Thumb Drift - Furious One Touch Car Racing【ゲームレビュー】

指先1つでドリフトを決めながらコースを走り抜けていくカーアクション『Thumb Drift - Furious One Touch Car Racing』。シンプルな操作性ながら難易度は高く、どれだけ走り続けることができるかを競い合うといった内容だ。

ドリフトだけでどこまで走り続けることができるか挑戦!

タイヤを滑らせることで車をコントロールし、コーナーを曲がっていくドライビングテクニックのドリフト走行。見た目も派手なだけに、レースゲームでも採用されることが多い。そのドリフトの部分だけに焦点を当てたのが、こちらの『Thumb Drift – Furious One Touch Car Racing』だ。

一見するとチープなグラフィックだが、本作の魅力はその操作感にある

基本的な操作方法は至ってシンプル。コーナーに合わせて画面を振り子のようにスワイプすることで、車がテールを滑らせて自らドリフト状態になる。あとは、壁や障害物などに当たらないように次のコーナーを駆け抜けていくだけだ。

ちなみに、タイムや順位を競い合う通常のレースゲームとは異なり、アクセルやブレーキといった操作はいっさいない。ゴールを目指すというわけでもなく、クラッシュした場所までの走行距離を競うという内容になっている。

スマートフォンのストアには、「激ムズ」とタイトルに付いているようなミニゲームが豊富にあるが、本作もそうした類いの作品に近いといえばわかりやすいだろうか。

左右にスワイプするだけのシンプルな操作で、華麗なドリフトを決めろ

どこかで見たようなパロディー車両もアンロックで追加

本作には、50台以上の車と4種類のコースが登場する。これらはアンロック方式になっており、ゲーム開始時に選べるのは1台の車と1つのコースのみだ。

初期状態では言語は「英語」になっているが、メニューの設定から「日本語」に切り替えることもできる。日本語にすることでコース名などが日本語表記になるが、なぜか言語が英語のときにあったドライバーの名言集のようなものは表示されなくなる。これらはゲーム自体には影響するものではないので、さほど気にしなくてもいいだろう。

新たな車両は、コース中に落ちているコインを集めるか、時間経過のボーナスによって入手していくことができる。序盤で入手できるのは普通の車ばかり。しかし、新たな車をアンロックしていくうちに、徐々に映画やアニメのパロディーのような車両が増えていくことに気がつく。

例の豆腐屋の息子が乗ってそうな「TOFU DRIFTER」。日本のプレイヤーなら、走り屋の気分がいちばん味わえる車両かも?

たとえば、「デロリアン」にそっくりな「OUTATIME」(映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出てきたデロリアンに付けられていたナンバーと同じ名称)や、映画『マッドマックス』の「V8インターセプター」にそっくりな「RAD REX V8」などが、どんどん追加されていくといった感じ。「いったい次はどんな車が追加されるのか?」というあたりも、このゲームを遊んでいくうえでの楽しみ方の1つである。

未来や過去には行けないものの、爆走はできる「OUTATIME」。まさかこんな車でドリフトを決める日がくるとは……こいつはヘビーだ!

これら以外にも、戦車などの変わり種も用意されている。パトカーや戦車などのいくつかの車両には、走行中のちょっとしたギミックが仕組まれている(サイレンが光ったり大砲を撃ったりするなど)ので、興味がある人は探してみるといいだろう。

重厚な装甲を持つ戦車も、壁に接触しただけでバラバラに! クラッシュして大破するド派手なシーンも必見だ

市街地のジムカーナから凍結した道路まで! 難易度が異なる4種類のコース

ゲーム中で選べる4種類のコースは、いずれも個性派ぞろいだ。最初に選択できるのは「ジムカーナ」で、割と道幅が広い市街地のコースとなっている。初めてプレイするときは、このコースですら難しく感じるかもしれない。しかし、ほかのコースなども試しているうちに、いちばん走りやすいことに気づくだろう。

用意されている4つのコースは、いずれも走りがいのあるものばかり

次に開放されるのは、森の中に作られたサーキットのような「森林道」だ。一見すると道幅が狭く走りにくそうな場所となっている。だが、このゲームでは速く走ることよりも長く走ることのほうが重要だ。障害物にさえ当たらなければいいことにさえ気がつけば、割と走りやすくなるだろう。

コース上に多数のコインが落ちていて集めやすい「森林道」

3番めに開放されるのは、朝方の首都高をモデルにしたような「光の町」だ。道幅も狭く、トンネルや分岐帯などもあって難易度はかなり高め。そして、最後に開放されるのは、その名も「氷の道」。雪で覆われたアイスバーン状態の路面で、ドリフトで走行していくのはかなり困難である。このように、難易度も個性も異なるコースが用意されており、それぞれにチャレンジのしがいがあるものばかりとなっている。

自分の走りから最高のシーンを選んでSNSにシェア

本作のユニークな機能として、リザルト画面でシェアボタンを押すことでSNSなどに自分の走りをスクリーンショットで投稿することができる点を挙げられる。それも最高にいい瞬間が選べるように、スライダーで走りのシーンを選択することができるのだ。地味だが、ありそうでなかったいいアイデアである。

スライダーをずらして好きなシーンを見つけ、SNSでシェアしよう。ただし、投稿にはコインを100消費する

実際に遊んでみてまず目についたのが、ゲーム中に頻繁に広告が挿入されるというところだ。1回クラッシュするたびに入るため、これでは仕事にならないと思い、すぐに広告解除の課金をしてしまったほどである。ちなみに、課金後も広告を表示させることで入手したコインを増やすことは可能だ。

それ以外の点では、ゲーム自体に爽快感があって短時間でサクサク遊べるので、暇つぶしなどには持ってこいといった感じである。広告を非表示にする以外にも有料で車を追加することができるが、それ以外はすべて無料で遊べるため、コンプリートを目指したいというとき以外は特に課金をする必要はないだろう。

トライ&エラーを繰り返しながら記録を伸ばしていくタイプのゲームなので、何度も遊びたくなる

  • 使用した端末機種:iPhone 6s
  • OSのバージョン:iOS 9.2.1
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.2
  • 課金総額:240円

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