ポケモンGO【ゲームレビュー】

海外で先行配信され、社会現象を巻き起こしている『Pokémon GO』(以下、ポケモンGO)が、いよいよ日本上陸。現実世界でポケモンを捕まえる、新しい遊びを体験できる作品となっている。

現実世界のあちこちにポケモンが! 気分はまさにポケモントレーナー

『ポケモンGO』は、世界中の現実の世界を舞台に、ポケモンを捕まえたり、バトルをしたりできる、ポケモントレーナー気分を味わえる位置情報ゲーム。

位置情報を使ったゲームと聞くとNianticの『Ingress』を真っ先に思い浮かべる人が多いことだろう。ポケモンGOは、そのNianticに加え、ポケモンと任天堂が協力して開発していることでも話題となっている。

ゲーム画面には、現実と同じような地図が表示される。しばらく歩き回ると、ゲームのポケモンと同じように、野生のポケモンが出現する

マップ上に点在する青いピンは、ポケストップと呼ばれ、モンスターボールやきずぐすりなどのアイテムをゲットできる重要な場所となっている。

ポケストップでアイテムを集め、ポケモンを見つけて捕まえる、という流れが基本的なプレイ要素となる。

ポケストップは近づくとモンスターボールのようなアイコンに変化。タップすると、実際の写真が表示されアイテムがゲットできる。一度アイテムを回収したポケストップは紫色に変わり利用できなくなるが、5分で復活し再度アイテムを入手できる

ポケモンの捕まえ方

マップ上に現れたポケモンをタップすると、ポケモン捕獲パートへ突入。モンスターボールをポケモンに向かってスワイプし、命中させればゲットすることができる。

モンスターボールはしっかり狙わないと、意外と当てることが難しい。ボールを長押ししながらくるくる回すとカーブボールを放つことができ、ポケモンゲット時の獲得経験値がアップするという小技も存在する

AR(拡張現実)モードをオンにすれば、カメラを通して、現実にポケモンがいるような映像が表示される。正直なところオフにしたほうがプレイしやすかったが、見慣れた景色にポケモンが入り込んでいるのは感動すら覚える

モンスターボールを当てれば必ずゲットできるわけではなく、ポケモンごとに捕まえやすさが設定されている。

モンスターボールを投げる際に、ポケモンに表示される輪の色が捕獲難易度となっており、緑・オレンジ・赤の順に捕まえにくいようだ。

輪はだんだん小さくなっていき、小さいときにモンスターボールを当てることでゲットしやすくなる

ポケモンをゲットに成功すると、そのポケモンのほかに、育成に使う「ほしのすな」と「○○のアメ」、プレイヤーレベルの経験値を獲得する。

アメは各ポケモンで別々に用意されている。進化させるためには大量のアメが必要になるため、同じポケモンを何回も捕まえなければならない

各所のジムでポケモンバトル

ポケストップとは別に、マップ内でひときわ目立つのがジムだ。各地の名所や有名なモニュメントに位置しており、ポケモンバトルができる場所となっている。

ジムは塔のような形をしており、設置されているポケモンが表示されている。プレイヤーレベルが5になると、ポケモンを設置したり、他のプレイヤーのポケモンにバトルを仕掛けることが可能だ

バトルは、家庭用ゲーム機向けのポケモン本編とは異なり、画面をタップすることで決められた技を繰り出すシンプルなシステム。

攻撃を繰り返すと、メーターがたまっていき、一定量たまると長押しでスペシャルアタックの発動が可能になる。

スペシャルアタックは、通常の攻撃よりも強力な技。何回も使えるものではないが、勝負を決めるほどのポテンシャルを秘めている。左右へのスワイプによる回避も、バトルで勝つために役立つテクニックだ

初めてジムに挑戦する際に、ヴァーラー(赤)・ミスティック(青)・インスティンクト(黄)の3チームから、自分の所属するチームを選択する。

敵チームが占領しているジムでバトルに勝てばジムを奪うことができ、味方チームのジムでは自分のポケモンを設置してジムを強くしたり、味方トレーナーと戦うトレーニングを行うことが可能だ。

どれを選んでも、ゲームの進行に影響はなさそう。好きな色を選んでプレイするといいだろう

こんな場所がポケストップに!

さまざまな場所がポケストップに設定されており、早くも各地で本作をプレイする人で賑わっている。

さっそく配信日当日(2016年7月22日)、都内のスポットへ行ってみた。

中でも、渋谷のハチ公周辺は、待ち合わせをする人や、記念写真を撮影する外国人観光客に混じり、ポケモンGOに夢中の人が多数いてカオスな状況になっていた。

配信開始当日はイマイチな空模様だったが、普段のハチ公前よりも人が多い気が……。ポケモンGOについて取材しているメディアも多数見受けられた

また、全国のマクドナルドでコラボが実施されており、約400店舗がジム、2,500店舗がポケストップとして登場する。

渋谷では、渋谷センター街店がポケストップに、渋谷店がジムになっており、スマホ片手に来店している人を多数見かけることができた。

渋谷店のジムは早くもレベル3になっていた。やはり人が多く訪れる場所は強者もたくさんいるだろう

この他にも、街中のいたるところがポケストップになっており、「ここにこんなのあったっけ?」と感じることの連続。思わぬ発見ができ、ゲーム内以外での面白さを体験できた。

道路脇になぜかある小さなメリーゴーランドがポケストップに。普段なら間違いなく目もくれずに通り過ぎている

歩きスマホには細心の注意が必要

半日ほど外出してプレイしたことで思ったのは、ついつい歩きスマホしそうになってしまうこと。

本作を起動させ歩いていると、スマホが振動してポケモンの発見を教えてくれるのだが、そこで歩くのをやめずに画面をみてしまうことがしばしば。

信号や車が多く通る道路、階段などでの歩きスマホは非常に危険なので、必ず周りに注意して立ち止まってからポケモンを捕まえよう。

「Pokémon GO Plus」の発売に期待

ポケモン集めに、バトルやポケストップ巡りと、期待に違わず遊び応えのある本作だが、見逃しては置けない課題もある。

中でも、位置情報を利用しているうえに、常に起動して画面を表示させないといけないため、バッテリーの消費が非常に激しいことは致命的。

スマホと連動する専用デバイス「Pokémon GO Plus」の発売が待たれるが、それまではモバイルバッテリーの活用で乗り切ろう。

Bluetooth Low Energyにてスマホと接続するPokémon GO Plusは、ポケモンの発見を振動とランプで教えてくれ、スマホの画面を見なくてもポケモンを捕まえられるデバイス。7月末に、3,500円(税抜)で発売予定

子供のころに夢見たポケモントレーナーになれるという魅力があるだけに、つい夢中でプレイしてしまうが、くれぐれも事故やマナーを意識して楽しんでほしい。

  • 使用した端末機種:Galaxy S7 edge
  • OSのバージョン:Android 6.0.1
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:0.29.3
  • 課金総額:0円

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