ということになります。

何でこんな仕様にしたのかよく分かりませんが、実際にそういう仕様なので仕方がありません。

ある程度育った同盟同士の戦いになると、相手の同盟員の町を割り出して焼きに行くことになるのですが、今度はその町が仕様上マップ上どこにあるのか検索できないので、きっとこの辺に町があるに違いないと目星をつけて広いマップを探し回る羽目に陥ります。

こんな戦国時代は嫌だ。そう愚痴をこぼしながらも、敵の町が見つかれば地道に領地を進めていって落としに行くのが漢ってもんですよ。

1.まずやることは?

チュートリアルにあります「名領主への道」と、織田信長の生涯を追体験する「物語」モードとをプレイするだけで、基本的には問題なく成長できます。

「物語」モードは、少し駆け足ですがライターさんが戦国時代を好きなのか結構ちゃんとしていてお薦めです。戦国好きなら織田信長の人生を追憶しながらゆったり楽しめるのは本作のよいところです。

ただ、褒賞でもらえる星4 齋藤道三や、10章を終えてもらえる星5 槍織田信長はクソ武将です。

武将パックが有料でセット販売されますが、これまた結構な地雷で、うっかり買うと戦国の世を涙で濡らすことになります。残念。

この辺のパックなどの仕様を見ていると、ゲーム運営者側が「このゲームにおいて何が貴重で、どれがプレイヤーが強くなるために求められるアイテムなのか」がまったく理解されないまま、商品設計がされているようです。

ですので、気になるパックが売られていたら、他の同盟員に「これって意味あるの?」と人柱に尋ねることが大事だろうと思います。

ただ、武将が育っていないと最速でプレイしていても7章あたりで詰まってしまいます。そういう場合は無理をせず、「名領主への道」や内政を進めていきます。

このゲームは大手同盟に入れないと「死」といえます。少なくとも40名以上の同盟員を持ち、200個ぐらいは砦を持っている同盟の門をたたきましょう。

なぜなら、同盟が持つ砦は、前述の通りそのレベルに応じて全同盟員に米、木、絹、鉄というすべての戦略物資を無償で配るというクソ仕様が入っています。

つまり、同盟の人数はいても砦が少なければ意味がありません。砦の数こそ序盤の生産の生命線で、本拠地や町を効率よく育てるには砦の多い同盟に入る以外の選択肢がないのです。

そして、本作品では他の村ゲ同様「抱えている兵隊の数に応じた米を消費する」仕様があるため、大量の兵隊を雇うにはたくさんの砦、「田んぼ」が必要になります。

そうなると、必然的に有力な同盟に入っている限り、兵隊で消費されない木、絹、鉄は使い切れず溢れ出します。これがもう、ムカつくぐらい余ります。

必要ねえだろ木とか絹とか鉄とか。しまいには、拠点の中にこれらの産品を作る施設は要らなくなり、すべて田んぼになります。なぜこんな仕様にしたんだ。重要な戦略物資4種類のうち3種類がダミーとか、いい加減にしろと思います。

それゆえに、プレイヤーは本城でも、今後新たに作ることのできる町でも、田んぼ作って米いっぱい収穫すること以外、内政で考えるべきことはありません。いいから何も考えずに、いっぱい飯を食え。

「田んぼが育つ=米がたくさん入る=兵隊がいっぱい雇える=とっても強い」って話なので、うちの猫ちゃんでも理解できるクソ仕様であることが分かります。

「名領主への道」の途中に、木、絹、鉄の製造拠点を3つ作れとかいうミッションがありますが、そのミッションを達成したら、ひとつ残らずすべてぶっ壊して田んぼにしましょう。製材所とかたたら場とか、不要です。早く壊せ。

ゲーム開始当初は、設備の廃棄に1時間かかるというクソ仕様が入っていてストレスがマッハ状態でしたが、いまでは5分でぶっ壊せるようになりました。よかったよかった。

2.武将を最強に強めよう!

そして、必要なことはレベリングです。武将のレベルを上げると武将自身がパワーアップし、多くの兵隊を戦場に連れて行けるようになります。

基本的には星5武将を中心に育てていくべきですが、弓槍馬3兵種あってすべてに星5武将がたくさんいるとは限りませんので、星4や星3武将で脇を固めていく必要があります。

ところが、この星4が曲者で、レアリティちょっと高い癖に限界突破してもレベル70までにしかなりません。

星3もレベル70まで成長させられるわけで、ここで星4だからといってうっかり弱いクソ武将を育成してしまうと後で激しく後悔することになり、レベルの高い強敵に兵隊連れて死にに行く役割以外できなくなってしまいます。

武将を見る際に、重要なのは(1)アイテムを装備できる枠がいくつあるか、(2)統率は高いかどうか、(3)兵科適性の倍率は高いかどうか、(4)スキルが使えるかどうかです。

(1)アイテム装備枠は、そりゃ4つ装備できる方が良いに決まっています。しかし、そう世の中簡単ではありませんので、枠の欠けた武将でも選抜して育成しなければいけないことになります。

そんなとき、チェックするべきポイントは「緑色の枠『武具』を装備できるかどうか」です。

武具をつけると、武将として重要な「兵科適性」の倍率を引き上げることができます。序盤はそこまで差はつきませんが、星3でも限界突破してレベル70になると大きな差になります。

ワイの星3 林秀貞大先生が2度の限界突破を遂げてレベル70になり、他同盟が攻めてきた土地に伏兵してやってきた星5軍団を蹴散らした報告書を見るのは快感です。ぜひ、ご賞味ください。

(2)統率も、固有値の中ではまずまず重要です。レベルアップしていくと固有値の倍数で保有兵数を増やしていくので、初期の統率が高ければレベルアップするごとに恩恵にあずかれることになります。おおむねレベル1で統率が24前後あれば優秀です。

しかしながら、レベル40まではなんと星5よりも星4のほうが多くの兵隊を統率できるという謎仕様が入っています。

星5は限界突破無しにレベル70まで育成できるから、星5が強くなりすぎることを避けるために星5はどの武将も統率がゴミになっていますが、これのおかげでレベル40までは星3星4のほうが星5より多くの兵隊さんを率いることができ、強くなってしまうのです。

どう考えてもゲームバランスが崩壊しているのですが、プランナーはちゃんと計算したんでしょうか。ちなみに、星5 太原雪斎や星5 織田信長がクソで、星3 竹千代や星3 織田信行のほうがレベル70のとき現バージョンでは強くなるので注意が必要です。

そして、最重要に重要なのが(3)兵科適性です。それ以外不要ってぐらい、重要です。

たとえば、星4 松平元康は弓兵適性は1.55に過ぎませんから、3,000人率いると4,650でしかありませんが星3 竹千代は1.65あるので同じ兵数でも一割近く高い4,950あります。

率いる兵科の適性が高いほど、その武将は実質的に多くの戦力を擁することができることになります。竹千代が成長して松平元康になると劣化したことになるのは実に残念なことですが、気にしないようにしましょう。

たとえば、星5武将がスキルを発動するのに「武将の攻撃力を上げるぞ!」とか「敵兵全体にダメージを与えるぞ!」といって、与えるダメージは戦闘ログ見ると一部隊あたり40人ぐらい多く殺す程度のものです。ふーん。

しかしながら、みんな大好き星4 磯野員昌さんは兵科適性が素で1.75あります。ぶっちゃけ、3,000人率いていたら敵のスキルによるダメージなんかよりもはるかに多い兵隊を率いている状態になります。おーい磯野、野球やろうぜ。

逆にいえば、武将本人の強さがいくら高くても、兵隊をよりいっぱい率いることができる統率、兵隊の能力をより多く引き出す兵科適性が重要です。

それゆえに、武将は強いけど統率や兵科適性がウ〇コな星5よりも、野良武将ながら光る能力を持つ星3や星4のほうが最終的に強くなる可能性を秘めているのが『戦国大河』と言えます。

ゲーム開発経験のある1人のプレイヤーとしてAiming開発陣に思うのは「お前らサンドボックスでもうちょっとちゃんと検証してからリリースしろ」ということであります。せっかくの星5武将が台無しじゃねーか。

最後に(4)使えるスキルですが、基本的には上記兵科適性を5ターン引き上げる「兵に対する攻撃力アップ」か「相手の特定の兵種の防御力を引き下げる」ものが有効で、特筆されるのは織田家の武将の能力がアップする星4 織田信秀です。

ぶっちゃけ星5 柴田勝家とか星5 織田信長はゴミ、それよりも強い槍が星5 蘭丸、星3 織田信行、星3 林秀貞ってどうなのよ、と思う次第です。部隊5人を槍で染めるならば、織田信秀に率いられた蘭丸&信行&林&拾阿弥とか悶絶するほど強いです。

っていうか、毛利家の皆さんや本多忠勝まで物語NPCで出てくるとモブ顔引っ提げてるんですけど、前田利家に斬られただけの拾阿弥が固有武将で活躍しているのってどういうことよ?

3.余談

本作品『戦国大河』は、クソみたいなバグなのか、ゴミみたいな仕様なのかはっきりしない事象がたくさん残されており、仕上がってない村ゲ独特の仕様チャレンジが横行しております。

武将をレベルアップさせるのに主に空白地に攻め込んだ戦闘で得られる『武士の魂』という経験値を振り分ける必要があるのですが、先日のアップデートで、空白地を占領したときに得られる『武士の魂』は名声を使った新規占領のみでしか得られなくなるというクソ仕様が入ってしまい、プレイヤーが騒然となりました。

今までは、名声をゼロにして新規占領しなくて済むよう調整した後で、同盟で高レベル空白地をみんなで殴り『武士の魂』を得て武将のレベルアップを効果的にやっていたものが「いや、実は仕様がバグでした」とかいって名声を消費して占領しない限り『武士の魂』が得られないように改変してしまったのです。

これのおかげで後発プレイヤーほどレベリングができなくなって、ただでさえ過疎気味の村ゲ界隈なのに新規参入が一層疎外されるという悲しむべき事態に陥ったわけであります。

その後、プレイヤーが一揆を起こして酷評を運営にぶん投げた結果、無事この仕様は回復し、今では10レベル土地を同盟みんなで囲んでモリモリとレベルアップにいそしむ姿が再び見られるようになりました。よかった。ほんとうによかった。

ところが、がっつりみんなレベリングが進んだ結果、今度は武将の限界突破に必要な「中級感状」がドロップ率の調整不足で一気に干上がり、レベリングの終わったレベル40武将ばかりが限界突破待ちの長蛇の列になるという混雑時のディズニーランドのアトラクション並みの待ち状況になってしまいました。

そればかりか、これらの「感状」を落とす「強敵」というフィーチャーがバグっているのか、レベル6強敵がたいしたドロップもしないのにやたら堅い、レベル7強敵にいたってはその辺の砦レベル5よりも堅いので、ソロプレイヤーや弱小同盟は武将を強くしたくても不可能になるという素敵仕様まで入っています。

さらには、プレイヤーが大量の兵隊を運用しなければ陥落させることのできない「出城レベル6以上」というミッションハードルがあるのですが、レベル7以上の出城を攻略しようとすると、詰めているNPC兵科に有利なレベル100を3人以上揃えたプレイヤー10人ぐらいが一気に最初に敵兵を削らないと絶対に陥落させられないというウ〇コ仕様になっています。

お前ら絶対適当にゲーム作ってるだろ。本当にレベルデザインも含めてサンドボックスで検証したのか? これ。

結果として、スタートダッシュに成功した古参が集った大同盟が、たくさんの砦を抱えていない限り効果的にプレイを進められない、という村ゲの駄目な部分を凝縮したようなゲームになってしまったのが『戦国大河』であることはご理解いただけるのではないかと思います。

突き詰めれば、敵の拠点を落とす実弾である「破城兵」すらも、その武将の移動速度無関係に乗っているアイテムの馬の星数とレベルで速度が決まる、逆にいえば馬に乗ってさえいれば星3 浅井久政さんでも星5 淀よりも早く破城兵を敵陣に送り込めるというクソ仕様。これはわざとなんでしょうか、それともバグなんでしょうか。

そもそもこの『戦国大河』という村ゲ世界で、行軍速度最速が星5 淀君であるという業界最速ババア伝説を作り上げてしまうあたりがいかんと思うのです。弓兵最強武将の1人が星4 瀬名姫とか、もうちょっと考えて数字決めてね、って心の底から思います。

他にも「敵陣に忍者を5,000人送り込んでも何も分からないことがあるが、ゴミ武将が兵隊1人連れて敵陣で討ち死にするとすべての情報が分かることがある」とか「防御側は援軍をセットしないと防衛しないので、兵科が先にバレると攻撃側が圧倒的に有利になって、本来なら守りやすくするために籠城するはずなのに防御側が籠るメリットがなさ過ぎてバランスが崩壊している」とか、非常に残念な仕様が多数含まれているのがこの『戦国大河』です。

城に籠って不利になるのはほんとやめてほしいので、せめて不利兵科に防御ボーナスがつくとか、最低限の籠城救済策でも入れてくれないと村ゲとして成立しないでしょう。

書きたいことは山ほどありますが、続編記事を書くこともあるかもしれませんのでまずはこの辺で。

(C) BANDAI NAMCO Online Inc.