スーパーなクロプシーを作って収穫!
『ファームヒーロー』といえば、世界的に有名な3マッチパズル。
プレイしたことはなくとも、聞いたことくらいはあるという人が多いのではないだろうか。
続編となる『ファームヒーロー・スーパー』は、巨大な「スーパークロプシー」が作れるようになり、アニメーションなどのグラフィック面でも大幅にパワーアップ。
今回は、プロデューサーのセリ氏、デザイナーのサンドラ氏にインタビューする機会を得たので、本作の魅力や、パズルのコツについて聞いた。
――最初にお2人のプロフィールと役割を簡単におしえていただけますでしょうか。
セリ:リード・プロデューサーのセリ・ルーエリンです。
Kingには3年間勤めており、チームのコーディネートと世界中のプレイヤーによろこんでもらえるような魅力的で楽しいゲームを作ることが私の仕事です。
サンドラ:ファームヒーロー・スーパーのゲームデザイナーとしてKingロンドンオフィスにて勤務している、サンドラ・ファン・ウェイクです。
ゲームのデザイン全体を統括しており、3年間ファームヒーローのデザインも担当していました。
――サンドラさんは『Call of Duty』のスポンサープレイヤーの経歴を持っていますが、カジュアルゲームデベロッパーのKingに転職を決めたポイントはなんでしょうか?
サンドラ:スポンサープレイヤーは楽しい経験でしたが、私が生涯をかけて追及したいと思うキャリアではありませんでした。
私は娯楽とリラクゼーションのためにゲームをプレイしているので、トレーニングスケジュールを渡された途端に、プレッシャーを感じてしまいました。
それで、スポンサープレイヤーとしての興味を失ってしまいました。
その後、私の友人がカジュアルゲーム企業に目を向けてみるように勧めてくれて、GDC 2013のKingブースを訪れた際にとても好きになりました。
ゲームデザイナーとして、幅広いオーディエンスに受け入れられるゲームデザインを作る事が大好きです。
ゲーム制作に情熱を注ぎ、たくさんの人達がそれを遊んで楽しんでくれることは、とてもエキサイティングですよ!
スーパークロプシーはもっと大きかった!?
――前作から「スーパー」になってパワーアップしましたが、スーパーを開発するに至った経緯をおしえてください。
セリ:我々はファームヒーローのテーマである「育成」を進化させたくて、それを実現するには「ビッグ(スーパー)にする」というのがいちばんふさわしいと思いました。
スーパークロプシーの開発はとても楽しくて、初期の試作では、スーパークロプシーがどんどん大きくできました。
ゲーム画面上のスペースに収まらないほど、大きくなるような作りだったんですよ。
とても面白いアイデアではありましたが、最終的にゲームとして成り立たなくなってしまったので、ゲーム画面に収まる現在のサイズ感に落ち着きました。
――前作からバージョンアップするにあたり、こだわった部分、気を使った部分は何でしょうか。
セリ:我々はプレイヤーに前作よりも楽しんでもらうために、2つのことを実現したかったのです。
まず、ファームヒーロー・スーパーをより戦略的に遊べるゲームにしたかったので、スーパークロプシーとギミックの「風」を追加しました。
自画自賛になってしまいますが(笑)、この追加はプレイヤーがチャレンジしがいのある、より楽しいパズルをプレイするための素晴らしい手段だったと思っています。
もう1つ我々が注力したことは、ゲームをよりソーシャルなものにすることです。
マップ画面の右側に「リーダーボード」を取り入れ、他のプレイヤーがどのレベルにいるのかひと目でわかるようにしました。
これにより、友だちや家族の間で楽しい競争心が芽生えることと思います!
また、ファーム・コンテストも取り入れました。ファーム・コンテストとは時間内に高得点を獲得した分だけ自分のクロプシーが成長し、コンテスト終了時に「賞金」が手に入るイベントです。
1回のコンテストは、約4時間から48時間行われます。
クロプシーを育成させるためには、ゲーム内のステージをクリアしてスターを集めるか、友だちにライフをあげて育成ポイントをお返しとしてもらう2つの方法があるんですよ。
ディティールの作り込みとバランスがヒットの秘けつ
――ファームヒーローもキャンディークラッシュ も、オーソドックスな3マッチパズルだと思うのですが、世界的にここまでヒットした理由は何でしょうか。
セリ:僕が思うに、細かいディテールとクオリティを意識したことが、ゲームの成功につながったのだと思います。
ファームヒーロー・スーパーのチームはゲームに対して本当に情熱的で、それは過去のゲームからも伺えると思います。
我々もゲームを愛していて、人々にもそれが広く伝わっているのかなと考えたいですね。
各レベルを楽しく、かつチャレンジし甲斐のある絶妙なバランスに設計してくれたレベル・デザイナーたちには、感謝しきれないですね!
――世界で見ると、どの国で多くプレイされているのでしょうか。
セリ:国ごとの数はお答えできませんが、我々のゲームを世界中の数百万単位の人たちが楽しんでくれていることは確かです。
ファームヒーローに関しては2016年第1四半期時点で、月間4.63億人のアクティブユーザーを獲得しています。
――今回は、動物たちの動きやステージ選択時のスクロールの挙動が、非常に立体的に感じます。特別なグラフィックエンジンなどは使われていますか?
セリ:我々の開発陣はゲーム内のグラフィックやイベントの向上において、とても尽力してくれました。
ファームヒーローと同じツールを使ったのですが、使い方を少し変えました。
デザイナーたちはMayaと呼ばれるツールを使い、より多くの3Dキャラクターや物体を作ることができました。
――お気に入りキャラクターがいたら、おしえてください。
セリ:リスのフィジェットです。彼はおちゃめで楽しいですし、フィジェットが転がって移動する時の音が大好きなんです! ペットにできれば最高だと思いますよ。
パズルは画面の下でマッチ!
――ゲームの攻略法についておしえていただけますでしょうか。マッチ5やT字、L字のマッチが非常に難しく感じます。何かコツはありますか?
セリ:画面の下部からマッチすると、うまくいきますよ。
そうすることで、スーパー・クロプシーができやすくなったり、5つクロプシーが並んだり、T字&L字のような連鎖も出現しやすくなります。
――風が発生するステージ、イカダが設置されているステージが難しいです。攻略のポイントはありますか?
セリ:川の上にある葉っぱは、1ターンごとに移動することを踏まえ、事前に川の回りにクロプシーを置いておけば川の流れで勝手にマッチしてくれます。
川をうまく利用することがポイントですね。
風に関しては、どの向きに吹くかを把握することが重要です。
左側にスライドすれば、ゲーム画面も左側へ動きます。上にスライドすればゲーム画面も上へ、などです。
これを理解すれば、クロプシーを思いのままに動かすことができるようになりますよ。
ゲーム画面の端っこに近いところで、マッチを作ることも重要です。
――ヤギのダーウィンや、リスのフィジェットがいるステージは、なかなか思うように進められません。彼らを制御するコツをおしえてください。
セリ:ヤギのダーウィンで行き詰っているようでしたら、彼の隣でスーパークロプシー(2×2にクロプシーをマッチ)を作ってみてください。
これにより彼を近くの干し草までジャンプさせることができるんですよ。
リスのフィジェットに関しては、確かに少し先読みをする必要がありますね。
彼の反対側からクロプシーをマッチするように心がけましょう。これをすることにより大量のクロプシーたちが動き、ドングリとフィジェットを近づけることができます。
ダーウィンも、フィジェットも、あなたのマッチに沿って動くことを忘れずに!
ハイスコアのコツはやっぱりスーパークロプシー!
――とてつもないスコアを出しているプレイヤーがいたのですが、高得点を出す秘策は何かありますか?
セリ:スーパークロプシーを作ること、ですね!
スーパークロプシーには消えないポイントが付加されますし、集めなきゃいけないクロプシーでない場合でも、周りのクロプシーにポイントを配分してくれるんです。
なので、高得点を獲得するにはスーパークロプシーは欠かせませんね。
――今後のアップデートの予定をおしえてください。
セリ:具体的な日程はいえないのですが、我々はいつもさらなるストーリーやレベル、新しい企画をするために尽力しています。
なので、できる限り定期的に何かすごいものをリリースできるようにがんばります!期待していてくださいね。
――多くの質問に答えていただき、ありがとうございました。日本のプレイヤーに向けて、メッセージをいただけますでしょうか。
セリ:日本の方々がファームヒーロー・スーパーをとても愛してくださり、「スーパー」うれしいです!いつもありがとうございます!
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