スキマ時間に楽しめるカジュアルゲーム【Garage編】

あの『消滅都市』を世に送り出したWright Flyer Studiosが手掛ける、少人数×短期間開発プロジェクト『Garage』から厳選したカジュアルゲームを紹介する。

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夜更かしのおともにおすすめ

『Garage』のゲームは、じっくり遊べるゲームが多いのが特徴だ。今回選んだゲームも、1ステージにかかる時間はそう長くないが、チュートリアルを除けば初見でクリアできるようなものはあまりなく、比較的難易度は高い。夜更かししがちな年末年始に、腰を据えて遊べるものばかりだ。

アリスと不思議な館

1本目は想像力が攻略のカギになる謎解きゲーム『アリスと不思議な館』を紹介。本作のポイントは、画面右下の時計を回すことで世界がひっくり返るところだ。パッと見は取れなさそうなアイテムや、それ以上進めなさそうな道でも、ひっくり返せばまったく違う世界が広がる。

ステージクリア後の評価につながるコインが、画面左上にある。ジャンプなどのアクションはないので、このままでは取れないが……

時計を下方向にスワイプすれば、世界もクルッと回転。さっきまで壁だったところが地面となり、コインが取れるようになる

ステージが進むほど難易度は上がり、障害物も増えていく。時計を回したとき、どこに何が落ちるか? どこで時計を回せばいいか? など、すべてのステージで想像力が必要になる。

壁から生える針山や意味深なボックスなど、一筋縄ではいかなそうなステージ。回転した時の位置を予想しながら進めよう

チュートリアル以降は初見クリアが難しく、筆者は早い段階で詰まってしまった。ボックスの位置にはじゅうぶん注意して進めてほしい。

マスクドキラー

敵も同じ盤面を使ってアクションを起こす珍しいパズルRPG『マスクドキラー』だ。今やパズルRPGは星の数ほどあるが、敵も自分と同じ盤面を使って攻撃や回復などを行うものは、なかなか見ることはないだろう。ターン制で交互に攻撃、回復、コインパネルをタップし、相手のHPを削っていく非常に戦略性の高いパズルRPGになっている。

自分のターンが終わると、その続きから敵も同じ盤面を使って攻撃などを行う。相手に攻撃させたくないときは、自分のターンで攻撃パネルを使いきってしまう、などさまざまな戦法が可能

難易度はかなり高く、2ステージ目のボスから相当に強い。筆者は何度挑戦しても勝てなかった……。序盤からレベル上の必要がありそうだ

また、設定もなかなか奇抜で面白い。主人公は顔がなく、常にマスクをかぶっている。このマスクにはいろんな効果があり、ステージによってマスクを付け替えることで戦況を有利に進めることもできる。

マスクはレベルが上がるとアンロックされる。スーツにマスク姿の主人公がかっこいい

パズルのルール自体はシンプルだが、敵と同じ盤面を使うところがとても新鮮に感じた。その分、しっかりと手順を考えながら進めないと、ザコ敵にも負けてしまう難しさがある。

mg_CUBE

光と音の幻想的な演出がやみつきになるパズルゲーム『mg_CUBE』は、かなり難易度が高い。チュートリアルはあるが、そのチュートリアル中ですら筆者は何度もゲームオーバーになってしまった。とはいえ、これは慣れの問題なので、繰り返しプレイすればいつの間にかスムーズにプレイできているはずだ。

本作のジャンルはパズルとなっているが、タイトーのリズムゲーム「グルーヴコースター」に近い印象だ。画面右半分と左半分にそれぞれ赤と青のボタンが割り当てられ、出現するギミックに合わせてボタンを押す。

幾何学的なデザインと、光と音の演出が美しい。本作は磁石をフィーチャーしており、色が赤と青なのはそのためだ。それを覚えておけば、ルールも理解しやすい

ジェットコースターのようにレールを滑り落ちるギミック。美しさに目を奪われるが、次のギミックの準備をしておこう

また、本作は『消滅都市』とのコラボステージも用意されている。BGMは『消滅都市』のノイジークロークが手掛け、背景演出にはユキやタクヤなどのキャラクターも登場する。通常ステージとはまた一味違った雰囲気を楽しんでみてほしい。

ルールを理解するのに少し苦労するかもしれないが、前述どおり磁石であることを意識すれば慣れるのも早いと思う。リズムゲーム好きにもおすすめのタイトルだ。

Garage最新作:ホラー夏休み

Garageの現在の最新作は、今年8月にリリースされたホラーアドベンチャー『ホラー夏休み』だ。ホラーゲームとしては珍しい横スクロールで進むタイプで、3D立体音響の臨場感あふれる効果音や、ハイクオリティーなグラフィックが魅力の作品だ。

4人の女子大生が、突如発生した嵐に遭遇し、流れ着いた無人島が舞台のジャパニーズホラー

横スクロールで進む珍しいタイプ。気になるところをタップすると、物語を進めるアイテムが手に入ることも

映像・音・振動で、プレイヤーを恐怖のどん底に叩き落とす

真夏にリリースされたゲームなので少々季節外れのタイトルだが、冬のホラーというのもまたオツなものだ。ぜひ部屋を真っ暗にして、ヘッドホンやイヤホンを付けてプレイしていただきたい。

https://youtu.be/KPbJZF6eHTk

『ホラー夏休み – 呪われた廃虚からの脱出 -』のゲームレビューはこちら

『Garage』には、1ステージにかかる時間は短くサクッと気軽にプレイできるのに、クリアするのは難しいという、絶妙なゲームバランスが癖になる作品が多くある。年末年始の特番に飽きて暇を持て余したら、試しにインストールしてみることをオススメする。

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