Aegis Novaの長きに渡る激戦をレポート
周囲がポケモンGOに夢中な中、私は7月16日に東京お台場で開催されたメガアノマリー「Aegis Nova TOKYO」を振り返っています。
今回は初めて、
- シャード戦(ポータル上に表れる破片を、リンクをつないで自陣のゴールに導く)
- クラスター戦(指定時間内に、特定のポータルを取り合う)
の両方を体験しました。だからレポート、長いよ長いよ~!
今回の(自分の)舞台はお台場でした!
再決戦の地・東京で、メガアノマリー「Aegis Nova TOKYO」開催されました。
当日は薄曇りという状況で、なんとか灼熱地獄、雨地獄は避けられました。いやー天候に恵まれてホントよかったですね。
結果は8,581 vs 5,733で、Enlightened(エンライテンド)がシリーズを勝利で締めくくりました。Google+の公式コミュニティ「Ingress」でも、1日の様子を動画で紹介しています。
アフターパーティーをステージ上から写した映像は圧巻ですね。参加しただけでもこれだけの人数です。
イベント全体ではどれだけいたんだと思うと、その規模のすごさががわかります。
3回目のアノマリーも、やっぱり現場で
今回も私はプレスバッジを捨てて、いちAG(エージェント)として現場へ行ってまいりました。
事前にプレス向けにも取材いかがですか、という連絡があるんですが、
代理店「もしもし。お台場でIngressのイベントがあるのですがー」
私「16日のですよね。あの、私今回もいきなり現場なんでプレスルームには行けません~」
代理店「今回も行かれるんですね(笑)」
私「何かあったときのために、い……いちおう名前だけでも登録できたらお願いします……」
そんなわけで、当日は1度もプレス関連にはよらず。アフターパーティもかなり後方で見ておりました。
オープニングのパフォーマンスも、他の記事で「くるくる回してたの、あれメダルが回ってたのか!」と知る始末でございました。
1年半ぶりの東京決戦! 気持ちばかりが焦る準備期間
前回、東京を舞台に開催されたのは、2014年12月13日の「Darsana(ダルサナ)」とのこと。
私がIngressを始めたのが2014年12月26日なので、約2週間前のことだったんですね。当然、当時はまったく知りませんでした。
そんなわけで、改めてDarsanaの記事を探してみると、事前登録が5,000人くらいとあります。
ナイアンティックの川島氏のGoogle+のエントリーによれば、今回の「Aegis Nova」は「販売されたチケットは19,381枚。来場者は1万人を超えました」とのこと! すごい!
日本以外の国からも続々と援軍がやってきていたようで、イベント後も国際色豊かなエントリーが多く見られました。
それにしても、今回は準備の段階から焦りと緊張の連続でした。
前述のどおり、「Darsana」のときの戦いはまったく知らないのですが、当時の結果を踏まえての再決戦。
両軍気合いを入れていただろうということは、いろんなところから伝わってきました。それがまた緊張を加速させます。
自分としては人数差がとても気になっていました。アノマリーは数=火力ですから、スポットでいえば、単純にAG数が勝敗を左右します。
日ごろの活動から見ても、どう考えても相手のほうが多いよね……と思っているところへ、どこぞの誰かどこで何をしていた、なんて話が聞こえてくることも。
ものすごく入念に準備してる感ありあり!
正直、さすがに今回はキツイんじゃ、なんて思っておりました。
自陣ターゲット発見で、またしても心臓バクバク
自分が参加を決めたチームは、最終的にお台場で戦うことになりました。
過去2回のアノマリーでは両方クラスター戦のみだったので、シャードはまったく初めて。しかも、徒歩です。
どんな動きをしたらいいのか不安いっぱいです。こんなときはどうする? なんてアドバイスをもらったりしてました。
配置が決まり、いっしょにまわるバディもPLさん(仮名)たちと決定。当日はバタバタしそうだったので、受付は前日に済ませておきました。
そして迎えた当日。まずはシャード戦なので、移動しながら簡単な昼食をとり、みなで配置につきます。
もしかしたら、担当エリアにターゲット(ゴールになるポータル)が出現するかもしれないということで、ターゲットが出現するという13:30、固唾をのんでスキャナを見つめていました。
13:30、ない。1分後、ない。5分後、やっぱりない。
「このエリアにはターゲットこないのかね~」
といいながら、スキャナをクルクル回していたら13:39、とうとう自陣のターゲット出現を確認!
一瞬緩みかけていた気持ちがいきなり緊張です。「ヤバい!ターゲット報告しなくちゃいけないのに手が震える!」
過去2回のアノマリーほどではありませんでしたが、このときの心拍数もたいがい上がっておりました。私はやはりビビリかもしれません……(浜松の心拍数はこちら)。
そして、そこから怒濤の攻防が開始されたのです。緊張して心拍数が上がるというより、もう移動で心臓がバクバクする時間の到来です。
初っぱなからタコ殴りでボコボコにされる
開始前から、少し離れた場所で敵陣のノヴァ(ポータルから放射状にリンクを張り巡らせること)を確認していました。
移動中に目撃したグループも含め、かなりの数が周辺に集まっていると推測されました。
しかも、その後そのエリアに敵陣のターゲットは出現せず。つまり、その場の全員がこちらのターゲットを潰しにかかってくる可能性大なわけです。
ターゲットに到着したときは、すでに周辺に妨害リンクが張られ始めておりました。
ポータルも敵の手に落ちた状態でしたが、合流した仲間とともに撃って撃って撃ちまくり、なんとか奪還に成功!
しかし、私の栄光はそこまででした。
奪還はしたものの、防衛から攻撃に転じた相手の手が緩むことはありません。しかも、さらに敵の応援部隊が集団で現れました。
その後こちらも仲間が応援に駆けつけますが、数に差がありまくり、放り込むAXAシールドは片っ端から飛びまくりです。
そのうち、シャード発生の連絡が入ります。確保に向かうものの、行く先々で妨害リンクに悩まされました。
場所はお台場。大急ぎで移動しますが、目的のポータルまで簡単に行ける距離ではありません。
海辺もあれば、建物もある。スキャナを頼りに息をハァハァさせながら階段を上り、移動します。
晴天ではなかったものの、それなりに気温は上がっており、息が切れそうで死ぬかと思いました。
あのときほどジョギングしていなかった自分を恨めしく思ったことはありません。
凍らせて持っていった、冷えた経口補水液が唯一の支えでした。
現場に到着し、その場にいる同陣営の見知らぬAGに共闘を呼びかけて一度は取り返すも、敵も各ポータルに担当者を配備しているようで、取ってもすぐ取り替えされるの繰り返し。
シャードも、あと少しのところで無情にもジャンプされてしまいました。
連絡ツールからは、別の場所でシャードを追いながら戦う仲間からの、悲鳴にも似た応援要請が聞こえてきます。
もちろん増員する余裕などありません。
みんながんばって……!
完全に孤立するターゲット。
切っても切っても張り巡らされる妨害リンク。
あと少しのところで消えてしまうシャード。
動いても動いても手応えはなく、ただ時間だけが流れてゆきます。誰がどうみても圧倒的に劣勢であり、巻き返しのチャンスはなさそう。
とはいえ、特に具体的な指示はありません。そしてこれは、自立して動くことを要求されるシチュエーション。
はて。どうしたものか……。
立ち止まって、スキャナを見つめます。
バディのPLさんたちはアノマリーが初めてなので、先輩である自分がここで気の利いた指示の1つも出したいところ。
ですが、残念ながらシャードは自分もまったく初めてで、何も浮かんできません。
スキャナ上でみるターゲットは、自陣の色を保っているものの、非常に不安定でした。
まったくリンクがないので、現場のメンバーが必死に防衛して、かろうじて立っているようなものです。
時間、周辺のリンクやシャード、ポータルまでの距離をみて、これはもうムリ! と思った私は、バディのPLさんたちとお互いが確保していたターゲットのキーの数を確認し、いいました。
「そうね。ここからターゲットにリンク飛ばせるかどうか試そうか。ちょっとでも補強できたらいいよね」
殴られても殴られても、弱々しくも必死に立ち上がろうとするターゲットを見ていたら、最後まで、ターゲットとその場の仲間とともにあらん! と思ったのです。
「現場のみんながんばって!」
そんな気持ちでリンクを1本カットし、空いた空間からターゲットに向けて何度もリンクを試みました。リンク先として選択可能になるものの、飛ばすとスーッと消えてしまい、まったく成立しません。
ターゲットはときどき一瞬白くなるので、そのせいかもしれません。仲間の死闘が目に見えるようで辛い。
何度も何度もリンクを試みているうちに、1本のリンクもつなげないまま、とうとう終了の時間になってしまいました。
こうして、右往左往している間に、私の初めてのシャード戦が終わってしまったのでした。一度もゴールすることなく……。
無力感にさいなまれそうになりましたが、あとから聞くと、同じお台場でも反対側のエリアに発生したターゲットには順調にゴールできていたとのこと。
また、こちらがゴールできなかったシャードも、対岸にあった敵のターゲットに1発もゴールを出さなかったとのこと。
これをイーブンといっていいか分かりませんが、仲間がとてもいい仕事をしていたことだけは確かなようです。
クラスター戦も数で圧倒されるも、面でゲット
クラスター戦は、最終計測時間のM4(計測開始時間18:30)のみでした。
こちらでも計測開始直前にものすごい数の敵陣に囲まれてしまい、計測開始前まで維持していたポータルを落とされ、最後まで取り返すことはできませんでした。
数の違いはいかんともしがたいものがありましたが、計測時間中に、「1、3、4空いてるよ!」「白いよ! 白いよ!」「レゾ! レゾないよ!」という”ラップ”を聞くことができたのが、唯一の楽しみだったでしょうか。
チームが担当したエリアには、6つのオーナメントポータル(取り合いの対象に指定されたポータル)がありました。
落とされたポータルは公園の入口付近だったのですが、結果、チームとしては5:1でオーメントポータルの獲得に成功しました。
シャードも、クラスターも、自分としてはいいところなしだった東京アノマリーですが、チームとしては決めるところは決め、守るところは守り、最終的に陣営の勝利に貢献していたのではないかと思います。
自分の反省点は数え切れないほどありますが、それをカバーしてくれるメンバーがいる。これがチーム戦のいいところだと改めて感じました。
次は9月24日(土)、Setouchi です!
アフターパーティでは、敵陣のリーダーから発表されるという不思議な状況ではありましたが、今回も勝利が発表され、会場に大きな歓声があがりました。
自分は歓声を上げながらも、「全然動けなかったし、いいとこなしだったから、今回のSITREP(Situation Reportの略)、どうしようかな~」と考えていました。
その後、コミュニティ上で見る仲間の活躍レポートがとてもまぶしいのなんの(苦笑)。
おかげで、次はああしよう、こうしよう、今度似たような場面に遭遇したら、絶対こうする! という思いが止まりません。
そんなとき、1人のメンバーのレポートが目に止まりました。それには「直前まで参加するのがいやだった。お客さん気分だった」と書かれていました。
確かに消極的な印象はありました。もともと数で劣勢とされていたので、説き伏せられて参加されたのだと思います。
しかし、必死に防衛していたターゲットが、ADAウィルスであっさり反転されてしまったのを目の当たりにし、大きな衝撃と悔しさを抱き、自分が参加者でありたいと思うようになったとのことでした。
また1人、メンバーが覚醒しました。
XMアノマリーへようこそ!
チームで感じた悔しさは、すべて次につなげていきたいところです。
次のアノマリーはなんと9月! 9月24日にSetouchiとだけ発表されています。
瀬戸内とは、本州山陽地方と四国地方の間にある海域の沿岸一帯を指すそうですが、果たして具体的にどこなんでしょうか。
瀬戸内海近辺は行ったことがないので、可能ならぜひ行ってみたいと思っています。それまでにもっと動けるようにしたい!
(c)Niantic, Inc.