オルタナティブガールズ【ゲームレビュー】

VRモード搭載RPGとして、事前登録の段階で話題になっていた『オルタナティブガールズ』がついに配信開始。スタンダードなRPGに、12人の女の子と触れ合えるVRが組み合わさった、新感覚の作品となっている。

手を伸ばせば、手が届く? 美少女だらけのVR対応RPG

本作は、美少女が登場するRPGというありがちなコンセプトに加え、VRに対応しているということで、事前登録数21万件を達成した注目作だ。

VRゴーグルを付けた男性が、美少女キャラクターに手を伸ばす公式PVが話題となり、どんなVR体験ができるのか気になっている人も多いのではないだろうか。

プレイヤーは、夜獣(ナイトビースト)と戦う宿命を背負った少女「オルタナ」たちのキャプテンに就任し、吸血鬼事件の謎に迫っていくストーリーを通し、12人のオルタナと交流を重ねていくことが可能だ。

序盤は少女たちとの明るい生活を軸としながら、ところどころ事件の匂いが感じられる、どこか重い雰囲気を感じるストーリーが展開される。

美少女たちとの学園生活をのんびり楽しめると思いきや、全身の血を抜かれて殺されるというおそろしい事件が発生している。主人公たちが通う妃十三学園(ひとみがくえん)の生徒2名が被害に遭っている

バトルとストーリーを交互にプレイしていく、最近のスマホRPGではおなじみのスタイルで進行していき、限定キャラクターなどが手に入るイベントも随時開催されていくようだ。

バトルはスタミナを消費して挑戦、プレイヤーレベルが上がれば最大スタミナも増えていくなど、スマホゲームプレイヤーなら慣れているはずのシステムだ

コマンド選択式のスタンダードなバトル

本作のバトルは、すばやさ順に行動するコマンド選択式となっている。キャラクターごとにさまざまなスキルを持っていて、その場面に応じた選択が攻略のコツとなる。

通常攻撃以外のスキルは、敵の防御をダウンさせるデバフや、状態異常攻撃、味方の回復など多種多様の効果が存在。再使用にはスキルごとに決まったターン数のクールタイムがあり、使いどころを考える必要がある

キャラクター自体のレベルとは別に、スキルごとのレベルも存在し、威力の増加やクールタイムの減少などの強化をすることが可能だ。

また、リーダースキルを持つキャラクターをリーダーに設定すれば、チーム全体のパワーアップが見込める。

属性やリーダースキルの組み合わせを考えて強力なチームを編成することが、高難易度ステージに求められるはずだ。

筆者が最初のガチャで入手した[学園の夏]桜子は、蒼月属性の体力を15%アップさせるリーダースキルを所持。耐久力が高い蒼月属性チームを編成することができそうだ

他プレイヤーと戦うPvPモードも搭載

ストーリーを楽しむことができるクエストの他に、PvPモード「特訓場」も実装されている。

これは、他プレイヤーのチームと対戦して勝利すると、特別なガチャを引くアイテム「メダル」を集められるモードとなっている。

特訓場ガチャでは、キャラクターに装備して強化するアイテム「チャームシール」やキャラクターのガチャチケットが手に入り、チームの戦力強化に有効だ。

勝利数で上がるRANK制度も存在する。リリースされたばかりだからか、RANK1とはいえ始めたばかりでチームを鍛えているプレイヤーは少ない

豊富な育成要素で理想のチームを育て上げよう

キャラクターの育成については、レベルやスキルレベルとは別に、親密度が重要な役割を果たしている。

キャラクターをバトルで使用したり、トレーニングを行ったりすることで上昇していき、一定の親密度レベルに達すると、サブメンバーを設定することが可能になる。

サブメンバーの攻撃・防御・体力の30%がメインメンバーに引き継がれるため、大幅な戦力アップに期待できるだろう。

サブメンバー枠は、親密度レベルが2・4・6になるたびに開放されていく。サブメンバーのレベルもしっかり上げた状態でセットすると、かなりのステータスアップに期待できる

また、親密度以外にも、最大レベルをアップさせる限界突破や、キャラクターごとに装備してステータスを強化するチャームシールなど、育成する要素は盛りだくさん。RPGの育成が好きな人も満足できるボリュームだ。

チャームシールは装備するだけでなく、それ自体の強化もすることでさらに効果を発揮する。レベル・スキルレベル・チャームシール・限界突破をチームのメンバー全員に行うとなると、かなりの労力となりそうだ

VRモードで女の子がすぐそこに!?

ここまではRPGのゲーム部分をざっと紹介してきたが、やはり気になるのはVR体験ができるモードについてだろう。

本作でVR体験が楽しめるのは、キャラクターの親密度を上げたり、ガチャで新衣装を入手することで開放されるメンバーストーリーのみとなっている。

VRモードでストーリーを再生すると画面が2分割され、スマホをVRゴーグルに装着して覗けば、女の子がすぐそこにいるかのように感じられる。

VRモード中のスマホ画面。スマホのジャイロセンサーと連動していて、360度に広がる映像を堪能できる

また、VRゴーグルを持っていない人のため、ジャイロモードも搭載されている。こちらは、スマホを傾けることで360度の景色を見渡すことができるモードだ。

スマホを傾けるほか、指でスワイプする方法も用意されている。手軽に3D体験をすることができるが、VRモードの臨場感には及ばない

なお、メンバーストーリーのすべてがVRに対応しているわけではなく、一部のものに限定されている。がっつりVR体験をできると予想していたが、RPGのおまけにVRコンテンツが楽しめる程度だ。

ストーリー一覧でゴーグルのマークが付いているものがVRに対応している。現状では、対応していないストーリーの方が多いようだ

VRモードを楽しむには?

VRモードを楽しむ際には、当然VRゴーグルが必要になる。2画面に分割されるため、購入する際は現在主流の2眼タイプのゴーグルから選択しよう。

VRゴーグルは、段ボール製やプラスチック製、ヘッドフォン一体型など、製品ごとによって特徴が大きく異なっている。どの製品を購入するか迷ってしまったら、下記の記事を参考にしてほしい。

また、利用しているスマホによっては、ジャイロセンサーが動作しないなど、VRに対応していない場合がある。

公式サイトにて、VRの推奨機種、非推奨機種のアナウンスが掲載されているので、自分のスマホの対応状況の確認や、次の機種選びの参考にしよう。

VRに過度な期待は禁物! 美少女RPGとして楽しもう

VR対応RPGと豪語する本作だが、一部のストーリーでVR映像が楽しめるというだけで、バトルシーンなどは普通のスマホゲーム同様、スマホの画面で楽しむようになっている。

ゲーム内のすべてをVRで遊ぶことができるわけではなく、むしろほんの一部がVRで楽しめるだけなので、正直なところがっかりしてしまった。

それでも、VRで楽しむストーリーは新鮮で、ここまで多数のキャラクターを楽しめるVRコンテンツは珍しい。

いわゆる萌え系のものは意外と少ないので、美少女系作品が好きな人にはおすすめのVRコンテンツといえるだろう。

また、「VRラウンジ」という要素が準備されている。詳細は明らかではないが、今後のVR要素の拡大に期待したいところだ。

こちらは、ゲーム内のホーム画面となるラウンジがVR化されるものと予想できる。女の子達がくつろいでいる様子をVRで眺めることができるかも?

VR以外の部分では、3Dで描かれた少女たちがよく動くのが特徴。スマホRPGとしては標準的なシステムとなっているので、やはり美少女好きなゲーマーにおすすめの作品となっている。

バトル開始前の変身シーンや攻撃時の動きがなかなかのもの。設定でスキップすることもできるが、楽しみが半減してしまう気がする……

  • 使用した端末機種:Galaxy S7 edge
  • OSのバージョン:Android 6.0.1
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
  • 課金総額:0円

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