仲間を集めててっぺん目指せ! リアルタイムヤンキーバトル
日本人の9割がヤンキーとファンシーで構築されているといったのは、故ナンシー関だったか、根本敬だったか。発言者がどちらかわからないのだが、この言が正鵠を射ていたようで、世間の人々に広く知れ渡り、多くの場面でこの言葉を聞く機会があった。つまりは不良的な、ヤンキー的な何かというのはそれなりに数のいる層なのであり、日本では支持するユーザーも多く市場として成り立つのだ。
本作は、そんな層に向けたスマホゲームである。ベースとなる部分はデッキ構築型のオーソドックスな対戦バトルのスタイルであるが、普段からスマホゲームを楽しむ層ではないのか、ひたすら親切な作りになっている点が新鮮である。
いたるところに説明が用意されている
通常、スマホゲームというのは簡単なチュートリアルの後、実際に触りながらゲームを覚えていくという側面がある。しかし本作は、何かにつけて詳しい説明が各項目の近くにあることが特徴である。少々うるさい感じを受けるかもしれないが、設定からヘルプに飛んで、さらに詳しい項目を探すという階層の深いヘルプに比べれば格段に使いやすいし、わかりやすい。
本来はこうあるべきなのだろうが、ほかのタイトルはプレイヤーのゲームへの習熟度を過信しているようで、ろくに説明もないタイトルがほとんどだ。そういう意味でも、自分の知りたい情報にイージーアクセスできるのは大変ありがたい。ゲームそのもの初心者に向けた配慮だろう。
バトルは3種類
テーマがヤンキーものだし、バトルがメインになるわけだが、地域を制圧していく対CPU戦の「クエスト」、プレイヤー同士が戦う「対決」、連合を組んで多対多の有人戦である「抗争」という3種類のバトル形式が用意されている。
ちょっと驚いたのが、どのモードにもストーリーがないこと。対人戦にはスト―リーをつけにくいので、クエストくらいにはあるものだと思っていたが、そんなものはいっさいなく、実にシンプルなものだった。おかげでテンポが非常によく、サクサク進む。
戦闘自体も、クエストでは近距離、突撃、遠距離の3つから1つを選ぶだけ。敵には「抗戦力」という数値が設定されており、これを0にするとボス戦へ移行する。また、攻撃においては一定の確率でクリティカルや超クリティカルが発生する。このクリティカルの発生で、敵の抗戦力を大きく減らすことが可能だ。さらにいえば、ボス戦は相手の弱点をタップするだけである。
対プレイヤー戦である対決は、奥義の使用タイミングと作戦のアルゴリズム決定しかやれることがない。対決では敵味方の双方がデッキを組んで戦うのだが、デッキを強化するには、クエストを周回するかガチャを回すかして仲間を集めて組み込んでいくことになる。こちらのバトルも、テクニックでどうこうというより、デッキ構築をしっかり行うことが勝利への近道でなる。
他プレイヤーと連合して行う抗争
本作のいちばんの特徴となるのが、複数のプレイヤーが連合してた連合と戦う抗争だ。これは1日に3回、30分ずつ行われる、いわゆるクラン戦だ。Dランクからスタートし、最上位のSランクを目指すのだが、Sランクに所属できる連合は1,000までという制限がある。つまり上位1,000チームに入らないとSランクにはなれないのだ。
連合は15人まで所属でき、人数が多いほど有利になるのはいうまでもない。自分で連合を登録して仲間を募ってもよし、他人の連合に参加してもいい。
抗争では前衛、後衛に分かれて味方が配置され、前衛が直接攻撃を、後衛は遠距離攻撃や支援を行う。基本的には、強いプレイヤーが前衛を担当するのがいい。敵に与えたダメージが「抗争ポイント」になり、これが多い方が勝ちというルールだ。勝てばもちろん、負けても報酬がもらえるので、弱いうちでもどんどん参加した方が成長の近道となるはずだ。
こなれたシステムで幅広い層が楽しめる
世界観は独特だが、中身はオーソドックスなスタイルのデッキ構築型バトルゲームなので、そういった作品を1つでも遊んだことがあれば、特に迷うことはないだろう。また、そういったゲームをプレイしたことがなく、見た目に興味をひかれて遊ぶにしても、前述のとおりヘルプが親切なので、それに従って遊べば慣れるのにそう時間はかからない。ある意味、こなれたシステムになっているので遊びづらいところもない。ユーザー動向のリサーチがしっかりしている証拠だろう。ヤンキー漫画が好きだとか、ヤクザ物が好きだとか、そういったユーザーにおすすめの1作だ。
- 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
- OSのバージョン:iOS 9.0.2
- プレイ時間:約5時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.10
- 課金総額:0円
(C) Yankee Tamashii Co., Ltd.