Breakneck【ゲームレビュー】

地表を疾走する高性能マシンを駆って、さまざまなミッションをこなしていくハイスピードアクション『Breakneck』。エイリアンに侵略された荒廃した世界や、メカニカルな未来のマシンが高精細なグラフィックで楽しめる。また、バリエーションに富んださまざまなコースが日替わりで出現し、常に新たなチャレンジを続けていくことが可能だ。

高速ホバーカーを駆ってより遠くへ逃走せよ!
トライアンドエラーでミスを克服していくハイスピードアクション

『Breakneck』は、退廃した未来を思わせるグラフィックが特徴のレース風エスケープアクション。パイプがむき出しでどこか機械的なデザインのホバーカーが疾走する様子は、往年の名作『F-ZERO』のようにも見える。しかし、実は本作にはレース要素はなく、エイリアンの追跡から逃げ続けた距離を競うゲームになっている。

グラフィックはかなりハイクオリティー。しかし、じっくり見ているヒマはない

超高速でエイリアンの追跡を振り切れ!

プレイヤーが逃走するコースは、一定期間だけ開催されるトーナメントなどによって変化する。コースはある程度の距離でいくつかのゾーンに分割されており、疾走するルートの選択やチャージブーストに使用などによって、いかに追っ手に捕まらずに長い距離を走れるかがスコアとして記録される。

チャージブーストに必要なチャージエネルギーは、壁際のギリギリを走ることでためることができる。そのため、広くて安全なルートを走り続けるだけでなく、ときにはリスクを冒して危険なスポットに飛び込む必要もある。ゾーンの区切りは地形の変わり目になっているだけでなく、リトライの単位にもなっており、逃走終了時に消費アイテムを使うことで最後のゾーンからやり直すことも可能だ。

狭い回廊を通過すると、壁から赤い電撃が伸びてチャージエネルギーがたまっていく

操作方法はとてもシンプルにまとめられている。画面全体でステアリング操作ができるようになっていて、画面右半分のどこかをタップすると右へ、左半分のどこかをタップすると左へ移動する。アクセルやブレーキの操作は不要で、左右両方をタップするとチャージブーストが発動し、エネルギーの続く限り加速する。手元を確認する必要がないので、逃走に集中できるのがうれしいところ。ただし、両手での操作が必須なので、電車の中などでプレイするのは難しい。

ブースト中は加速のエフェクトが表示され、画面全体のUI表示が白から緑になる。エネルギーが足りない場合残量不足のアラーム音が鳴り響く

チュートリアルはごくシンプルで日本語にも対応

チュートリアルは初回プレイ時にのみ表示される。ゲームの操作自体がシンプルなので、チュートリアルもすぐに終わる。画面の指示どおりにステアリングとチャージブーストを試してみる程度だ。なお、App Storeの対応言語は英語のみとなっているが、言語設定から日本語も選択可能。ゲーム中のメッセージが日本語で確認できるようになる。

初期設定でEnglishとなっているボタンを何度かタップすることで、Japaneseに切り替えることができる

チャージブーストで飛行も可能!

自機のホバーカーは常に地面すれすれを疾走しているが、スロープでチャージブーストを使用すると、短距離ながら空中を飛行することもできる。特に、かなり進んだ先のゾーンでは飛行でないと突破できないルートも出てくるので、コースを立体的に把握することも必要だ。コインやアイテムの配置も参考に、立体的な機動にチャレンジしてみよう。

明らかなジャンプ台だけでなく、傾斜がついた岩で加速してジャンプできる場合もある

レベルを上げて強化要素をアンロック

逃走距離に応じて、プレイヤーには経験値が加算される。一定の経験値がたまるとレベルアップし、パワーアップアイテムや特殊武装がアンロックされる。パワーアップアイテムはコース上に配置される使い切りのアイテムで、紫のチップを消費することで効果をパワーアップさせることもできる。特殊武装はコインを消費して装備する強化パーツで、装備している間はその効果が発揮される。一度に装備できる数を決定するスロットは、水色のチップで追加可能だ。

毎日発行されるミッションをクリアすることで、無料の装備がもらえることも

レースゲーム感覚で遊べる高速アクション

本作はレースゲームのようなスタイルだが、実際の内容は「死にゲー」のようにトライアンドエラーを繰り返して進んでいくタイプのアクションゲームに近い。そのため、レーシングゲームやドライブゲームのようなプレイ感覚を期待して遊ぶと、裏切られることもあるかもしれない。ストイックに到達距離を伸ばし、自機の強化の積み重ねでさらに距離を伸ばして、トーナメント上位を目指してもらいたい。1週間の期間で開催されるトーナメントは終了時の報酬が大きいので、もし到達距離で限界を感じたり、強化で行き詰まったりしても、トーナメント終了後には突破できるようになっている可能性もある。

本作は豪華なグラフィックに比例してゲームの動作も重く、特に障害物追突時にはiPhone 6 Plusでも引っ掛かるような処理落ちが発生する。レースゲームではないとはいえ、処理落ちでスピード感や疾走感が失われてしまうのは若干残念だ。『Breakneck』(速くて危険という意味)のタイトルに恥じないよう、今後のアップデートでの改善を期待したいところだ。

  • 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
  • OSのバージョン:iOS 8.4.1
  • プレイ時間:約2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.2
  • 課金総額:0円

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