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3,000円でVR体験! 初めてのゴーグル選び(前編)

GREEも参入し、ますます活気を帯びてきたVR市場。しかし、意外とVRゴーグルの入手方法などがわかりづらく、VRゲームに敷居の高さを感じている人も多いのではないだろうか。そこで、日本で手軽に入手できる、スマホに装着するタイプのVRゴーグルを、前編と後編に分け、外観やスペック、使用感までも解説していく。前編の今回は、VRゴーグルを世間に知らしめた存在ともいえる「GOOGLE CARDBOARD」をはじめ、話題の「ボッツニュー」と「ハコスコDX」の3つを紹介。VRゲームに興味がある人はお見逃しなく!

GOOGLE CARDBOARD

  • 価格:1,000円(税抜き)
  • メーカー:株式会社ハコスコ
  • 本体サイズ:W135mm×H82mm×D95mm
  • 対応スマホ最大サイズ:長さ130mm×幅75mm×厚さ10mm

気軽に入手できるVRゴーグルのパイオニア的存在

GOOGLE CARDBOARDは、Googleが仕様書などをオープンソース化しており、ユーザー個人で製作することも可能なVRゴーグル。世界中で普及しているので、VRゴーグルといえば、このGOOGLE CARDBOARDだと考える人も多いだろう。なお、今回の記事で紹介しているのは、株式会社ハコスコが製造を行ったGOOGLE CARDBOARDだ。

ハコスコが製造を行っているので、すでに完成されたVRゴーグルが届く。この箱の中に、GOOGLE CARDBOARDが入っている。

GOOGLE CARDBOARDの材質は、折りたたみボール紙製。廉価ではあるが、水分に弱く、汗や脂質がつくと目立ってしまうので注意。

おでこや鼻の付け根、頬あたりがGOOGLE CARDBOARDに密着するので、よく汗をかく人は、つける前にハンカチで顔を拭いておこう

GOOGLE CARDBOARDを装着した姿。ちなみにハコスコのGOOGLE CARDBOARDは、そのままだとメガネに対応していない。レンズ部分のサイドを切るなどして、改造する必要がある

GOOGLE CARDBOARDの使用感

スマホとレンズの距離が短いため、目の前まで画面が迫ってくる迫力のシーンを楽しめる。ただ、視野角が若干狭く、四角のボックスから見ている感は否めない。VRゴーグルを試すだけの人なら、安価で壊れにくい本製品でもじゅうぶんにおすすめできる。

前面を開けて、スマホを収容する。前面を固定するマジックテープも強力だ

スマホを外した内部。レンズなどの細かい調整は行えないが、ボール紙製なので落としても壊れなさそうな安心感はある

右上にあるボタンは、VRコンテンツ内で選択肢などを決定できるスイッチだ

まとめ

手軽に使えるが、メガネを着用できない点や視野角の狭さなど、VRゴーグルとしての性能は後発組に劣るところもある。とは言え、Google謹製だけに、さまざまな専用アプリも登場し、VRゴーグルとしてのコンテンツが豊富な点は魅力。VR世界に飛び込むための練習台と考えれば、安さと入手のしやすさから、今なお人気があるのもうなづける。

ハコスコDX(デラックス)

  • 価格:3,000円(税抜き)
  • メーカー:株式会社ハコスコ
  • サイズ:W134mm×H68mm×D107mm
  • 対応スマホ最大サイズ:長さ160mm×幅85mm×厚さ10mm

ピントや両目の距離など、細かい調整が可能なハンズフリータイプ

ハコスコが製作した、プラスチック製のVRビューワー。ちなみにハコスコ製VRゴーグルで、素材がプラスチックなのはこのハコスコDXのみ。ほかはすべて段ボール製である。そのためか、値段も少し高めに設定されているようだ。

本体にはレンズ拭きが同梱されている。さすがデラックスといったところ

完成品が届くので、ユーザーが組み立てる必要はなく、すぐに使える

プラスチック製なので、汚れにも強く、汗がついてもすぐに拭き取れるのは大きな利点。顔が触れる箇所にはゴム製のカバーがかかっており、強めに顔に押し付けても痛くはない。

ハコスコDXを装着した姿。残念だったのは、メガネに対応していない点。幅がまったく足りないので、無理をしても使うことはできなかった

ちなみにスマホを装着しないと、暗視ゴーグルをつけているようにも見える。某スネークごっこがはかどりそうだが、外でやると速攻で通報されそうだ。また、当然ながらレンズ越しなので、まったく周囲は見えない

ハコスコDXの使用感

ハコスコDXでは、レンズのピントとレンズ間の距離、ヘッドバンドなどを調整できる。特にレンズ間の距離は、画面を見ながらかなり細かいところまで微調整できる。ただ、スマホとレンズの距離が離れているため、3D世界にいるのではなく、3Dのスクリーンを見ている感じになってしまう。そのため、迫力のある画像は楽しめるが、没入感には若干欠けているように思えた。

ピントの調整は、レンズの枠を回して行う。画面を見ながらはできないので、少々やりづらさがある

レンズ間の距離は、このつまみを左右に動かして調整できる

スマホは、前面に差し込むというより、咬ませるタイプ。写真のように、スマホの大きさに合わせてビューワーの枠を広げ、そこにスマホをはめ込む

まとめ

スマホを差し込むとき、若干プラスチックの枠が固いのが気になるが、ガッチリとはまってくれるのでスマホが落ちる心配はない。ハンズフリータイプで、激しく身体を動かしても問題ないのは嬉しい点だ。ピントなどの細かい調整が行えるのも好印象だが、やはりメガネが使用できないのは、個人的に痛かった。次はぜひ、メガネの調整もできるハコスコDXをお願いしたい。

BotsNew(ボッツニュー)

  • 価格:2,760円(税抜き)
  • メーカー:株式会社メガハウス
  • サイズ:W142mm×H110mm×D85mm
  • 重量:104g
  • 本体素材:ポリエチレン

専用アプリが充実しているお手軽VRゴーグル

没入感とかけた名前が面白い「ボッツニュー」は、フィギュアやホビーを扱う株式会社メガハウスが製作したVRゴーグル。商品の箱にある、白い歯でにこやかに笑いながらボッツニューをしている男性から、どことなく子供のころに新しいおもちゃを買ってもらったときの、ワクワク感を感じられるのは筆者だけだろうか。

箱のデザインやレイアウト、文字の多さは、おもちゃの入っている箱を思わせる。確かに、VRゴーグルは、大人が遊ぶおもちゃのようなものかもしれない

箱を開けると、ボッツニューが完成された状態で鎮座している。組み立て不要なのは、筆者のような無精者にはうれしい点だ

ボッツニューの素材はプラスチックであるポリエチレン。衝撃や水に強く、床に落とそうが雨の中で使おうが、問題なく使用できる頑丈さが持ち味だ。

汗や皮脂がついても、ティッシュか何かでサッと拭けばすぐ元通り。色も黒なので、汚れも目立たない

ボッツニューを装着した姿。レンズ部分のサイドに、光を防ぐ“ひさし”がついており、メガネをつけていても問題なく使用できた

ボッツニューの使用感

画像の上下左右に、VRゴーグルの黒い内壁が少し見えるため、3Dの映画を見ているような印象を受けた。ただ、レンズ越しの画像がかなりクリアに見えるため、迫りくる臨場感はなかなか。

前面を開けて、そこにスマホを設置するタイプ。最大6インチの大きさまで対応可能。ちなみにiPhone6S Plusが5.5インチなので、ほとんどの機種に対応している

一応ウレタンのストッパーはあるが、設置するスマホが小さいと、視聴中にズレることもあるので注意

本体上部にあるマジックテープが、たまにはずれることがあった。ボッツニュー使用時は、両手で押さえるようにつかめば、たとえはずれても安心だ

まとめ

ピントなどの調整機能はないが、内部に光が入り込まないように隙間をふさいだり、サイドのカバー部分を手で持ちやすくするなど、さまざまな工夫がなされている。また公式アプリの「BotsNewPlayer」では、富士急ハイランド疑似体験といった、おもちゃ業界ならではのおもしろVRアプリが盛りだくさん。ゲームだけでなく、いろいろなVR体験がしたい人は、ボッツニューで没入感を試してみてはいかがだろうか。