エビルファクトリー【ゲームレビュー】

ネクソンの新作『エビルファクトリー』は、精細に描き込まれたドット絵が特徴のアクションゲーム。80年代のレトロな雰囲気が楽しめるが、難易度は非常に高い。アクションゲーム好きなら、ぜひプレイしていただきたいタイトルだ。

ザコ戦なしですぐボス戦のハードコアアクション

本作は、80年代のアーケードゲームをイメージして作られており、美しく描き込まれたドット絵が特徴。

しかし、難易度も80年代ゲームのそれを踏襲しており、敵の攻撃が激しく非常に難しい。

レトロゲーによくある「やられて覚える」系のゲームだ。

ステージクリア形式で、各ステージには巨大なボスが待ち受けている。このボスが繰り出してくる攻撃が、初見殺しのものが多く、攻略はひと筋縄ではいかない。

たとえば、このレーザー攻撃は、予備動作がほぼなく見てからの回避はまず不可能。ボスの動きを観察して、パターンを覚える必要がある

ゲームの舞台になるのは、悪の組織「クラーケン」の南極研究所。

クラーケンの野望を阻止するために、国際連合軍は火器専門家のレオに研究所の破壊を依頼する。

プレイヤーはレオを操作して、クラーケンが作り出したさまざまな兵器と戦っていく。

8年前に壊滅したはずの悪の組織「クラーケン」だったが、南極の山脈地帯で復活。事態を重く見た連合軍は、火器専門家のレオを送り込む

レオはオペレーターのユイとともに、クラーケン壊滅に挑んでいく。ユイとの会話は、終始ボケとツッコミのような形で展開

爆弾を使った独特の攻撃リズム

レオは火器専門家ということで、武器も爆弾やグレネードがメイン。

攻撃まで時間がかかるものが多く、敵の攻撃を回避しながら、的確なタイミングでの攻撃が求められる。

爆弾が爆発するタイミングを体で覚えておこう。

また、レオは敵の攻撃に当たる、自分の爆弾に巻き込まれると即死なので、移動の際には細心の注意を払うこと。

移動パッドで自キャラを動かし、武器アイコンをタップすると攻撃。武器にはメインとサブがあり、メイン武器は無限に使えるがサブ武器は弾数に限りがある

爆弾はタイムラグの関係上、ある程度敵の動きを予測して設置していく必要がある。うまく誘導して巻き込もう

回避を手助けするバレットタイム

激ムズな本作ではあるが、回避を手助けしてくれる独自のシステムも存在する。

レオが立ち止まると「バレットタイム」というスローモーション機能を発動でき、この間は画面内のすべてのものがスローで動く。

この間に、安全な回避ルートを見つけ出し、かわしていこう。

ボスのHPの下にあるのがバレットタイムゲージ。レオが移動しているとたまっていき、立ち止まることで発動。発動中は画面が暗転し、BGMも停止。回避に集中できる

移動と停止を繰り返し、こまめにスローモーションにしながら回避していくのがバトルの基本だ。

設計図を集めて武器を作成しよう

本作はやりこみ要素も充実しており、多彩な武器が使えるのも魅力の1つ。

ボスを攻撃すると、まれに紙の破片のようなものを落とすので、集めていこう。これが武器の設計図になっており、破片を集めていくことで新しい武器が作成できる。

ボスの近くにある紙の破片が、設計図の破片。ステージをクリアするまでどの武器の設計図かはわからないので、とりあえず回収しておこう

設計図の破片を一定枚数集め、プレイヤーのレベルが条件を満たしていれば「武器開発」が可能になる。完成にはリアル時間の経過が必要だ

また、武器はショップでも購入可能。

バトル中に拾えるネジやパイプを売ればゴールドが手に入るので、新しい武器をどんどん購入していこう。

この「ピッチングマシン」は、設置すると前方に爆弾を打ち出す。設置には時間が掛かるが、自動で攻撃してくれるのは便利

ボス戦攻略のコツ

難易度が高いゲームなので、ちょっとした攻略のコツも紹介しておこう。

詰まる人が多いであろうB5「ボイラー室の炎」と、B11「ウルリッヒの実験室」のボスを攻略していく。

B5「ボイラー室の炎」(アルフォンゾ)

タイトルにもあるとおり、ボイラー室での戦闘になる。

炎を使った攻撃を得意としていて、火炎放射器の範囲が広く、壁からも炎が迫って来るため、一見すると逃げ場がないように思える。

しかし、実は入り口の付近に安全地帯があるので、ボスが火炎放射器を使っているときはここに逃げよう。

ここにいれば、炎には当たらない。ただし、ザコ敵はこの範囲に入ってきてしまうので、先に倒しておこう

火炎放射器の後は、火炎瓶を投げつけてくる。

バレットタイムで投げる角度を見ながらかわし、ボスに接近して爆弾を当てていこう。

火炎瓶の炎は、数秒間残り続けるので近寄らないこと。火炎瓶の後はまた中央に戻り火炎放射器を放つので、以降は繰り返しでOK

火炎瓶~2回目の火炎放射までは時間があるので、この間に当てられるだけ爆弾を当てよう。

これでボスのHPはほぼなくなるはずだ。

アルフォンゾ戦 参考動画

B11「ウルリッヒの実験室」(ウルリッヒ)

ゲーム開始時からちょくちょく出てくるウルリッヒとは、B11で交戦する。

正面にいるとハサミ攻撃、離れていると手榴弾をばら撒いてくる。さらに、不定期で回転レーザーを放ってきて、死角がない。

回転レーザーは、ボスの周囲を旋回するようにしてかわしていこう。常にボスの真横~背後に位置取りながら攻撃していくと安全だ。

出現直後から数秒はスキがあるので、正面に爆弾を置きサイドへ逃げる。ボスの本体にはぶつかっても平気なので、常に密着気味に旋回していこう

真横~背後にいれば、回転レーザーだけを警戒していればいいので、危険度がぐっと下がる。

回避を優先しつつ、レーザーに当たらないようなら爆弾も設置していこう。

このとき、なるべくボスに密着するようにして旋回していくと、レーザーに追いつかれにくい。

このように、回転レーザーの隙間に入って回避する。ただし、旋回速度が早いので、なるべくボスに近寄っておき、円周の距離が短くなるようにすること

ウルリッヒは耐久力がかなり高いが、周囲を旋回しながら爆弾を置いていけば、安全に倒せるだろう。

ウルリッヒ戦 参考動画

充実のおまけ要素

ゲーム本編にも力が入っているが、本作はおまけ要素も充実している。

中でも、バトル中に手に入るカートリッジでプレイできるミニゲームは、80年台のゲームセンターのような雰囲気を満喫できる。

報酬としてゴールドももらえるので、息抜きにプレイするといいだろう。

カートリッジを通信用のトランシーバーにセットするとプレイできるらしい。派遣した兵士の暇つぶし用とのこと

各ミニゲームは、昔のアップライト筐体のような台でプレイできる。ゲーム性はシンプルで、2~3つのボタンを使って操作する

歯ごたえ満点の力作アクションゲーム

ボスがとにかく強く、難易度が非常に高い本作。

その分、ボスを倒せたときの爽快感はたまらないものがあるので、アクションゲームが好きなら是非プレイしていただきたい。

ストーリー展開も面白く、ゲームをどんどん先に進めたくなる。

死にゲーであるにも関わらずスタミナ回復が遅いのは気になったが、今後のアップデートで改善されることを期待したい。

  • 使用した端末機種:iPhone 6s
  • OSのバージョン:iOS 9.3.1
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:2.0.1
  • 課金総額:0円

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