メギド72【ゲームレビュー】

DeNAの新作『メギド72』は、2つのオリジナルシステムを搭載したバトルが持ち味のRPG。「フォトン」をいかに使いこなせるかが問われる、非常に戦術的なバトルが存分に楽しめる。

勝ち筋は自身で作り出す!戦略性バツグンの新型RPG

『メギド72』は、今までにないシステムを取り入れたバトルが楽しめる、フォトンドリヴン世界救済RPG。

昨年の8月に行われたオープンβテスト時と比べると、要ともいえるバトルシステムが大きく進化している。

ハルマゲドンをめぐる少年とメギドの「ストーリー」

主人公は、村を守るべく「幻獣」に立ち向かう少年。

すべての終末「ハルマゲドン」が近づく中、人間の住む世界「ヴァイガルド」には、「フォトン」を求める幻獣たちが押し寄せていた。

少年が窮地に陥ったとき、謎の集団が助けに入る。

すると、少年の指輪が突然光り輝く。

それは伝説の「ソロモンの指輪」であり、メギドと呼ばれる種族の力を覚醒させることができるという。

迫りくる世界の終末「ハルマゲドン」を止めるため、主人公は「魔を統べる者」となって、メギドたちとともに旅に出る。

ルート決めがシンプルながら楽しい「クエスト」

本作のメインクエストは、迷路のように広がったダンジョンを進み、ボスを倒せばクリアとなる、スマホゲームではおなじみのもの。

最初に表示されるマップをなぞって、ルートを決めて探索していく。

画面上部に表示された「移動力」のカウントは、1部屋ぶん動くごとに減っていく

カウントが0になるとアイテムが消えて回収できなくなる。できるだけ多くのアイテムを回収できるルートを見つけ出そう

敵マークやBOSSマークのある部屋に着くと、バトル開始だ。

アイテムプレゼントでメギドを進化させよう

クエストで見つけたアイテムをほしがっているメギドにあげると、一部のステータスがアップする。

さらに、指定されたアイテムをすべて与えると「進化」することができ、全ステータスが大幅にアップする。

本作は、どのメギドも星6まで育成できるのが特長のひとつ。大きい星が増える「超進化」をすると、新たに特性などが発現し、見た目も変化する

フォトンの駆け引きが熱い「バトル」

本作のバトルは、「ドラフトフォトンシステム」と「マスエフェクトシステム」と呼ばれる2つの戦闘システムを搭載した、斬新なものに仕上がっている。

ドラフトフォトンシステム

バトルがはじまると、敵(幻獣)とメギドを分断するように「フォトン」が出現する。

このフォトンをメギドたちに与えることで、それぞれの行動を決定していく。

プレイヤー→敵→プレイヤー……の順に、フォトンを1つずつ取り合う。中央のフォトンを配りきるとターン開始

フォトンは、行動させたいメギドにドラッグして与えればOK。与えたフォトンはメギドの頭上に浮かぶ。バランスよく配分するか、1キャラクターに集中させるかは戦術次第だ

フォトンは全部で3種類あり、与えたフォトンによってメギドの行動が変わる。

フィールドに出現するフォトンの種類はランダムなので、限られたフォトンを使い、いかにメギドたちの力を引き出せるかが問われる。

アタックフォトン

水色で月の形をしたフォトン。与えたメギドは通常攻撃すると、「覚醒ゲージ」が1つたまる。

詳しくは後述するが、覚醒ゲージをうまくためられるかが、ダメージ効率に大きく関係してくる。敵にダメージを与えつつ、覚醒ゲージをためることができるのがメリットだ

スキルフォトン

オレンジ色のダイヤ型フォトン。与えたメギドは得意技であるスキルを発動させる。

なかには、攻撃したうえに確率でフォトンを生成できるものも。味方をサポートするものも多く、パーティのスキルでどんなコンボができるかを考えるのが面白い

チャージフォトン

ピンク色の球体型フォトン。与えたメギドは「覚醒ゲージ」が2つたまる。

覚醒ゲージは「奥義」を発動させるために必要となるゲージのことで、満タンまでためた状態で、さらにアタックフォトンを与えると、奥義が発動する。

一時的にメギド本来の姿となり、派手な演出とともに強力な効果を発揮する。スキル同様、敵に大ダメージを与えるものから味方を回復するものなど、その効果はさまざまだ

メギドによって、スキルや奥義が違うことはもちろん、奥義発動までに必要なゲージ数や特性なども異なる。

たとえば、初期メンバーの「ウェパル」は、覚醒ゲージが2つしかいらず、最初のターンに攻撃力が大幅アップするという「特性」をもつ。初ターンから強力な奥義で攻めやすい、速攻型なっている

メギドの強さというよりも、パーティ全体をどんなコンセプトに仕上げどんな強みをもたせるか。

まるでカードゲームのようなチーム編成がクエスト攻略のカギとなる。

「オーブ」でさらに広がる戦術

メギドには、ひとつずつ「オーブ」を装備できる。

装備したオーブによって、特定の種族に対してダメージアップしたり、単純にステータスアップしたりなど、さまざまな恩恵を受けられる。

さらに、バトル中にオーブにいずれかのフォトンを与えることで、幻獣を召喚して、さまざまな効果を発動できる

マスエフェクトシステム

パーティは、5体で構成される。

真ん中に設置したメギドがリーダーとなり、リーダーと相性のいいメギドは、その設置位置に応じた効果「マスエフェクト」を受けられるのが特長だ。

設置位置によって、得られる効果や相性のいいメギドが変わるのが面白いポイント。最初にリーダーを設置すると、設置したい位置に相性のいいメギドにマークがついて一目瞭然となる。これだと思うベストな配置に仕上げよう

挑戦するクエストによって、ボスの特徴はガラリと変わってくる。

相手の持ち味を殺しながら、どう勝利をもぎとるか。

CPU相手でも多くの試行錯誤ができる、非常にやり応えのあるバトルとなっている。

スタイルでカンタンメギドチェック!

ストーリーを進めたり召喚(ガチャ)したりすることで、どんどんメギドが増えていく。

序盤こそ気にならないものの、メギドの特徴をつぶさに見てパーティを決めるのは、なかなか骨が折れることになるだろう。

ストーリー中に登場するメギドは、メインクエストを進めることで仲間に加えることができた。それぞれが異なる特徴をもち、召喚せずともさまざまなタイプを試せる

そんなときは「スタイル」に注目してみよう。

メギドは、スキルやステータスなどによって、3つのクラスとスタイルに分けられている。

クラスは、「ファイター」「トルーパー」「スナイパー」に分かれていて、単純にメギドや幻獣単体同士の3すくみを表している。スタイルは、そのメギドが得意とする基本戦術だ

ラッシュ

短期決戦を得意とするバトルスタイル。

奥義までに必要な覚醒ゲージが少なかったり、スキルで敵横1列を同時攻撃できたりと、バトル序盤から高火力で畳みかけやすいのが持ち味だ。

ラッシュのメギドを入れておくと、弱い敵を効率よく倒すことができる。ボス戦でも取り巻きの数が多いときもあるため、活躍の場は広い

カウンター

護りを固めて反撃するバトルスタイル。

ダメージを軽減しつつ味方全体をかばうスキルや、味方のHPを回復させる奥義などを使い、敵の攻撃をしのぎつつダメージを稼いでいくのが得意なメギドたちだ。

特に序盤に役に立ったのが、「ガープ」や「ザガン」がもつ、かばうスキル。ガープはストーリーで必ず手に入る

バースト

強化を重ねて一瞬で屠るバトルスタイル。

チャージフォトン強化など、スキルブーストやバフを重ねて、一撃必殺の大技につないで戦況を掌握していくメギドたちだ。

防御を無視できる貫通攻撃ができ、使うほど強化されるスキルをもつ「モラクス」がこのスタイル。防御力の高い相手に活躍してくれる

さらに歯ごたえのあるモードも!「コロシアム」公開に期待

メインクエストを進めることで、「メギドクエスト」や「メギドの塔」、「討伐クエスト」といった多彩なコンテンツが解放されていく。

メギドクエストは、メギドごとに用意されている物語を解放していくモード。曜日によって変化するライバルたちに挑んでいく

メインクエストでは完封できるほど強かったカウンター型パーティでも、かなりの苦戦を強いられた

対人戦を楽しめる「コロシアム」も近日公開予定。

相手がプレイヤーとなれば、フォトンの取り合いもさらに面白くなること間違いなしだ。

ほかでは味わえないバトルシステムを体験しよう

とにかくバトルの駆け引きがたまらない作品。

強化とクエストのサイクルもバランスが良く、序盤はストーリーに没頭しながらどんどん奥へと進んでいけるはずだ。

過去に味方全員が生存した状態でクリアしたクエストは、「攻略チケット」とST(スタミナ)を使用して、瞬時に周回できる。このおかげで、アイテム集めやレベリングは非常に容易いものとなっている

3Dグラフィックの出来もいいので、メギドを集めるだけでも楽しめることだろう。

スマホRPGでは珍しく、序盤からハラハラ感のあるバトルを楽しめる。生ぬるいRPGには飽き飽きというゲーマーは、ぜひプレイしてみてほしい。

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • iOSのバージョン:11.1.2
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.2
  • 課金総額:0円

(C) DeNA Co., Ltd.