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最新データで遊べるサッカーシミュレーション
本作は選手カードを集めてチームを編成し、決まった時間になると自動で試合が行われる、シミュレーション方式のサッカーゲームだ。基本プレイは無料で、サポートコインと呼ばれる仮想通貨を購入する際は有料となる。サポートコインは、新規の選手カードを引くためのチケットやアイテム類などと引き換える際に使用する。
ポイント1:有名選手やチームが実名で登場!
本作のいちばんの魅力はイングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスの5ヵ国から28のクラブチーム、および在籍選手とコーチ(監督)が実名で登場するところにある。中でも、ドイツのブンデスリーガのラインナップは特に充実しており、名門のバイエルン・ミュンヘンから最近昇格したばかりのダルムシュタットまでも網羅し、今がまさに旬の武藤嘉紀をはじめ長谷部誠、内田篤人、酒井高徳などの日本人選手もバッチリ登場する。
本物の写真を使用していることもあり、選手、コーチカードのデザインが総じてカッコいいのもサッカーファンにとっては実によろこばしい限り。レアリティは低い者からR、SR、SSR、SPECIAL、EXTREMEの全5段階で、当然ながらレアなものほど派手なデザインになっている。
新規のカードは、いわゆるガチャにあたる「スカウト」メニューから、各種ミッションの報酬や、課金によって増やしたサポートコインでチケットを入手し集めることができる。チケット類がなくても1日2回カードが無料で引けたり、後述する「視察」を実行中にも新規カード入手イベントが発生するなど、新しいカードを引けるチャンスがひんぱんにあるのも長所といえる。
ポイント2:戦術アイテムの選択と「スキル」が重要
試合は毎日10:00と19:00にリーグ戦が自動で行われ、勝敗によって報酬や選手の経験値などがもらえる。リーグはまずいちばん下のアマチュアリーグからスタートし、全日程が終了後に成績に応じて所属リーグの昇降格やアイテム類のプレゼントがある。
試合中はプレイヤーが戦術や選手の交代など、直接指揮を執る必要はいっさいない。プレイヤーが日々実施するのは、「チーム管理」メニューでのメンバーの編成および選手の強化と、後述する「視察」と呼ばれるメニューから実在のチームを視察しつつ、アイテムや選手カードの獲得や練習試合などの各種イベントをこなすことである。
「チーム管理」メニューではスタメン、リザーブの選手、フォーメーションや戦術の決定のほか、試合中の選手交代プランも設定することが可能。フォーメーションやプレッシング、パスワークなどの戦術がアイテム扱いになっているのが本作ならではの特徴で、「視察」を繰り返していると入手できることがある。選手を強化したいときは、不要になった選手カードやコーチカードを消費することによって選手を個別にレベルアップさせることができる。
プレイヤーが任意のフォーメーションを作ったり、戦術を自由に選べないことに当初は正直戸惑いがあった。しかし、後になって選手が経験を積むと修得することができる「スキル」が、選択した戦術などによって発動したりしなくなったりすることに気付いたことで納得できた。つまり、試合を有利に進めるためには、「スキル」が発動しやすいフォーメーションや戦術を選択するという戦略性を生み出す意図から、このようなアイテム方式を採用したということなのだろう。
また、本作ではレアリティが上位のカードほどコスト(本作では運営ポイントと呼ぶ)が高くなり、集めたカードの運営ポイントの合計値が上限を超えてはいけないルールになっている。だが、筆者が試した限りでは、そのときどきで引いたカードをコストをまったく計算せずに遊んでいても、上限を超える場面が一度も発生しなかった。よって、課金して最高ランクのEXTREMEをかき集めたりでもしない限りは、運営ポイントがあふれにくいようにあらかじめ調整しているのだろう。
カードのレアリティが高いものはコストが大過ぎたり、あるいはプレイヤーのレベルを上げないと使用が解禁されずデッキに組み込むのを断念したなどという、カードゲームでよくありがちなストレスをいっさい感じなかった点には好感が持てた。
試合中のアニメーションもなかなかの迫力で、試合後に勝敗がいかにして決まったのかを示すダイジェストが詳しく記述されるのも本作のいいところ。筆者が練習試合も含め100試合ほど試したところでは、チームのオフェンスおよびディフェンス値が相手を少しでも上回っていれば、簡単には負けないように調整してある印象。よって、勝因、敗因の分析はシンプルでわかりやすくなっているといえるだろう。
ただ惜しむらくは、試合に勝っても負けてもワンサイドゲームになるケースが非常に多く、スリル感という点ではちょっと物足りなかった。ゴールを決めたり決められたり、あるいは決まりそうで決まらない、クロスゲームになる(見える)ような演出がもっとあればなおよかったかもしれない。
ポイント3:カードコレクションとフレンド集めのしやすさ
「視察」とは、行動ポイントと呼ばれるパラメータを使用して、文字どおりチャプター(ステージ)内にある実在のチームを視察するというもの。同じチームの「視察」を数回繰り返すと、フォーメーションや各種戦術アイテムを入手したり、新カード獲得のチャンスが得られるイベントなどが発生するメリットがある。
チームごとに「視察」の達成度が100パーセントになると報酬がプレゼントされ、さらに100パーセントを達成したチーム数が増えると、新たな視察ステージがどんどん追加されていく。また日替わりで登場する「視察」イベントでは、条件次第で特殊なフォーメーションなどが手に入ることもあるようだ。
さらに「視察」を繰り返すと監督レベルがアップし、行動ポイントやフレンド登録の上限が増えるメリットなども用意されている。なお、行動ポイントは一定時間おきに自動で回復するが、回復アイテムを使用すればすぐに満タンまで回復する。
「視察」の最中には、他のチームとの練習試合イベントがしばしば発生する。「視察」をこまめに実行することによって、1日2回のリーグ戦に限らず、試合をする機会がたくさんできるのもうれしい。試合をこなすことでチームが成長するのはもちろん、試合が適度に挟まることで退屈しなくなるのもありがたい。
さらに練習試合後は、相手チームのプレイヤーにフレンド登録や親善試合をすぐに申し込むことも可能。フレンドができると、フレンドのチームでキャプテンに任命された選手を一時的に借り受け、自分のチームの試合に出場させる「レンタル移籍」ができるようになる特大のメリットも用意されているので、これを利用しない手はないだろう。
また、カード獲得イベントで登場する選手カードは、視察中のチームに所属する選手のみ出現するようだ。特定チームのファンにとっては、よりコレクションがしやすくなるのでとてもありがたい。さらに、スカウト100パーセント達成のチームを増やすと、同時に各種ミッションをクリアすることにもつながり、各種アイテムやポイント、チケットがたまっていくのでチーム強化もどんどん進む。よって本作を極めたいなら、時間があったらまずは「視察」をとことん繰り返すことになるだろう。
筆者が試した限りでは、iPod touchを使用するとゲーム中にアプリがたびたび強制終了したり(試合中のアニメーションが流れるシーンで特に多い)、通信中に表示されるアドバイスの文章が画面がすぐ切り替わってしまい、毎回読み終わることができないなど、気になる点も散見された。しかし、実在の選手たちがカードという形で多数登場し、自らの手で集めたり育てたり、あるいは試合中に活躍する姿が見られるなど、サッカー好きの心を動かすだけの魅力を本作が持っていることは確かである。
- 使用した端末機種:iPod touch
- OSのバージョン:iOS 9.1
- プレイ時間:約12時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:4.0.2
- 課金総額:0円
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