パズルを解き続ける快感に没入! シリーズ最新作はスマホゲームで登場
『ルミネス』シリーズといえば、著名なゲームクリエイターである水口哲也氏がプロデュースする「音と光の電飾パズル」。
これまでは家庭用ゲーム機や携帯ゲーム機で展開してきたが、その最新作となる『LUMINES パズル&ミュージック』は満を持してスマホ・タブレット用ゲームとして登場!
初代『ルミネス』でおなじみのステージや楽曲を楽しめるモードに加え、これまでにないステージで新たな楽曲を楽しむことができる。
本作をスムーズにプレイしていくコツを、プロジェクトマネージャーの坂本康朗氏、プランナーの森泰彦氏、リードプログラマーを務める石田拓馬氏の3人に聞いてきた。
スマホならではの縦持ち画面へのチャレンジ!
――これまで家庭用ゲーム機や携帯型ゲーム機で展開してきた『ルミネス』シリーズですが、どのようないきさつでスマホ版が開発されることになったのでしょうか?
坂本康朗氏(以下、坂本):『ルミネス』シリーズのすべての権利を、水口さんと弊社(モブキャスト)の共同で取得したところから話がスタートしました。
当然ながらスマホ版を出すということが前提だったのですが、開発にはおよそ1年半を費やしました。
――『ルミネス』自体に、新たな魅力を引き出せるという可能性を感じていたのでしょうか。
坂本:もちろんです。さまざまなプロトタイプを開発しながら、『ルミネス』の面白さをスマートフォンで再現できているかということを検証してきました。
水口さんがおっしゃるには、音楽や映像に合わせた、よりクオリティーの高い『ルミネス』というものを以前から作りたいと考えていたそうです。
それが、昨今のスマートフォンの性能の向上によって実現できるようになったということになります。
――『ルミネス』シリーズの魅力って何でしょうか?
坂本:何より、音楽と映像。そして没入感ですね。
――いわゆる「落ちモノパズル」とはちょっと違いますよね。
坂本:実際のゲーム自体は落ちモノパズルなのですが、実際にプレイしてみれば、ただの落ちモノパズルではないと感じるハズです。
特にイヤホンを装着して遊ぶと、「音楽で遊ぶ」という感覚がよくわかると思います。自分の操作に効果音が重なって、きれいに音楽が再生される仕組みになっているので、本当に一体感が味わえますよ。
――今作『LUMINES パズル&ミュージック』ならではの新たな要素はありますか?
坂本:今までの中ではいちばんのグラフィックになっていると思います。
パズル部分のグラフィックに関しては、1つの楽曲(スキンと呼ばれる)の中でのビジュアルの移り変わりというものが、今まで以上に派手に、大胆になっています。
それとスマートフォンということで、今回初めて「縦持ち」の画面構成になっています。その部分に対するチャレンジも大きかったですね。
――本作のコンセプトを実際のゲームに落とし込んでいくときに、水口氏から何かアドバイスや指示などはありましたか?
石田拓馬氏(以下、石田):私がいちばん多く水口さんとやり取りさせていただいたのですが、けっこうありましたね(笑)。
PSPやPS Vitaには操作のためのボタンがあって、それによって「演奏感」というものが生まれていたという話がありました。
スマホ版では「ボタンがない」という要素が非常に大きく、「ただタップしているだけで、その感覚が再現できるの?」ということは強くいわれましたね。
「スワイプって、演奏している感じじゃないよね」とか(笑)。プレイフィールの部分はいろいろと提案をいただきました。もちろん、こちらから提案したこともたくさんあります。
――特に苦労した部分や、工夫したポイントなどはありますか?
石田:Androidに関しては端末の種類が膨大なので、なるべく同じようなプレイフィールになるように調整するのに苦労しました。
それから、スマートフォンとタブレットの違いについて、それぞれの利点を生かしたように調整するのか、同じように近づけるかという点も悩みましたね。
坂本:最終的には、なるべく近い感覚でプレイできるようにしています。
石田:個人的には、水口さんの考えるレベルにまだ到達していない気がするので、今後もアップデートで操作性を向上させていきたいと考えています。
――みなさんが個人的に気に入っている楽曲はありますか?
坂本:私は「Creativity」です。今作で新しく追加された曲で、EDM(エレクトロニックダンスミュージック)っぽい雰囲気で、効果音や映像との一体感がかなり好きです。
森泰彦氏(以下、森):私は「Temptation」が好きです。これは6スキン目の曲になるのですが、その前段階となる5スキン目の「Zipangu」がかなり難しいので、そこを超えた後にゆるやかになるという、ホッとなる安心感がいいですね。
石田:特に気に入っている曲が2つありまして、1つは「Paradise」。これはゆったりとしている曲で、普段の忙しさを忘れることができます(笑)。
もう1つは7スキン目の「Maximum」。かなり難しいのですが、勢いがよくて「イェイ!」みたいにノリながらプレイできる曲です。
――ちなみに私は「Maharaja」が好きです。静かなのににぎやか、みたいなところが気に入っています。
森:全員違ったね(笑)。
石田:そこは人それぞれですから(笑)。
坂本:それぞれが好きな曲が見つかるというのも、魅力の1つだと思います。
「L」は勝利のサイン! 初心者はタイムラインの位置にも注意
――ルールがかなりシンプルな『ルミネス』ですが、アルバムモードを最後までクリアできない人のための基本的なアドバイスをいただけますか?
森:ただクリアしたいだけであれば、とにかく1ブロックずつ消すことが最も重要です。ボーナスを狙わず、ひたすら消すこと(笑)。
ブロックをためないということが、いちばん手っ取り早いです。
――市松模様のブロックが来ると迷ってしまう人は多いと思いますが、基本的にどのように積んでいけばいいですか?
石田:なるべく、ずらして置くことですね。同じ色を2個ずつつなげていくと、その後がやりやすくなります。自分はこういう考え方でやっていますが……。
森:人それぞれのやり方がありますからね。
坂本:違うなー(笑)。
――序盤は何を目標にプレイしていけばいいでしょうか?
森:ホーム画面に「次の目標」というものが表示されるので、いったんはそれを目安にしていただければ。
あるいは、アルバムモードをクリアすると「シングルスキン」という1曲ごとのモードがアンロックされますので、最初はそれを集めていただくのがいいのかな。
石田:アバターのレベルアップなどは、あまり気にしなくてもいいです。アルバムモードで自分の好きな曲を見つけていただいて、シングルスキンで1曲だけやり込むというのも序盤ではおすすめです。
その曲をプレイしていくうちに、自分なりのテクニックを身に付けていくことができると思います。
――ズバリ、スコアアップのコツは?
石田:スコアアップを狙うなら、やはりアバターのレベルアップが必要になってくるかもしれません。基礎点が高くなると、かなり楽ですね。
森:あとは、スター獲得を逃さないことです。
アチーブメント(実績)を開放するとスターというのもが獲得できるのですが、それをたくさん集めることで、スクエアを1個消したときに得られるスコアがちょっとずつ上がっていきます。
単純に世界最高得点を狙いたいのであれば、エンドレスモードを遊んでくださいということになりますが(笑)。
――聞くところによると、19時間以上もプレイし続けたファンもいるとか。
石田:あれは、こちらとしても「え!?」という感じでしたね(笑)。
坂本:コンボを切らさないということも大切です。エンドレスモードを延々と続けるというのも疲れてしまうので、コンボを続けて獲得してスコアアップを狙ってください。
石田:リリース直後は別のスタッフと2人で「iOS版のランキングで1位と2位を独占しようぜ」なんていっていたのですが、ほぼ一瞬で抜かれてしまいました。ファンの方々の熱意はスゴイですね。
――3つ以上のスクエアを作るとボーナスが発生しますが、何かコツはありますか?
坂本:タイムラインの位置を確認したうえで、スクエアを作っていくというのが大事です。
タイムラインが過ぎる前と過ぎた後で、いつ消したことになるかが判定される仕組みなので、3つ作ってからさらに4つ、5つを狙うのか、それとは別のところに積んで次のコンボにつなげるのか。これを意識することで、よりコンボをつなげやすくなっていきます。
森:隣り合うスペースで2つのスクエアを成立させていくと、3つ以上のスクエアにつなげやすいですね。
また、コンボを続けるには、3つ以上のスクエアを連続で消していく必要がありますが、3つまでにとどめておくのがいいです。
あまり多く消してしまうと、次が苦しくなってしまいます。
特にタイムラインの移動が速いスキンだと、ボーナスを獲得することすら難しいので、コンボを狙うとなるとさらに厳しくなると思います。なるべく3つずつまでにしておくのが理想です。
石田:普通の落ちモノパズルのように、1つのスクエアの上に、次にスクエアになりそうな形に積み上げていくのも重要ですね。
――シャッフルブロックとチェインブロックという、特殊な効果を持つスペシャルブロックが2種類あります。それぞれの対処法を教えてください。
森:シャッフルブロックは、積んだブロックをランダムに入れ替えてしまうというものなので、対処のしようがないです。なので、好きな所に積んでもらってOKです。
チェインブロックは、なるべく多くつながる場所に積むのがいいのですが、あえて1つだけ残すというような手もあります。
石田:チェインブロックはつながった同じ色のブロックをすべて消す効果がありますが、1個だけ離れている場合は消えない仕組みなので、使えるときまで残しておくというテクニックですね。
個人的には、シングルボーナスや全消しを狙うときには、チェインブロックを期待して、その効果を最大限にいかせるようにあらかじめ積んでおくということもやります。
――それぞれの出現条件のようなものは決まっているのでしょうか?
森:スキンごとに、どれだけブロックが落ちたらスペシャルブロックが出現するという数が設定されています。そのタイミングで、ランダムでどちらかが出現します。
石田:積み上がってきたときにはシャッフルブロックのほうがうれしいのですが、なかなか思いどおりには来ないですね。
――今作ではそれぞれのアバターにスキルが設定されていますが、初心者におすすめのスキルはありますか?
坂本:ブロックの落下速度を遅くする「SLOW DOWN」でしょうか。「Star of Twins」や「Cell」「Beak」などがこのスキルを持っています。
ステージによっては速さに追いつかないということがあると思いますが、このスキルで回避することができると思います。
森:速さに慣れてきたプレイヤーなら、「Call Chain」や「Call Shuffle」などもおすすめです。ただ、それらのスキルを持っているアバターは手に入りにくいので、リストページで条件をチェックしてぜひ獲得を目指してください。
ちなみに、「MALE」と「FEMALE」はスキルがない代わりに、レベルが上がりやすくなっています。まあ、上がってもあまりメリットはないのですが(笑)。
――星5つ獲得への近道はありますか?
森:アルバムモードで初心者の方が星5つを獲得するには、なかなか難しいです。近道としては、気にせずに次の難度に進むほうがいいでしょう。
そうしているうちに自然と上達していくので、あらためて戻ってプレイしてみたときに、意識せずとも取れるようになっていると思います。
アバターのレベルが上がっていればベースのスコアも上がっているので、より多くの星を取ることができるはずです。
――ハードの難易度に挑むときの心構えは?
石田:アルバムモードではBPM(演奏のテンポ)の違う曲が交互に来ます。しかし、速いBPMに合わせた落とし方のまま遅いBPMの曲に突入すると、ブロックがまったく消えずに困ってしまうということが起こります。
どんどん積むだけ積む、ということになってしまうので、その点にはご注意です。
坂本:そうなんだ(笑)
石田:ちなみに僕は「Temptation」でよくそうなります(笑)
森:ちょっとしたミスが致命的になるので、とにかく地道に消していくことをおすすめします。
坂本:現状だと、ハードはどうしてもそれなりに時間が掛かるので、ぜひ余裕があるときに挑戦してください!
――ほかに、「これは伝えておきたい」というアドバイスはありますか?
坂本:初心者はL! L字型のブロックをうまく使うことで、ぐっと腕前が上達します。
森:L字ですか。
坂本:縦にも横にも、2つの組み合わせを作ることで、スムーズに消していけます。
例えば、こういうケースでL字ブロックが来た場合、横に落として黒いブロックを囲むようにすると、次に半分になったブロックがきたときに2段階で連続消しができて、いろいろとおいしいことになります。
森:着地させたときに、市松模様状態にならないことが重要なポイントです。
私の場合はこっちの右側に重ねますね。基本的な考え方は同じですけれど。
森:ほかにも、こんな風に1つだけ飛び出た状態のブロックがあるときに、L字ブロックが来ると、それだけで2つのスクエアが作りやすくなるわけです。
というわけでL字はチャンスブロックなので、ぜひうまく使ってください。
坂本:プレイしているうちに、いろんなパターンを自然に覚えていくと思います。ブロックは2種類しかないので、ハードの速いテンポでもパッと即座に判断できるようになります。
森:もう1つ、言葉で説明するのは難しいのですが、曲の小節の頭で消すというのを覚えておいてください。
ゲームスシステム的な話になりますが、例えば最初の16小節がループになっていて、その間に10個のブロックを消すと次のシーケンス(小節)に移るよう設定されているとします。
ところが、中途半端な位置でその条件が成立すると、同じ16小節をもう1度周回することになってしまいます。
石田:なるべく1回のシーケンスで条件を達成すると、スムーズに曲を進めていくことができます。
初心者だとなかなかわかりづらいですが、曲の長さを意識しつつ、画面に表示されているクリア率(Purified)の同期の感じをチェックしていると、それがわかるようになってくるはずです。ここだと増えて、ここだと増えないみたいな。
森:うまい人なら16小節でクリアできるところを、あまりうまくない人だと32小節プレイしなければいけないということですね。
石田:ちなみに、今までの『ルミネス』では100%になると必ず次のスキンに移っていたのですが、今作では1曲を丸ごと聞くことができます。
これも『LUMINES パズル&ミュージック』の魅力の1つといえるかもしれません。
開発スタッフの神プレイを動画でチェック!
今回聞いた攻略法を実際に試すとどうなるのか、坂本氏、森氏、石田氏の3人にアルバムモードをプレイしてもらった動画がこちら!
インタビューの中で出てきたテクニックがふんだんに活用されているので、ぜひその神プレイをチェックしてもらいたい。
ULTRA JAPAN、セカオワの次は!? 楽曲コラボパックが今後も追加予定!
――本作は、プレイ時間が非常に長くなりがちなタイトルですよね。
坂本:テストのときは、心を無にして延々とプレイしていました。
森:我々レベルまで上達すると、まったくゲームオーバーにならないので。
――時間制限のあるスコアアタックモードのようなものがほしいという声もあるようですが。
石田:以前のシリーズタイトルにはありましたね。
坂本:最初の構想にもあったのですが、今作ではいったん見送りという形になりました。
石田:今回はスマホ版ということで、より幅広い層の方に遊んでいただきたいということで、なるべくシンプルに1つのルールでいくのがいいだろうというのが、その理由です。
――もしかしたら、どこかで追加する可能性も?
坂本:可能性はあります。今後の話をすると、途中でプレイを中断できるような機能の開発を進めていますので、もう少々お待ちいただければ。
――アップデートの話ですが、スキンの追加予定はありますか?
坂本:あります。理想としては1ヵ月に1回のペースでアルバムなどを追加していきたいと考えています。必ずしもその通りになるというわけではないのですが。
――期間限定のイベントなどは?
坂本:絶賛考え中です(笑)。9月からグローバル展開が始まるので、全世界に公開してからが本番だととらえています。
そこから、イベントであったり、新要素の追加であったりなどが、より活発になっていくはずです。
――アバターの追加はありますか?
坂本:あります! めちゃくちゃ増やしていく予定です。
――今後、どのようなアーティストとのコラボレーションが予定されているのでしょうか?
坂本:すでに「ULTRA JAPAN」や「SEKAI NO OWARI」とのコラボを発表させていただいていますが、実装は間もなくです。
今後もいろいろなアーティストとのコラボレーションを進めていきます。
まだ決定していないのですが、EDMやテクノといったジャンルのアーティストとコラボは本作になじむと思いますので、ぜひやっていきたいですね。
水口さんも今後の楽曲コラボレーションに関与していただくことになるので、いろいろな話をしていただいています。
――それでは、これから『LUMINES パズル&ミュージック』を遊ぶ方へメッセージをいただけますでしょうか。
坂本:日本で先行してリリースして、ちょうど1ヵ月くらいになりますが、これまでのシリーズタイトルをプレイしていただいたファンの方からもいろいろな声をいただいています。スマホ版でもちゃんと『ルミネス』として楽しいとか、気持ちよさがきちんと再現されているとか。
そんな中で、「この端末だと操作性に問題がある」といったような話も少しずつ出てきています。
確実にスマホゲームとしていいものができたと感じていますが、同時に、まだまだよくなるとも確信しています。
現在もどんどんアップデートをしている最中ですので、まだ遊んでいない方も実際にプレイしていただければ、絶対に満足できると思います。
ぜひ、遊んでみてください!
――本日はありがとうございました。
9月8日(木)には無料特別版『LUMINES パズル&ミュージック Special Edition(仮称)』の配信も決定!
現在事前登録キャンペーン実施中!
※9月6日(土)23:59まで
※初代「ルミネス」の楽曲を収録した「LUMINES Classic Vol.1」は、現在配信中の『LUMINES PUZZLE &MUSIC』でプレイすることができます。
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