ディフェンスオブフォーチュン2【ゲームレビュー】

「フォーチュンクロニクル」シリーズの7作目にあたる本作は、「ディフェンスオブフォーチュン」の続編にあたるリアルタイムストラテジー(RTS)だ。ディフェンスのみだった前作とは異なり、新たにターン制の国盗り要素が追加され、敵勢力の城を攻撃することが可能になっている。強力な英雄たちを仲間にし、大陸に平和を取り戻そう。

兵を率い、国を発展させ、モンスターたちのはびこる大陸を制覇せよ!

本作の舞台となるフォーチュン大陸は、かつては人間とモンスターが共存する平和な土地だった。しかし「エーテル」の発見の後、材料となる多くのモンスターが人間によって虐殺されてしまう。度重なる人間の横暴に、モンスターたちはついに蜂起し、大陸のほとんどを奪取。プレイヤーは、フォーチュン大陸にある3つの国のうち1つを率いて、モンスターへと反撃を開始する。

難易度で分けられた3つの国は、それぞれ初期の城の数などが異なる。最初はEasyのモルトニ共和国で操作に慣れることをおすすめする

戦略マップ上の41個の城を占領して、大陸を統一するのが本作の目標。ストーリー的にはモンスターに同情するが、そこは心を鬼にして立ち向かおう

最初に行うのは、所有する各城の開発だ。城内には防衛のためのユニット配置スペースと、各種施設を建設できる施設スペースが8カ所ある。施設スペースにはユニットを強化する施設、城の防御力を強化する施設、国の収入を増やす施設、放浪のヒーローが立ち寄るパブを建設可能だ。城には1つずつボーナス施設が設定されている。ボーナス施設を建設すると施設のレベルにボーナスが加算されるので、他の施設を建設するよりも効率がいい。

城の基本画面。城門の上には遠距離攻撃可能なユニットを設置でき、防衛時に敵を攻撃してくれる

味方の城に囲まれた安全地帯の城には、敵が攻め込んでこないので、ボーナス施設だけを集中して建設するのがおすすめ。なお、城の耐久力と防衛ユニット配置スペースを増やす攻城防御研究所は、建設した城にしか効果がないので、最前線の城に建設すること。前線から離れた後方の城には、国全体に効果を及ぼすユニット強化系の施設か、1ターンの収入を増やす施設を建設しよう。

特に重要資源であるエーテルは、城ごとの収入になるので、序盤はすべての城に研究所を建設しておきたい。エーテルはほかの城に輸送できるので、安全地帯の城をエーテル産出場にするのもいい

施設を建設やアップグレードする際は、課金通貨の「Orbs」かゲーム内通貨の「War Funds」が必要だ。また、アップデートや戦争などのさまざまな行動は、「Active Point」を消費して行われる。国の開発や戦争を行い、「Active Point」が0になったら次の日にターンを進めるのが、本作の基本的な進め方だ。序盤は市場を優先して建設し、「War Funds」に余裕ができてきたらユニットを強化していこう。

各ユニットの施設をアップグレードすると、ユニットのレベルが上昇。能力がアップし、レベルに応じて新たなスキルを習得する。また一定値以上、レベルが上がると、同系統上位のユニットがアンロックされる

城の攻防で勝利するとRank Pointが増え、一定量を超えるとランクがアップ。「Active Points」の上限や一度に建設できる数などが増える

出撃させるユニットのフォーメーションを組み、バトルマクロで行動を設定

ワールドマップにある「フォーメーション」では、戦場に出撃させるユニットの編成と、「バトルマクロ」と呼ばれるユニットの行動ルールの設定ができる。序盤は、スキルを習得するごとにおすすめボタンで設定するだけでじゅうぶんだ。終盤になったら、ユニットの個性に合わせて、やっかいな敵を先に倒せるよう、細かく設定していこう。なお、城内施設で特定のユニットのレベルを一定以上に上げる事で上位のユニットがアンロックされていく。

攻撃用に近接ユニットと遠隔ユニットを組み合わせた主力フォーメーションを作り、それをフォローする近接専門フォーメーション、遠隔専門フォーメーションを用意して、攻防に耐えられるようにしよう。国のランクによって設定できるフォーメーションの数も増える

攻防ともに、戦争ではエーテル(Ether)を消費して、ユニットを召喚する。消費エーテル量は、ユニットの種類や数で変化。強力なユニットほど消費が激しいので、敵の強さに合わせてコスパのよいフォーメーションを組もう

戦争後は、攻防ともにエーテルを大きく消費する。その隙に、再度戦いを仕掛けるか、それともいったんエーテルの備蓄にまわるのか。大局をみて判断しよう

パブで強力なヒーローを仲間に

城内施設のパブを建設すると、客として訪れるヒーローと会話ができるようになる。ヒーローと会話をすると彼らとの親密度が上がり、さらにバトルマクロのコマンドを教えてもらえるときもある。そして、かなり親密になったヒーローは仲間に勧誘することも可能。ただし最終的に仲間にするには、ヒーローから出されるクイズに正解する必要がある。クイズの内容は、本作のシステム面などから出題されるので、しっかりと勉強しておこう。

ヒーローとの会話や勧誘にも「Active Point」を消費する。また、1杯おごってご機嫌もとれる

ヒーローは戦場の切り札となるBATTLE ABILITYと、城内施設を強化するCASTLE ABILITYを持っている。

淡々と進行する本格国盗りリアルタイムストラテジー

豊富なフォーメーションや各ユニットごとの細かいバトルマクロなど、自分で戦術を練るのが大好きな、RTSファンにはたまらない本作。思いどおりにユニットが動いてくれたときの、しめしめといった気持ちがクセになる内容だ。若干ローカライズが甘く、日本語がおかしいところも見られるが、システム面さえ理解できれば問題はない。

難易度Easyでも、こちらの戦力が低いとCPUがバンバン戦争を吹っかけてくるので、RTSに慣れていない人は、最初は勉強だと思って、いろいろ試してみるといいだろう。ちなみに本作にはソーシャル要素はなく、ゲームデータのセーブ&ロードはオートで行われる。「失敗したらロードまで戻って、数ターン前からやり直し」ができないので、Hardをプレイするさいは覚悟しておこう。

  • 使用した端末機種: iPhone 6 Plus / ISW13F
  • OSのバージョン: iOS 9.2 / Android 4.0.3
  • プレイ時間:約8時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.049
  • 課金総額:0円

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