リアルタイムで物語が進んでいくミステリアスアドベンチャー
本作の主人公は、雪と氷に覆われた不毛の地で、たった1人目覚めた主人公のV.アダムズ(以下、アダムズ)。
プレイヤーは離れた場所から通信デバイスを使って、彼の正体を明らかにするためにサポートしていくことになる。
『Lifeline』シリーズではおなじみの緊張感あふれるシナリオはもちろんのこと、アダムズの結末を大きく左右する選択肢の数々はこれまでと同様。
また忘れてはならないのが、彼からの連絡は通勤時間や睡眠中などといった状況でも容赦なく届くこと。そのため、ゲーム画面の枠を超えた生活の一部としても楽しむことができるはずだ。
アダムズのメッセージから状況を読み取ろう
アダムズとの会話では、彼の考えが正しいかどうかを質問されることが多々ある。
基本的に彼からのメッセージは攻略のヒントとなっており、あちら側の状況を把握するためには必要不可欠。
1つミスしただけですぐにゲームオーバーになることはない。しかし、同じ内容の選択肢が並ぶ場合があったり、徐々に追い詰められていく状況があったりと、選んだ内容によってストーリーの展開が変わっていく。
そのため、過去の会話ログをチェックしながら、いかに最適な回答を出してあげるかがポイントとなるのだ。
シリーズ1作目を思わせるような懐かしい作り
待望の最新作ということで、物語の演出やシステム面などに注目しながらプレイしてみたが、雰囲気はシリーズ1作目のような何が起こるかわからない感じが出ている。
システム面も前作の『Lifeline:サイレント・ナイト』(以下、サイレント・ナイト)のようにマップが確認できたり、周りにいる人たちの会話がログに流れてきたりするようなことはないため、初めて遊ぶ方にとっては非常にプレイしやすくなっている印象を受けた。
シナリオを読みすすめていくうちに、突如登場する謎の生物も相変わらずプレイヤーの恐怖心を煽ってくれるので、怖いものは苦手だれけどどうしても見てしまうという方は、その雰囲気に思わずのめり込んでしまうはずだ。
Apple Watchとの連携プレイも面白い
Apple Watchを持っている方なら、ゲームをインストールしたiPhoneと同期することによって、アダムズからの通知を確認することができる。
加えて、画面は小さくなってしまうものの実際にゲームを進めることもできるようになる。
ただし、注意点としてはApple Watchを腕に付けておかないと通知が届かないほか、サウンドの音量を最大にした状態でも気付かない場合があることが挙げられる。
それぞれの設定は、iPhone側とApple Watch側の両方で行う必要があるので、忘れずに済ませておこう。
ペアリングの手順は以下のとおり。
- iPhone で Watch Appを開く
- デバイスをペアリングする
- Apple WatchのペアリングアニメーションにiPhoneをかざす
- Appを同期する
選択肢によってさまざまな結末を迎えるため、彼がどんな反応を見せるかも見逃さないようにしたい
シリーズ未経験者でも独特の緊張感を味わえる
現実の時間と連動しているゲームは他にもいくつかあるが、ただテキストを読み進めながらプレイするゲームでありながら、ここまで現実の生活の一部として入り込んでくるのは『Lifeline』シリーズならではだと、あらためて感じた。
数時間遊んでみて過去作品との違いも探してみたのだが、1つだけ発見できたのは、頼れる相棒が途中で登場するということ。
ネタバレになるため深くは語らないが、アダムズはとある場所で衰弱しきった犬を発見する。この犬を助けておくことで、重要なヒントが得られたり、主人公のピンチを救ってくれたりするようになるのだ。
全体的に手堅い感じに作られているため、アダムズが助かる生存ルートを探すのが困難な場面が多数ある中、主人公以外からヒントを得られるのは非常に大きい。
- 使用した端末機種:iPhone SE
- OSのバージョン:iOS 9.3
- プレイ時間:約5時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.2
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