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Tera VR SHINECON
- 購入価格:2,390円
- メーカー:Tera
- 本体サイズ:104(幅)×97(高さ)×145(奥行き)mm
- 対応スマホサイズ:3.5~6.0インチ(ただし、4インチ以下になると外れる可能性あり)
- 重量:382g
スマホの着脱しやすさと使いやすさが魅力
「Tera VR SHINECON(以下、VR SHINECON)」は、3.5~6.0インチサイズのスマホに対応したプラスチック製のVRゴーグル。
ゴーグル本体に、スマホ固定用のラバーパッドのスペア、メガネ拭き、英語マニュアルなどが同梱されていた
スマホは、ばねのテンションを利用したストッパーを上下から挟むことで固定する。
ばねは比較的緩い印象だが、ストッパーにはラバーパッドが付いており、これで安定度が増している。
それほど力がいらないので、スマホの着脱に関してはストレスのないゴーグルであるといえるだろう。
装着時はスマホを画面奥の方向を押しながら、手前のストッパーを引くと固定しやすい。このあたりは上下にストッパーがある利点であるといえるだろう
ばねの力は緩めなので、スマホの着脱で端末を傷つけてしまう可能性は低い。固定中の端末を横にずらせるほど。ただし、ラバーパッドは摩耗しやすそうな素材であるため、劣化には注意
対応しているスマホサイズは3.5~6.0インチサイズとなっているが、小さいスマホの場合、しっかり固定できない可能性がある。
筆者が試したiPhone 5は4インチだが、ゴーグルを傾けるだけで横にずれてしまう。
iPhone 5の場合、初期位置でのストッパー間の距離がちょうど端末の幅(58.6mm)と同じくらいになる。ラバーパッドでかろうじて止まっているような状態なので、これより小さな端末で固定できるかは疑問だ
最大サイズに関しては、6インチディスプレイであるNexus 6で試してみたが、かなりギリギリ。
力ずくでストッパーをこじ開けたので、何度も着脱すると壊れる危険も。利用は可能だが、推奨はできない。
Nexus 6の寸法は幅 82.98 mm、高さ159.26 mm 、厚さ 3.8 mm。幅と高さは限界に近い状態だ
イヤホンは、スマホ固定部分側面の空洞を通して使用する。
穴は非常に大きく、周辺のスペースにも余裕のある設計なので、多くの形状のイヤホンでも対応できそうだ。
iPhone 6S Plusくらいのサイズの端末でも、純正のイヤホン、L字型のイヤホンどちらでも装着できるくらいのスペースはある。ただし、端末が大きい場合、スマホ固定後のイヤホン装着はなかなか困難
6インチのスマホでもイヤホンは利用可能だが、イヤホンジャックが真ん中にあるNexus 6は特殊な例かもしれない。前述のとおりかなりギリギリなので、対応していないと思った方がいいだろう
ゴーグル前面のカバーが着脱可能なのがVR SHINECONの特徴。
これによってARアプリにも対応可能……らしいのだが、ARコンテンツはVRのそれのように画面が分割されていないため、レンズの片方からしか見えない。
VR SHINECONうんぬんというより、VRゴーグルでARコンテンツを楽しむものにはなっていないようだ。
AR関連のアプリはカメラ機能が必要となるため、カメラがゴーグルに隠れないかがポイント。iPhone6S Plusでもギリギリ利用可能
VR SHINECONの使用感
かなり顔が密閉されるというのが最初の印象。映画館のような暗さになるため、没入感はなかなかのもの。
ただし、ゴーグルの鼻の部分に余分なスペースがあるため、そこから光が差し込んでくる点が若干残念であった。
画像はレンズと鼻のあたる部分。こんなイメージで光が差し込んできてしまう。比較的鼻は高いと思っていた筆者だが、かなりスペースが開いてしまった。欧米人の顔に合わせた構造なのかもしれない
焦点距離の調整に関しては、たとえば「メガネをしている人が裸眼で見えるようになる」ほど強力な矯正効果はないように感じる。
画面をちょっと近づいたり遠ざけたりできるくらいに思っておこう。
瞳孔間距離の調整に関しては、端末の大きさに合わせて調整できるため、なかなか有用なものに感じた。
焦点距離は左右のダイヤル、瞳孔間距離は真ん中のダイヤルで調節する。場所さえ覚えてしまえばゴーグル装着中でも調節は容易
バンドはマジックテープ部分を外すことで、左右と、頭頂部のバンドを調節可能。
幅広い方が装着できるといえるだろう。
3点がマジックテープでつながっている。見た目は革なので、チープなかんじはしない
筆者の場合だが、おでこがぴったりフィットするため、なかなかムレる印象。汗かきの人や前髪を気にする方は人目の気にならないところで使おう
よかった点
- スマホを着脱しやすい
- 焦点距離、瞳孔間距離が調整しやすい
- ヘッドセットが幅広く調整可能
期待はずれな点
- 端末によっては使えないものがある
- 差し込む光が没入感の妨げになる
2,380円と比較的安価で、ストレスなくVRコンテンツを楽しめるのが魅力。
初めてVRゴーグルを買う方、そろそろダンボール製を卒業したい方におすすめだ。
VRレンズ付きスマホケース
- 購入価格:1,499円
- メーカー:VR CASE
- 本体サイズ(収納時):84(幅)×160(高さ)×12(奥行き)mm
- 本体サイズ(展開時):84(幅)×160(高さ)×75(奥行き)mm
- 対応スマホサイズ:5.5インチ(iPhone 6S Plus専用)
- 重量:65g(iPhone6S Plusをあわせると254g)
スマホケースにVRレンズが付属!手軽さを極めた一品
「VRレンズ付きスマホケース」は、iPhone 6専用のスマホケースに、VRゴーグルをつけてしまった商品。
iPhone 6/6S用、iPhone6 Plus/6S Plus用の2製品が発売されている。
画像はiPhone6 Plus/6s Plus用のもの。本体に英語/中国語対応のマニュアルが付属されている。
ケースとスマホの大きさの比較。左の端末がiPhone6S Plus、右がiPhone6Sだ。ご覧のとおり、このケースで無理やり6Sを使うということは難しいだろう
装着方法は、普通のスマホケースをつけるように押しこめば問題ない。
端末の各ボタンが押せるように加工されているので、向きには注意しよう。
ケースの見た目はゴムのように見えるが、材質はプラスチック。かなりピッタリフィットするため、スマホは外れにくいが、外しにくくもある
各挿入口はきちんと露出されている。イヤホンはもちろん、充電しながらのVRコンテンツ利用も可能だ
装着後、ケースについているボタンのようなものをスライドすることでゴーグルが利用できるようになる。
ケースのロゴの付いた面の左右にあるボタンを同時にスライドさせることでケースが変形する。「変形」という言葉適するほど、大胆に形が変わるので一見の価値あり
レンズにはカバーがついており、左右のつまみで上にあげる。これがまったくスムーズに動かないあたりはなんとも中国製らしい。レンズが現れたら準備完了だ
変形が完了したら、VRゴーグルとして利用可能になる。あとはアプリを起動させてレンズ越しにのぞいてみよう。
しまうときは、ここまでの手順の逆を行えば問題ない。レンズのカバーを閉めることをお忘れなく。
VRレンズつきスマホケースの使用感
意外といったら失礼かもしれないが、VRコンテンツは問題なく楽しめる。
持ち運び時もかさばったりしないので、手軽にVRを楽しむという点に関しては、これ以上ないものとなっている。
ディスプレイにすぐタッチできるのは魅力。ゲームなどがプレイしやすい他、スマホの他の機能にもすぐ切り替えられる
一方で、周囲を遮るものがないためやはり没入感には欠けてしまう。
焦点調整もできないので、ボックス型のVRゴーグルと比べると物足りないといわざるを得ない。
端末の重さによる影響が大きいが、この体勢のまま長時間のプレイはなかなかきついものがある。そういう意味でも手軽に楽しむのが適しているといえる
よかった点
- 手軽にVRコンテンツが楽しめる
- 変形するのが面白い
- スマホの機能を使いやすい
期待はずれな点
- 没入感に欠ける
- 焦点調整ができない
本格的なVRゴーグルとしては物足りないが、入門用、あるいは布教用としては申し分ない。
変形するところも面白いので、話題づくりに友だちとVRコンテンツを楽しんでみてはいかがだろうか。
名前だけが異なる同じ商品のある市場
多くのVRゴーグルが出回り始めている2016年。黎明期特有の混迷というべきか、名前の違う同じ商品も存在している。
今回紹介している「VR SHINECON」もその1つで、Amazonなどには「VR多機能ゴーグル」といった、名称だけ異なる同じものが数多並んでいる。
2台目や、複数個のゴーグル購入を検討している方は、うっかり同じ商品買わないように注意しよう。
今回の記事作成にあたり、お借りしたゴーグルが偶然「VR SHINECON」と同じものであった。ロゴだけ異なる商品が非常に多いので購入前によく確認しておこう
3gの違いはカバーの材質……?ロゴとそれ以外に両者の違いは見受けられなかった