World of Tanks Generals 【ゲームレビュー】

全国1,000万人の戦車ファンに朗報だ。あの『World of Tanks』が、今度はカードバトルになって登場する。開発・運営するのは、もちろんWargaming。カードへと変貌した鋼鉄の魂を操り、四角い戦場で勝利の号砲を轟かせよう!

200種以上のカードで自軍を編成し、1対1のバトルに打ち勝て!

本作の戦場となるのは、縦3マス横5マスの盤上だ。そこでカードとなった『World of Tanks』でおなじみの戦車たちを操り、敵のHQ(司令部)を破壊すれば勝利となる。ちなみに、『World of Tanks』ではチーム戦だったが、カードバトルの本作では1対1のガチンコPvPしかプレイできない(練習として報酬なしのCPU戦は可能)。さまざまなカードを使い、戦略を駆使して勝利をもぎとろう。

バトルの基本画面。左下の緑が自軍HQ、右上が敵HQ。ゲームはターン制になっており、画面右下のターン終了を押すと、敵のターンへと移行する

重要になってくるのが、毎ターン獲得できる「リソース」と呼ばれる数値。これは1ターン内に使用できる総コスト量を示す。場に戦車などのユニットをだしたり、回復や攻撃などのカードを使うには、すべてコストを支払う必要があるので、このリソース量を少しでも増やすことが勝利のカギとなる。ちなみに、リソースの獲得量は、場に出ているHQや戦車などのユニットの数で増減する。簡単に説明すると、場に自軍の戦車がたくさんいるほど、獲得リソース量が増える。そのため、敵の戦車を破壊しつつ、自軍をできるだけ生き残らせるのが戦闘のコツだ。

戦車は、HQの周囲3マスにある「橋頭保」(写真上緑のエリア)にしか投入できない。いつでも新戦力を投入できるよう、常に空きがあるように配置しよう

戦車は縦横斜めに移動でき、同じく縦横斜めに隣接した敵に攻撃できる。攻撃すると、基本的に反撃を受けるが、反撃の回数は1回まで。強力な敵戦車は、最初にオトリのユニットで攻撃し、反撃不能にしてから攻撃すれば、最小限の被害で倒すことができる

HQは毎ターン、敵HQか戦車のいずれかを遠距離攻撃できる。重要なダメージソースなので忘れずに行おう

バトルが終了すると、経験値とクレジットを入手。これらは、新しいカードを入手するのに必要となる

なお、本作はPCブラウザとiOS版(タブレット限定)の2つに対応しているが、スマホでは遊べないので注意しよう。クロスプラットフォームにも対応しているため、自宅でPCブラウザ版を楽しんだあと、その続きを外出先のタブレットでもプレイするなど、まさに戦車漬けの生活を送ることも可能だ。

さまざまな情報が詰まったカードを解説

プレイヤーの戦力となる、カードの見方を解説する。なお、戦闘に持っていけるカードは30枚。1つのカードにつき最大3枚(カードの能力で、3枚以上編成可能なカードもある)まで、同デッキ内に編成することができる。

編集画面とカード能力の見方。基本的にコストが高いカードほど強力だが、それだけだと動きが鈍くなってしまう。戦略に合わせて、バランスよく編集したい

戦車には、『World of Tanks』と同じように軽戦車、中戦車、重戦車、駆逐戦車、自走砲の5つのカテゴリに分かれている。それぞれ本作でも、以下のような長所と短所があるので、しっかり覚えて戦略に組み込もう。

軽戦車:各ターン2マス移動可能。斜め移動可能。投入直後に1マス移動可能
中戦車:斜め移動可能
重戦車:そのターン中に敵を攻撃済みの場合、反撃不能
駆逐戦車:攻撃を仕掛ける際も受ける際も、常に先制攻撃が可能。その際に、敵が生存したときのみダメージを受ける
自走砲:任意のスポット中の目標に対して、攻撃可能。反撃不能。自走砲による攻撃を受けたユニットは、反撃不能

新しいカードは、『World of Tanks』ではおなじみの技術ツリーを開発することで入手できる。今のところ、技術ツリーがある陣営は「アメリカ」「ソ連」「ドイツ」の3ヵ国。『World of Tanks』では「ソ連」は高火力で低照準などのおおまかな特徴があったが、本作では特に見られない。その代わり、特定陣営のHQでのみ発揮する能力を持っており、それが各カードの個性となっている。

『World of Tanks』と同じように、下位ツリーを開発することで、より上位のカードを開発可能になる

1本のツリーを開発することで、より強力なHQも入手できる。またツリー上のすべてのカードとHQを開発すると、エリートHQへと進化させることも可能だ

特定陣営で発揮する能力は、効果が高いものが多い。そのため、デッキ内にあるカードの所属国は、1つの陣営に集中させるのが基本となるだろう

好成績をおさめて勲章をゲット!

『World of Tanks』であった勲章は、本作でも顕在。HQの残りHPが1で勝利したり、1ターンで4機以上の敵戦車を破壊するなど、そこそこ条件は厳しいが、勲章コレクターの人はぜひ狙ってみよう。

普通のプレイで入手するのは、けっこう難しい。条件を覚えておき、狙えそうなときだけ、ちょっと無理をするのがいいかもしれない

ミッションでは、特定の条件を満たすとクレジットや経験値が手に入る。勲章より簡単なので、積極的に狙っていこう

拮抗した戦力を駆使して戦う頭脳バトル

最初は狭く感じた3×5の盤上。軽戦車なら、最速2ターンで敵HQに肉薄することができる。そのためガンガン攻めたいところだが、無理に侵入すると集中攻撃を受けて、虎の子の中・重戦車が撃破されることも。本作をプレイして、ひさびさに戦力が拮抗した、緊張感のあるバトルを満喫できたと感じた。PvPゲームでは、対戦相手との戦力差がたびたび問題視されるが、本作では編集デッキの総コスト量で対戦相手が決定されるので、その点は安心だろう。

あとは、戦車のイラストをもうちょっと大きく見てみたいのと、やはりチハたんがでてこないのは問題だと思うので、ぜひとも大日本帝国軍戦車を実装してほしい。
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