バルディリア戦記【ゲームレビュー】

クローバーラボの新作『バルディリア戦記』は、敵味方が最大60VS60で入り乱れて戦う、爽快なハチャメチャバトルが楽しめるRPG。オートバトルながら編成や育成など戦略性の要素が豊富にそろっており、放置ゲームの手軽さと戦略RPGの奥深さの両方が味わえる。

敵も味方も大暴れ!爽快ハチャメチャバトルRPG

本作の舞台は、複数の国が平和を享受する広大なバルディリア大陸。

長らく続いた安寧の時代は、復活した闇の帝王「ゲシュワルド」によって脅かされつつあった。

プレイヤーは、異世界から召喚された救世主となって、世界の危機に立ち向かっていく。

異世界に降り立ったプレイヤーは、バルディリア王国の姫「マリカ」にいきなり王様に任命されてしまう。なんと国名にも自分の名前が使われることに……

世界観は中世の雰囲気ただようファンタジー。世界の危機に瀕している割りに(?)キャラクターたちは全体的に明るく、コミカルなドタバタ劇を展開してくれる

ステージを1つずつクリアしながら、物語を進めていくのがゲームの基本的な流れ。

ステージは、最大6ユニット(5+助っ人)でパーティーを編成し、Waveごとに登場する敵をすべて倒せればクリアだ。

バトル中はユニットが画面狭しと動き回って戦う。それぞれが自動で攻撃を行うので、ユニットの育成や、パーティー編成など、バトル前の準備が重要となる

ユニット固有の必殺技の発動が、バトル時に唯一プレイヤーが介入できる要素。名前こそ必殺技だが、味方の強化や敵の弱体化といったものが多い

なお、ユニットはガチャからの入手がメインとなる。レアリティの高いユニットのほうが、全体に影響を及ぼすような強力な必殺技を使えるので、編成時には注目してみよう。

編成するユニットで戦い方もガラッと変わる

各ユニットには武器タイプが設定されており、これによって攻撃時の射程が変わってくる。

大きく分けて近距離、中距離、長距離の3つがあるので、パーティー編成時はこのバランスも考慮する必要があるだろう。

ユニットの武器タイプと戦い方

  • 剣・斧・拳:前線で戦うアタッカー。敵に近づく機会が多い分ダメージ量も増えるが、被弾のリスクも高まる
  • 弓・魔・銃:後方から遠距離攻撃で戦う。近づかれない限り一方的に攻撃できる反面、攻撃頻度はあまり多くない
  • 盾・槍・癒:上2つの中間で戦う武器。前衛に加勢したり、後衛を守ったりするバランサー

オーソドックスなのは、各距離の武器をバランスよく起用する編成。前線を突破されると後衛まで一気に敵が押し寄せるので、クッションとなる中距離攻撃のユニットもきちんと入れておこう

すべて近接ユニットにした場合、前線にすべてのユニットが群がる。戦略もなにもないが、これはこれで楽しい!

上記のように、編成するユニットによって戦い方が大きく変わっていく。

好みの編成による、好みの戦い方を追求できるところが本作の面白いところといえるだろう。

魔石でパーティーの長所を伸ばすことができる

パーティーには、「魔石」というパーティー全体のステータスを上げるアイテムを設定することができる。

パーティーとしてのコンセプト、長所などを生かせるような魔石を設定することも、攻略の大きなポイントだ。

前線からガンガン殴っていくごり押しパーティーを生かすため、ATK(攻撃力)を上げる魔石を設定した筆者。力こそすべてだ!

ともに戦う”兵士”を増やそう

ユニットはいわば部隊長のような立ち位置で、その下には複数の小さな兵士が付き、ともに戦うことになる。

兵士にも武器タイプは存在しており、付いているユニットと同じものになる。

兵士数を増やすことで、パーティーとしての特色をより強めることにもつながっていく。

兵士にはHPやATKも設定されているほか、クラスによっては自動で発動する特技も覚える。優秀な兵士を増やすことがユニットの戦力増強につながるのだ

各ユニットの前に小さな兵士が陣取るため、最初に敵と衝突するのは彼らになる。ユニットの壁としての役割も果たしてくれるのだ

兵士はユニットの強さに依存しないので、たとえレアリティの低いユニットでも、兵士の育成である程度の戦力は確保できる。

好みのユニットを使ったり、特定の武器タイプのユニットで統一したいようなときは、兵士で戦力を補うといいだろう。

ちなみに、兵士は1ユニットにつき、最大9体まで付けることができる。つまり、敵味方すべてのユニットに最大数の兵士を付ければ「60VS60」のバトルが実現する。

アリーナでプレイヤー相手に腕試し!

「アリーナ」は、プレイヤー同士で対戦ができるコンテンツ。

リアルタイムには連動していないが、その分、パーティーとしての熟練具合が問われるものになっている。

自慢のパーティーで最強を目指していくというのも面白そうだ。

勝利することでポイントが入り、これによってランキングが上下する。総戦力の数値で、ある程度相手の強さを測れるので、勝ちやすい相手を選ぶのも1つの作戦

アリーナでのバトルは、必殺技の発動もオートになる。発動可能になったものから使用する場合が多いので、それらも考慮に入れた編成が必要だ

パーティーを見守るという新しい面白さ

ユニット編成の妙による、自由な戦い方が楽しめる本作。

バトル中のプレイヤーの介入要素自体は少なく、オート戦闘を見守る時間も多いのだが、それでも戦略性が高いと思えるところには新しさを感じた。

戦いに向けて入念に編成を考え、準備を行い、戦況によって必殺技を発動したりするところは、スポーツの監督のような不思議な感覚だ。

従来の戦略性をウリにしたゲームとは、また一味違った面白さを味わえるタイトル。

放置できる手軽さも兼ね備えているので、ちょっとした空き時間でもRPGをプレイしたい人におすすめだ。

  • 使用した端末機種:Galaxy S7 edge
  • OSのバージョン:Android 7.0
  • プレイ時間:約3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:01.00.01
  • 課金総額:0円

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