クリプト・オブ・ネクロダンサー ポケットエディション【ゲームレビュー】

スパイク・チュンソフトより配信中の『クリプト・オブ・ネクロダンサー ポケットエディション』はダンジョンを探索していくローグライクアクション。同名の家庭用ゲーム機タイトルがスマホ向けに移植されたものだ。リズムに合わせて敵を倒していく斬新なゲームシステムが特徴の作品だ。

リズムをとりながらバトルする新感覚ダンジョンRPG

『クリプト・オブ・ネクロダンサー ポケットエディション』は、スパイク・チュンソフトよりiOS版が配信中のローグライクゲーム。PS4/Vitaの『クリプト・オブ・ネクロダンサー』をスマホ向けに移植したものとなっている。

突如悪魔に心臓を奪われながらも、なぜか動けるようになった主人公が、その謎の真相に迫るべくダンジョンを探索していく。

リズムをとりながら移動や攻撃を行う、これまでにない形式のダンジョンRPGとなっている。

落下した主人公「ケイデンス」のもとに忍び寄る悪魔。心臓をとられてしまったことで死にながらも動き回れるようになってしまう。彼女は自分の体の謎に迫るべくダンジョンを探索していく

ダンジョン内に落ちる武器やアイテムを駆使しながら、迫り来るモンスターを倒していく。操作方法(後述)にもよるが、基本的にはタップやスワイプのみの簡単操作でプレイできる

数フロアからなるゾーンの最奥にはボスが待ち構えており、これを倒すことで次のゾーンへ進めるようになる。各フロアにも中ボスのような存在がいるため、ここまで到達するのもなかなか難しい

ビートを刻みながら探索する斬新なゲームシステム

軽快なBGMが流れるダンジョン内を、リズムに合わせて探索するのが本作の最大の特徴。

これまでのダンジョンRPGの常識を打ち破るものとなっている。

画面下の鼓動する心臓アイコンにリズムゲームで言うところのノーツが迫ってくるので、タイミングを合わせて移動や攻撃をしていく。このリズムから大きくはずれてしまうと行動がミス扱いになってしまうので、まずはこれに慣れることが重要だ。筆者は下のアイコンよりも、BGMのビートに合わせて動いたほうがプレイしやすかった

遭遇するモンスターもリズムに合わせて動いている。1拍ごとに動くので、こちらがなにもしなくても攻撃してくることも。動き方はモンスターごとに異なるため、「この敵がどんな動きをするか」を学習して対応していく必要がある

PS4/Vita版との違いは?

PS4/Vita版とスマホ版の違いはやはり操作方法。本作はスマホ向けの直感的なものとなっている。

スマホ版における操作方法は画像の3タイプから選択可能。アイテムの使用が同時押しを駆使しなければならないので、なかなか慣れが必要だ

プレイする限り、それ以外の内容は変わりないように感じた。家庭用ゲーム機ですでに遊んだことのある方でも満足できるボリュームであるといえるだろう。

本作はスマホ用のゲームパッドにも対応している。これを使用すれば十字キーとボタンという、家庭用ゲーム機と変わらない操作感でプレイできる。より極めたい人はこちらを使ってみよう

ローグライクながら成長要素も

「死ぬと何もかも失う」のがローグライクゲームではあるのだが、「ダイヤ」のみ死んでも持ち帰れるようになっている。

これを利用することで、ステータスなどを徐々にではあるが強化できる。プレイヤーを成長させていく面白さも味わえるようになっている。

ダンジョン内で倒れても、「ダイヤ」だけは拠点である「ロビー」に持ち帰ることができる。これをショップで使うことで、体力を強化したり、新たなアイテムがダンジョン内に登場するようになる

多彩なキャラクターを選択可能

操作するキャラクターは最大10名から選択可能。ゾーンをクリアするなどの特定条件を満たすことで開放されていく。

最初から選択できる「バード」はリズムによる行動制限を受けない。いわゆるふつうのダンジョンRPGとして遊べるので、初心者にもおすすめだ

 画像は公式サイトより。PS版にもあったスパイク・チュンソフトのキャラクターたちをアバターとして使用できる機能はスマホ版にも引き継がれるようだ。モノクマが暴れるまわる姿は非常に熱い

難しいが、苦痛にならない面白さがある

ローグライクにリズムゲームの要素を混ぜた本作。

ひとことでいうと歯ごたえあり! こちらがなにもしなくても敵が勝手に動く上、リズムに合わせて行動しないといけないので、焦らせられるのである。

そんな焦りの中、敵の行動を把握して手持ちのアイテムでなにができるかを判断し、意図どおりに敵が倒せるとなかなか爽快。

ダイヤによって徐々に成長できるようになっている点も印象的で、プレイヤーを完全には突き放さないバランスが非常にうまいと感じた。

難しさの中にもきちんと面白さが用意されている作品なので、従来のダンジョンRPGに満足できない方はぜひ挑戦してみてほしい。

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