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トレンドはおさえてあるが「音楽」「アニメ」作品で違いあり!
前回の検証では筐体の質感やデザイン以外で、両機種に大きな差は見受けられなかったが、やはり肝心なのはコンテンツの充実度だろう。ここからは、両機種の映像コンテンツを中心にじっくりと見ていきたいと思う。
Apple TVのトップ画面
まず『Apple TV』を起動すると「トップ映画」として、最新作や話題作が目立つ位置に並ぶ。中には国内で今年8月に公開されたばかりのものもあり、BD/DVDの発売前に自宅で鑑賞できるのは、映画ファンにはうれしいポイントだろう。そのほか、トップ画面からアクセスできる項目は以下のとおり。
- 映画
- App Store
- 写真
- ミュージック
- コンピューター(PCやiPhoneなどとコンテンツを共有するときに使用)
- 設定
Nexus Playerのトップ画面
『Nexus Player』も同じく目立つ位置に映画タイトルが並ぶが、こちらはYouTube動画もいっしょに並んでいる。ここに並ぶタイトルは時間が経つ変化するが、Apple TVとほぼ同じタイトルが表示されていた。このあたりに差はあまりないようだ。そのほか、トップ画面からアクセスできる項目は以下のとおり。
- ムービー
- YouTube
- ストア(Google Play)
- ミュージック(Google Music)
- NETFLIX
- ゲーム(Google Play ゲーム)
- 設定
- Wi-Fi
「YouTube」や「NETFLIX」に、トップ画面からワンクリックでアクセスできるのが、Nexus Playerの特徴だ。
配信作品の違いは?
前述のとおり両機種で配信されている映画・ドラマの最新作や話題作については大差ないが、配信作品を細かく見ていくと多少の違いがあることがわかる。
例えば、Apple TVにはNexus Playerにはない、「ミュージック」と「ライブビデオ」という2つのカテゴリーがある。これはiPodやiTunesといった音楽関連の製品やコンテンツを、長きにわたって生み出してきたAppleならではといえるだろう。
一方、Nexus Playerは邦画特集があったり、現在放送中のテレビドラマが配信されているなど、国内コンテンツが豊富な印象だ。1本324円(シーズンパス1,625円)とお金はかかってしまうが、仕事などで見たくても見れない方や、つい見逃してしまった方も安心だ。
アニメ作品には大きな差が
ユーザーによっては重要なポイントにもなりえる、「アニメ作品」は両機種で大きな差があった。
Apple TVで配信中のアニメ作品はディズニーやピクサー関連のものが主で、国内アニメはごくわずかしか配信されていない。そもそもApple TVには「アニメ」というジャンルはなく、あるのは「キッズ/ファミリー」というジャンルで、そこに「ハリー・ポッター」などの作品といっしょにアニメが並ぶ形式だ。アニメ好きのユーザーには何ともさびしいものだが、「BANDAI CHANNEL」や「NETFLIX」アプリが利用できるのはせめてもの救いだ。
Nexus Playerは対照的に、国内アニメ作品が豊富に用意されている。映画作品だけでなくテレビシリーズも配信されているのは、アニメファンにとってはうれしい限りだ。また、テレビドラマと同じく現在放送中のアニメも、料金を支払うことで視聴できる。これに加え、NETFLIX、Hulu、videomarketアプリが利用できるのは、アニメファンにとっては大きな強みだ。
Apple TVでのレンタル・購入について
Apple TVで映画を視聴する場合、「レンタル」もしくは「購入」から選択することができる。購入はそのままの意味なので特に説明する必要はないと思うが、レンタルには視聴期間に関して下記の条件がある。
- 映画をレンタルした日から30日間以内に視聴を開始する必要がある
- 映画の視聴を始めてから48時間(アメリカでは24時間)視聴が可能
- 視聴期限が切れるまでは、何度でも視聴できる
- 30日以内に視聴を始めなかった場合は、再びレンタルする必要がある
少しわかりづらいかもしれないが、レンタルした作品を視聴する際は、ある程度時間に余裕があるときの方がよさそうだ。
Nexus Playerでのレンタル・購入について
Nexus Playerの映画レンタルにもほぼ同様の条件があるが、「視聴できる期間が作品によって異なる」という違いがある。ほとんどの作品が2日間視聴可能になっているが、中には3日間のものもある。また、Google Playのヘルプには、レンタル期間についても明記されていないので、これも作品によって異なるようだ。ただし、筆者が調べた限りでは「レンタル期間:30日以内」の作品しか見つけることができなかった。
Apple TVの画質設定
映像コンテンツを楽しむ上で、重要なポイントの1つが「画質」だ。この点で両機種に違いはあるのだろうか?
Apple TVでの映画の画質は、レンタルまたは購入時に選択するものではなく、本体の設定に依存する。Apple TVトップ画面から設定>App>iTunesの映画とテレビ番組>ビデオの解像度と進むと、「1080p HD」「720p HD」「標準解像度」の3種類から選択可能だ。1080pは1,920×1,080ピクセル、720pは1,280×720ピクセルで、標準解像度とはいわゆるSD(最大720×480ピクセル)の解像度となる。
もちろん解像度が高いほど通信量は増え、ストリーミングを行う場合は一定以上の速度が必要となる。サポートページでは、解像度によって以下の速度が推奨されている。
- 1080p HD (高解像度) コンテンツを視聴する場合は 8 Mbit/秒以上
- 720p コンテンツを視聴する場合は 6 Mbit/秒
- SD (標準解像度) コンテンツを視聴する場合は 2.5 Mbit/秒
Nexus Playerの画質設定
Nexus Playerではレンタルまたは購入する際に、解像度が選択できるようになっている。ただし、購入する場合は低解像度の方が安価になっているが、レンタルでは低解像度・高解像度に価格の差はない。同じ料金なら高解像度を見た方が得な気がするが、その分通信量は増えるので、回線速度や通信容量をふまえて選択しよう。
Apple MusicやGoogle Play Musicも使える
ちなみに、どちらかといえばスマートフォンでの利用が多いと思うが、今年話題になった音楽配信サービス「Apple Music」「Google Play Music」も利用可能だ。すでにアカウント登録が済んでいれば簡単に利用でき、プレイリストなども同期される。家でまったり音楽を聴きたいときは、こちらを利用してみてもいいだろう。
新作や話題作での大きな差はなかったが、音楽・アニメでかなり大きな差があることが分かった。「BANDAI CHANNEL」や「NETFLIX」など、利用できる他社サービスも異なるので、購入を考えている方はじゅうぶんにチェックした方がいいだろう。