野球つく!!【ゲームレビュー】

『野球つく!!』は、セガの『プロ野球チームをつくろう』シリーズの最新作。6月に先行配信されたPC向けの同名タイトルのスマホ版と位置づけられている。PC版とのデータ連携も可能で、手軽に本格プロ野球シミュレーションが楽しめる!

オーナーにも監督にもなれるプロ野球シミュレーション

『野球つく!!』は、自分だけの最強野球チームを作り上げていくシミュレーションゲームだ。

選手のスカウトをはじめとするチーム編成や試合での選手起用はもちろん、ホームとなる街づくりまでを手掛けることができる。

ベースとなるチームはファン球団としてセ・パ12球団の中から選択する。選んだチームの選手は多めに獲得できるが、基本的にはいろいろなチームの選手が入り混じった状態でゲームが始まる(画像は横浜DeNAベイスターズを選択した場合)

手持ちの選手でチームのラインナップを組んでいく。野手の守備位置や打順、投手の役割、ローテーションを細かく設定

編成したチームでペナントレースを戦い、より上位のクラスを目指していく。1日の決まった時間に同じクラス内にいるライバルプレイヤーのチームと対戦し、1週間が経過した時点での成績でクラスの昇格・降格が行われる

新たな選手は、スカウトによる獲得がメイン。これはいわゆるガチャのようなもので、ゲーム内ポイント(YP)や課金アイテムで購入することができる。ポテチのおまけのような見た目が懐かしい

本作はPC版とスマホ版で同じチームデータを使用できる。自分のスタイルにあった遊び方ができるといえるだろう

街の発展がチームの強化につながる

『ホームタウン』機能は、本作から登場した新たな要素。

球場一帯の街も自分で発展させていくことができるという機能で、建てた施設が自分のチームの強化につながるものとなっている。

球場や球団施設を充実させることで、スカウト(ガチャ)機能を拡張したり、選手の練習効率を上げたりすることができる

周辺にお店や駐車場を作ると、より多くの収入が得られるようになる。選手スカウトに必要なポイントももらえるので、巡り巡ってチームの強化につながっていく

本物さながらの試合シミュレーション

ゲーム内の試合は、3Dグラフィックで描かれた本格的なシーンを観戦することができる。

打者への配球や試合展開なども非常にリアルに表現されており、本物の試合を球場で観戦しているような感覚を味わえる。

基本的には、1打者の結果(アウトになるかヒットを打つか)が出たところだけがピックアップされる。その他、次イニングや試合結果などへのスキップ機能もきちんと用意されている

ペナントレース以外にも、条件戦といったイベント用の試合も。敵に勝つことで入手できるメダルを集めて、期間限定の選手を獲得することが可能だ

奥深いチーム編成要素

チーム編成では、選手の能力値の他に投手と捕手の相性や、監督の采配、チームカラーといったさまざまな要素が存在する。

単純な能力だけで選ぶよりも、そういった要素を考慮したほうがチームとしては強くなることがあるという点は、本物の野球チームのようで非常に面白い。

チームカラーとは、特定の選手を編成すると発動するボーナス効果のようなもの。例えばベイスターズの選手を多く起用すると「マシンガン打線」が発動する。まさにチームの特色を示すものだ

監督が試合中にどういった采配をするかも設定可能。チームの特徴に合ったものを設定しよう。筆者はマシンガン打線を再現するため、つなぐバッティングを指示

野手や投手特有の補正も

本作には野手には打順適正、先発投手には登板間隔といった概念が存在する。

そのデータを見ながら、選手の能力を最大限に引き出せるようなラインナップを考える必要があるだろう。

すべての野手は各打順への適正を持っており、置かれた打順に応じて能力が変化する。白い丸が上になるほうが、より能力を発揮できる打順となる

先発投手は5試合分の登板間隔を空けないと「スランプ」状態に陥り、まったく能力を発揮できなくなってしまう。こうした投手のデリケートさもリアルに再現されている

オリジナル選手を自ら育てる楽しみも

実在の選手だけではなく、オリジナルの選手を育成することも可能だ。

練習で鍛えることで、ダイヤの原石を自分で磨き上げていく楽しみを味わうことができる。

候補の中から「これだ!」と思う選手を選択。育成枠として練習で鍛えていく。カードをランダムで引き、出た数値の分だけ能力値が上昇していく

育成選手だけではなく、チーム全体の練習もある。ここでは、ちょっとしたアクションゲームが楽しめる

野球にかかわるものはすべて体験可能!

球団設備の強化、選手のスカウト、チーム采配の指示など、オーナーやGM、監督にまでなれてしまう本作。

そういった家庭用ゲーム機時代と変わらぬ内容の濃さに、スマホという手軽さが加わったことはかなり大きなインパクトであるように思う。

実際に打ったり投げたりするような要素はないが、野球好き、特にひいきのチームを監督目線で見てしまうような方にぴったりの作品だ。

  • 使用した端末機種:Xperia Z5 premium
  • OSのバージョン:Android 6.0.0
  • プレイ時間:約2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.2
  • 課金総額:0円

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