目指せ世界一のフードテーマパーク
シミュレーションゲームとひと口にいっても実にさまざまで、兵器を動かして戦うウォーシミュレーションから、スポーツチームを運営する育成シミュレーション、さらに経営シミュレーションや恋愛シミュレーションなんかもある。本作は経営シミュレーションのカテゴリーに含まれるが、レストラン内で料理をやりくりして商品価値を高めていくのは、農場経営シミュレーション的な遊びに近いかもしれない。なお、この原稿は深夜に執筆しているのだが、この時間に本作を遊んでいると何だか無性に腹が減る……。
注文を受けてから作るか、先に作っておくか?
本作ではレベルが上がることで雇えるシェフの幅が広がり、作れる料理が増えていく。また、調理に時間がかかるメニューほど、得られる経験値と代金が高いという原則もある。料理ができ上がる時間は最短で2分から。
数分でできるメニューばかりならいいのだが、新たに作れるようになる料理はどんどんと調理時間が伸びていく。こうなると、先に作り置きしておけばお客さんを待たせることなく食事を提供できると考えるのが普通。しかし、本作ではお客が何を頼むかを事前に知ることができないし、予測もできない。お金の管理がシビアなので、食材を買い込んで大量に作り置きするのも難しい。さらには食材にも料理にも置き場があって、その容量を超えて置いておくことができない。これらのマネージメントこそが、本作の肝なのだ。
なお、お客さんはどれだけ待たせても怒り出すことはなく、料理も専用の置き場にある間に痛んだりはしないので、料理の提供が遅れたり、数日前に作っておいた料理を出しても良心の呵責を覚える必要はない。
ベースとなる料理を用意しておく
とはいえ、お客が来てから注文を取って、一から料理を始めると完成するまでにかなりの時間が必要。また、料理の中には複数のステップを踏まないと完成させられないものもある。そこで、ベースとなる料理をあらかじめ作っておくというのが理想的だ。
ハンバーガー以外にミートソースなどにも使用するパテ、イタリアンに欠かせないチーズ、ピザの土台になるパン生地やパスタに必要になる生パスタなどは、なるべく品切れさないように注意しつつ、用意しておきたい。また本作では、料理を提供してお客の食事が済んだタイミングで経験値とお代をもらえるのだが、料理が完成したときにも経験値が手に入る。レベルが上がることで施設やシェフの拡張が行われるので、なるべくシェフたちを休ませず働かせた方が効率がいい。
オンラインで料理や食材を調達できる
本作にもオンライン要素がある。それは、料理や食材の売買だ。食材は、マーケットに買いに行けばそこに売っているのだが、いったん買ってしまうと再び棚に並ぶまで時間がかかる。こういった際に、オンラインのショップを利用すると便利だ。また、自分も料理や食材を売ることができる。自分の店の棚に並べられる商品の数は、最初は4つ。さらに課金通貨である宝石を使うことで拡張できる。
食材、料理ともに値段の設定が可能で、自分が買った価格より高い値段を付けることもできる。逆に、買った値段や自分のレストランで提供している価格より下げることはできない。つまりは、最低価格が決まっているということ。おそらく、複数の端末とアカウントを使ってインチキができないようにとの配慮だろう。
テンポよく遊ぶには課金が必要?
序盤のうちは、短時間ででき上がる料理を作ってお客の回転を上げ、経験値とお金を稼いでいくのだが、レベル8くらいからお客さんの要求してくる料理の調理時間が長くなってくる。こうなると、料理が完成するまで待つか、宝石を使って一気に完成させるかのどちらかを選ぶ必要が出てくる。もちろん、市場で買ってきた料理をお客さんに提供することも可能だが、レストランで出す料理の値段は自分で決められないので、おおむね損をすることになるし、これでは経験値も入らない。そのため、課金を求められる度合いがやや強い印象を受けた。
課金アイテムである宝石は、各種の時間短縮、不足したもろもろのアイテムの補充、ゲーム要素の拡張に使われる。レベル8というのは序盤も序盤なので、この段階でそれなりの時間を待たされるということは、この先ではもっと時間がかかるようになるということだろう。ある程度テンポよく遊ぼうとするなら、宝石の使用を検討せねばならない。
なお、チュートリアルの完了時には、最大限拡張された未来のレストランの姿を確認できる。さまざまな国籍の料理が並び、ワイナリーなども持てるようになる。まさに食の一大テーマパークのような趣であり、非常にワクワクする部分だ。目指すべき先を見せるというのは、ゲームプレイを続けるモチベーションにもつながるので、非常にうまいやり方とも言える。目標に向かった無課金で地道にゲームを進めていくか、課金しつつスピードアップしながらプレイするか、どちらで楽しむかはそれぞれなので、ライフスタイルに合わせて選んでもらいたい。
- 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
- OSのバージョン:iOS 9.2
- プレイ時間:約4時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.14.1
- 課金総額:0円
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