ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか〜メモリア・フレーゼ〜【ゲームレビュー】

アニメ化もされた大人気ライトノベル『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(以下、ダンまち)のスマホゲームが登場! アニメと同様の豪華声優陣が出演しているのに加え、シナリオは原作者の大森藤ノ先生による完全監修。お気に入りキャラクターとのコミュニケーションが楽しめる、ファンにはたまらないタイトルだ。

アイズに振り向いてもらうためベルの冒険が始まる!

本作は、『ダンまち』のストーリーを追体験できるRPG。原作の大森藤ノ氏が完全監修した、小説2,000ページ分を超えるオリジナルストーリーで構成されている。

主人公「ベル・クラネル」が、ひと目惚れした女性「アイズ・ヴァレンシュタイン」に振り向いてもらうため、日夜ダンジョンで戦い、強くなっていくというストーリーだ。

アニメ版の主要キャストはほぼ登場し、会話シーンは全編フルボイス。かなり力の入った作品である。

主人公のベル(右、声優:松岡禎丞)は、ミノタウロスに襲われていたところをアイズ(左、声優:大西沙織)に助けられる。アイズの美しさと強さに、ベルはひと目惚れ!

アイズに振り向いてもらうため、日夜ダンジョンで修行に励むベル。驚異的な成長を見せ、周囲から注目されることに

もちろん、「例の紐」で有名なヘスティア様(右、声優:水瀬いのり)も登場。何かにつけてベルの世話を焼こうとする

この世界の冒険者たちは、神が運営する「ファミリア」に入団する必要があり、ベルは「ヘスティア・ファミリア」の一員。

しかし、財政状況は火の車で、ヘスティアはいくつものバイトを掛け持ちして生計を立てているという有様である……。

バトルはオーソドックスなコマンド選択式

本作のバトルは、オーソドックスなターン制のコマンド選択タイプ。

ダンジョンのフロアを1つずつ進んでいくという形式で、1つのフロアには敵が3グループ出現。すべての敵を倒せば、ステージクリアとなる。

フロアを左側へと進んでいき、敵に接触するとエンカウント。メンバーの行動を選び、「攻撃」をタップすると攻撃を開始する。

ステージ選択画面では難易度も確認できるので、挑戦前にチェックしておこう。これが10以上だと、強い敵が出現する

ダンジョン内では、デフォルメされたキャラクターが歩き回る。モンスターは左側にいるので、ひたすら左に進んでいこう

モンスターに接触すると、戦闘開始。メンバー全員の行動を選んで、「攻撃」をタップすればモンスターを攻撃する

冒険者たちは通常攻撃のほか、固有のスキルを所持しているのに加え、星3以上の冒険者は強力な必殺技を使うこともできる。

必殺技は、通常攻撃で敵にダメージを与えるとゲージがたまっていき、1ゲージ以上あれば発動可能だ。

スキルは発動時にMPを消費し、HPを回復したり敵を連続攻撃したりと、効果はさまざま。MPはフロアをクリアするまで回復しないので、スキルはここぞというときに使っていこう

必殺技は、キャラクターのカットインが入りド派手な攻撃を繰り出す! 敵全体を攻撃できるものがほとんどだ

原作の設定を生かしたパーティー編成

本作のパーティー編成は独特で、冒険者それぞれに「アシスト」をつけることができる。

ベルなどの冒険者はバトルで使うことができ、ヘスティアなどの神や非戦闘員のキャラクターは、アシストとして冒険者のサポートをするわけである。

ステイタスは、冒険者とアシストキャラクターの合計値がバトルに反映されるため、冒険者が弱くともアシストでフォローが可能。

最初から持っているベルを、事前登録特典の「【バイト女神】ヘスティア」でアシストすれば、それなりに強くなる……といった感じだ。

また、初期状態では最大4人パーティーだが、プレイヤーのランクが上がるとサブメンバーを追加できるようになっている。

編成画面で表示されているステイタスは、冒険者とアシストキャラクターの合計値。星3のアイズより星2のベルのほうがHPが高いのは、アシストキャラクターの差によるものである

アイズのHPが214、アシストのエイナが116なので、合計HPは330。力や耐久などの数字も、合計値が適用される

また、各キャラクターはダンジョンでの戦闘では「熟練度」が上がるだけで、あまり大きな成長はしない。

力や耐久などの能力値は、「ステイタスボード」にある項目をアンロックすることで上昇していく。

「◯◯の恩恵」というステータス上昇用のアイテムを使い、ステイタスボードの項目を開放していくという仕組みだ。

こちらがステイタスボード。「力+6」の項目を開放すると、そのまま力が6アップする。全部の項目を開放すれば、「ランクアップ」から次のランクへとアップすることができる

各項目を開放するには、「◯◯の恩恵」に加えて、お金(ヴァリス)が必要。全部解放しようとすると、それなりの金額になる

ステイタスボードは、キャラクターのランクによってサイズが異なり、低ランクのキャラクターだと項目が少ない。

その分、すぐにランクアップできるので、高ランクのキャラクターがいない場合は、手持ちのキャラを育成してランクを上げていくといいだろう。

最初から持っているベルのステイタスボードは、このように9項目しかない。上のアイズと比べると、違いは一目瞭然だ。すぐにランクアップできるだろう

キャラクターとのコミュニケーションを楽しもう!

本作でもかなり力が入っているのが、キャラクターとのコミュニケーション。

「交流」から、入手したキャラクターと会話したり、「キャラクエ」をプレイしたりすることができる。

キャラクターにはそれぞれ、「CPLv」が設定されていて、ダンジョンをクリアしていくことで少しずつポイントが上がり、レベルアップしていく。

CPLvが上がると、キャラクエや新たなストーリーがアンロックされる。本作オリジナルのシーンが多数見られるので、ファンは必見!

キャラクターをタップすると会話ができるが、CPLvが低いとイマイチなリアクション……。仲よくなるには相当時間が掛かりそうである

キャラクエでは、アニメでは描かれなかったシーンが見られるだけでなく、クリアすればアイテムももらえる。アンロックされたら、どんどん挑戦していこう

アイズのストーリーでは、ジャガ丸くん人形に対する彼女の真剣な姿勢を見ることができる。なかなかシュールなシーンだ

安心してじっくり楽しめる良作RPG

バトル部分はシンプルかつ、ていねいに作られているので、安心してプレイすることができた。

アニメのストーリーを補完するようなシーンが多数登場するため、『ダンまち』ファンならプレイは必須だ。全編フルボイスなのも、とてもウレシイ。

記事の執筆時点では「鍛冶屋」「闘技場」の項目がまだロックされていたので、こちらの実装にも期待したい!

  • 使用した端末機種:SO-02G(Xperia Z3 Compact)
  • OSのバージョン:Android 6.0.1
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
  • 課金総額:0円

(C) 大森藤ノ・SB クリエイティブ/ソード・オラトリア製作委員会
(C) Wright Flyer Studios