ゴッド・オブ・ローマ【ゲームレビュー】

保坂陽介
2015年12月29日

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ゲームロフトより12月17日に配信された『ゴッド・オブ・ローマ』は、格闘ゲームにキャラクターの強化などのRPG要素を加えた、新しい対応のゲーム。伝説の神々たちを操り、闇の勢力に立ち向かう壮大なストーリーや、1対1から3対3までの対人戦も楽しめる盛りだくさんの内容となっている。

新時代の格闘ゲームはRPG×格ゲーのハイブリッド

本作はレベルアップや進化などの要素が含まれているRPG型格闘ゲームとなっている。プレイヤーは、古代神話や伝説として語り継がれているキャラクターたちを集めながら、闇の勢力と戦っていく。

格闘ゲームと聞くと、本来はレバー入力による操作や立ち回りなどが重要になるため、複雑な印象をもたれる方もいるだろう。しかし、本作は実にスマートフォンらしくタッチとフリックのみで、どのキャラクターも技が繰り出せるようになっている。連続したタップしているだけでもコンボがつながるため、格闘ゲーム自体が苦手という方でも、安心して遊べるはずだ。

操作方法

弱攻撃：画面右をタップする。発動が早く、スキが少ない攻撃。連続でタップすると連撃にもなる
中攻撃：画面右を右方向にスワイプする。敵との間合いを一気に詰めて突進する。弱攻撃につなげることも可能
強攻撃：画面右を長押しして離す。ためモーションの後、強力な一撃を放つ。スキは大きいがガードを破ることができる
ガード：画面左を長押しする。この状態で敵の攻撃が来るとガードが発動する。受けるダメージを軽減することができる
バックステップ：画面左を左方向にスワイプする。キャラクターがバックステップするため、敵の攻撃の回避使える
必殺技：画面左下のゲージが溜まったらアイコンをタップする。強力な必殺技が発動し、発動中は無敵状態になる。相手の必殺技に対するガードや回避は可能だが、攻撃は当たらないので注意

バトルは体力を0にすると勝利となる。RPGらしく、体力やダメージは数値されている。格闘ゲームとしては珍しい仕様となっている

各キャラクターの強攻撃。モーションはそれぞれ異なるので、特徴をとらえて使いこなしてみよう

格ゲーにはないRPGならではの要素

各キャラクターには体力や攻撃力、レベル、スキルなどのRPG特有ともいえる要素が存在している。キャラクターの性能を高められるため、格闘ゲームの腕前以外にも強くなれる余地がある点がこのゲームの面白いところである。

主なパラメータについて次のとおり。これらの要素を把握し、有効利用できるかどうかがライバルに差をつける1歩となるだろう。

攻撃力：与えるダメージに関係する
体力：バトル時の耐久力に関係する
レベル：上がると攻撃力や体力が上昇する
パワー：そのキャラの強さの目安。ステータスなどから総合的に割り出される
クラス：各キャラは「神」「古代神」「半神」「魔物」「英雄」のいずれかのクラスに分類される。クラス間には相性があり、バトル時のステータスに関係してくる
ランク：いわゆる進化段階のようなもの。ランクが上がると、そのランク内で再びレベルアップさせられるなど多くのメリットがある
連携：チームとしてそのキャラを編成した際に効果を発揮するボーナス。主にステータスがアップする
スキル：バトル時などの特定条件時に発動するボーナス。ステータスがアップしたり、回復したりと効果はさまざま。
シークレットスキル：同じキャラを入手した際に発動する強力なスキル。レベルの概念もあり、最大99まで上げられる。
必殺技：バトル時に発動できるそのキャラ固有の強力な攻撃。最大で3つまで持つことができる。

強化素材を使用してレベルを上げていくことができる。こういったところはRPGそのもの

人によって遊び方が変わる3つのモード

メインとなるコンテンツには、「ストーリーモード」「スペシャルイベント」「PvP」といった3つが存在しており、プレイヤーレベルが上がっていくごとに開放されていく。これらが共通しているポイントはバトル部分だけで、遊び方や手にはいるアイテムが異なっているのだ。各モードの詳細は以下のとおり。

ストーリーモード

最初から遊べるのが「ストーリーモード」。チャプターごとに6つのステージに分かれている。プレイヤーの目的は、ステージ上に登場する騎士たちを倒しながら最後のエリアを目指すことなのだが、ただ物語を楽しむだけでなく、戦闘の基礎を学ぶにはとても重要なモード。

時間経過で回復する「エネルギー」を消費してステージを進めていく。格闘ゲームにいわゆるスタミナ要素がある点はかなり新鮮

ストーリーモードの流れ。各ステージにはチームを組んで挑戦する。進めていくとその分、敵も強くなっていくため、PvPのような対人戦よりも難易度を下げてキャラ対策がしたい場合などには、いい練習場となるだろう。

スペシャルイベント

続いて開放されるのが「スペシャルイベント」だ。ここでは、主にキャラクターのランクアップ素材「ネクタール」を獲得することが目的となる。プレイヤーレベルを5にすると開放される。

ランクアップさせると、スキルの各数値がアップしたり、新しいスキルが解放されたりと、戦略の幅も広がっていくため、新しい戦い方なども発見していけるはずだ。

どのキャラもランクアップの条件は同じで、レベルが最大まで上がっていることと、一定量のゴールドさえあれば、いつでもそのキャラクターを強化することが可能

ステージ内の流れはストーリーモードと同じ。難易度なども選択できるので、自分にあったものに挑戦してみよう

PvP

最後は格闘ゲームの醍醐味ともいえるPvP。他のプレイヤーと1対1のガチバトルや、3対3のチームバトルが行える。プレイヤーレベル6で開放される。

腕自慢が集う上、キャラクターの強化ができる仕様なので他の格闘ゲームの対人要素よりもハードルは高いかもしれない。鍛え上げたキャラクターで万全の準備して挑んでみよう。

PvPの流れ。キャラクターのパワーやプレイヤーレベルなどによってリスティングがされているかは確認できなかった。いずれにせよ強力なプレイヤーたちとのガチンコバトルを堪能しよう

非常に操作しやすい格闘要素に、成長を感じられるRPG要素が加わったハイブリッドな本作。バトル中のプレイヤースキルのみが重要という仕様にはなっていないので、格闘ゲームが苦手なユーザーでも遊びやすいものとなっている。もちろん、白熱の対人戦を求めるコアな格闘ゲーマーもじゅうぶん楽しめる。スマホで格闘ゲームを始めてみたい人にはおすすめのタイトルであるといえるだろう。