音楽とグラフィックの美しさに惚れる
第1回目は“カプコンの新人がゲームアプリを作ってみたプロジェクト”『つくれん』から、いくつかゲームをピックアップして紹介する。この『つくれん』には、「入社1年目の新人による少人数(5人)×短期開発(4週間)」というルールがあるが、短期開発とは思えないクオリティーと単純明快な操作方法やルールで、普段ゲームをしない方でも楽しめる作品を多数リリースしている。
今回紹介するゲームも親指1本でできるカジュアルなものばかりで、移動中のひまつぶしにピッタリだ。ぜひチェックしてみてほしい。
Mist Rain
『Mist Rain』は横スクロールのランニングアクションで、ゲームをスタートすると自動的に魔法使いが走りだす。嵐の中を突き進む魔法使いは、風で飛んできた車輪やバチバチと火花を散らす電線など、さまざまなものに行く手をはばまれるが、本作にはジャンプや攻撃などの操作はない。あるのは、「時を操る魔法」だけだ。
時を操る魔法は、画面左の時計の振り子を上下にスワイプすることで使える。下に伸ばせば時の流れを遅くすることができ、上に縮めれば早めることができる。この魔法を使って障害物のタイミングをずらし、できるだけ多くの距離を進むのが目的だ。
BGMはオシャレなボサノバ調で、水彩画風に描かれたグラフィックとよくマッチしているが、このBGMも振り子の長さによってスピードが変化して楽しい。操作は単純だが、「時を操って先に進める」という独特のアイディアが光る作品だ。
https://youtu.be/PlMg2Cvbasc
散花 -SANKA-
とても美しい音楽とグラフィックのアクションゲーム『散花 -SANKA-』は、水面に浮かぶ一輪の花を操り、次々と現れる他の花々に勢いよく衝突させ、時間内に全ての花の花弁を散らすゲームだ。といっても、いまいち内容がつかめないだろうが、実際にプレイしてみればその面白さがわかってもらえると思う。
初めのうちは簡単にクリアできると思うが、ステージが進むにつれ複雑に動き回る花や大量の花が現れ、難易度は徐々に高くなっていく。残り時間が少なくなると、焦りから余計にミスしがちになるので、どんな状況でも落ち着いて確実に操作しよう。
水面の波紋や舞い散る花びらの美しさもさることながら、花と花が衝突したときのSEやBGMが儚げで惹きつけられるものがある。ぜひ、音にも注目してほしい作品だ。
https://youtu.be/OilpjJ7YPKs
GENEGENE
『GENEGENE』は、次々と画面に表示される円を制限時間内にできるだけ多くタップしていく、ただそれだけのゲームだ。しかし、未来的でサイバーチックなエフェクトとエレクトリックなBGMが相まって、プレイヤーを夢中にさせる魅力を持っている。
徐々に出現する円の数が増え、ミスタップが多くなりイライラとしてくるが、それがたまらなく面白い。アチーブメントも多く設定されており、達成するとそのアイコンでプレイできるようになる。タップ時のSEも変化するので、コンプリートを目指そう。
つくれんの中でもルールそのものはかなり単純な部類だが、ハマり度も相当に高い。単純だからこそ延々やり続ける、ある意味中毒性が非常に高いゲームだ。
https://youtu.be/qBTNK8CokjY
つくれん最新作:ぷくるっ!
最後に12月18日にリリースされた、つくれん最新作『ぷくるっ!』を紹介しよう。石けんをこすってぷくぷくと出来上がる泡でバイキンを倒すカジュアルゲームで、出現するバイキン全てを倒せばステージクリアだ。泡を作れる数は100個までと決まっており、勢いにまかせて無駄遣いすると、泡が作れなくなってゲームオーバーになってしまう。
合体させた泡の効果を考えて効率よくバイキンを倒していくのがポイントだが、次々と現れるバイキンに焦ってしまい、ついつい無駄遣いしてしまう。ポップな見た目とは裏腹に、かなり頭を使うゲームだ。
「入社1年目の新人による少人数(5人)×短期開発(4週間)」というルールのもとリリースを続けてきた『つくれんプロジェクト』だが、本作『ぷくるっ!』をもってプロジェクトは一旦終了となる。そこで、開発チームからコメントを頂いたのでこちらも紹介したいと思う。
カプコンの新人がスマホゲームを作ってみたプロジェクト、『つくれん』。このプロジェクトでは、入社1年目の新人による少人数×短期で開発されたバラエティ豊かなゲームを隔週で配信してきました。「ゲーム作るの? 配信するの!?」などの戸惑いや不安も開始当初こそありましたが、少人数開発の苦労や楽しさ、ユーザーさまからの評価がとても早いといった、スマホゲームだからこその面白さを次第に感じるようになっていきました。その結果、「今後もスマホゲームをやりたい!」という声もあり、実際に、新作開発に加わって活躍しているスタッフもいます。ほかにもいろいろと学びの多いプロジェクトになりましたので、今後のゲーム開発に活かしていきます。
どれもちょっとした時間にプレイできるカジュアルなものだが、クオリティーは高く、いつまでも遊んでいられるものばかりだ。ここで紹介したもののほかにも様々な種類のゲームがあるので、ぜひそちらもプレイしてみてほしい。
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