LDゲームの名作がリメイク! 追加機能も目白押し
レーザーディスクに収録された映像を用いることにより、通常のゲーム機ではできない、細かな映像表現が可能だったLDゲーム。
そのLDゲームのタイトルの中で、ギャグテイストなアニメーションや主人公・レイカのキャラクター性で人気を博したのが、今回スマホ版がリリースされた『タイムギャル』だ。
歴史保安警察のレイカが、タイムマシンで逃走した大悪党・ルーダを追って、過去や未来、さまざまな時代を駆け巡るストーリーを描いた作品で、1980年代のテレビアニメテイストな雰囲気が楽しめる。
いかにも悪党といった風貌のルーダと、露出度の高いコスチュームのレイカ。ボイスもふんだんに収録されており、まさにテレビアニメを見ている感覚
画面に流れるアニメーション中に、危機を回避するための操作指示が表示され、そのとおりにレバーとボタンで入力をするという単調なゲーム性。いわゆるQTE(クイックタイムイベント)と言われる仕組みの元祖的存在でもある。
そして、ミスをしたときのレイカのリアクションがコミカル、かつお色気があり、わざとミスをするプレイヤーもいたとかいないとか……。
アーケード筐体では物理レバーとボタンによる操作だが、今作では画面上に表示された方向キーとボタンで操作。入力を受け付ける時間はかなり短く、暗記が必須だ
入力に成功したら、回避や発砲などのアクションで危機を回避! これを繰り返して、ルーダからタイムマシンを奪還するのがレイカの目的となっている
方向キーとボタンの入力に加え、アニメーションが一時停止して、選択肢の中から正解を選ぶタイムストップが発生することも。
正しいものを選べば先に進むが、不正解ならもちろんミス扱いとなる。
正解となる選択肢は固定なので、これも暗記が重要になってくるのだ。
LDゲームの稼働当時を知らない世代の筆者にとって、正解・不正解にかかわらず、その先のアニメーションが用意されているのに驚きを隠せない
初心者にもやさしいナビゲーションなど新機能を搭載
判定がシビアで、入力するキーの順番を暗記しなければ進めることが困難なことが、プレイし始めたときの第一印象。
とにかくミスを連発してしまい、何度もレイカを痛い目に晒すことを繰り返す羽目になってしまった。
しかし、その際のレイカのリアクションが本作最大の見どころと言っても過言ではなく、さまざまなパターンが用意されており、そのどれもがレイカの魅力を引き立てている。
おしりをかまれたり、モンスターに押しつぶされたり……。悲惨な状況なのだが、非常にコミカルに描かれており、わざとミスをしてまで見たくなる気持ちも理解できる
買い切り型のアプリなので、これらのミスシーンを思う存分視聴することができるのが、このリメイク版の魅力の1つだ。
プレイ中に発生したシーンの好きなところを選んで視聴できる「MOVIE THEATER」モードも搭載している
とはいえ、ゲームである以上、先に進めたい気持ちもわいてくる。
本来なら何度も何度も繰り返しプレイして、入力指示を覚えるのだが、手っ取り早くクリアして先のシーンを観たいと思うのも確か。
そこで役に立つのが、入力のナビゲーション機能だ。
すべての入力指示を事前に告知してくれるので、それに従って操作をすれば、サクサクと進めることが可能となっている。
設定画面にてON/OFFの切り替えが可能。ちなみに、アプリ本体とは別に、追加購入することでアンロックされる
画面右上に次の入力が表示され、その上の赤いゲージはタイミングを表す。タイムストップでの正解も示してくれる
設定では、難易度やタイムストップの選択肢の表記を変更可能。今回、新たにかな漢字表記が追加された
貴重な設定資料集も! 『タイムギャル』のすべてが堪能できる
ナビゲーション機能と同様に、追加で購入しなければならないが、アーケード版開発時の資料を閲覧することもできる。
メインキャラクターのレイカとルーダのほかにも、各時代に登場するキャラクターの資料が多数収録されている。
購入した人だけの特典なのでぼかしているが、こういった具合に資料が並ぶ。1枚ずつ拡大してみることも、もちろん可能だ
なお、過去に発売されたコンシューマー機でのリメイクは、販売本数が少なく、現在はプレミア価格で中古市場に出回っているそうだ。
なかなか手が出ずにいた当時のプレイヤーも、このスマホ版で思う存分プレイできるだろう。
初プレイの筆者も、近年の萌えとは違うかわいらしさがあるレイカの魅力に、どっぷりハマってしまった。
B.C.44でミスして、お尻を噛まれるレイカを何回も観たのはここだけの話だ。
- 使用した端末機種:iPhone 6s Plus
- OSのバージョン:iOS 9.3.2
- プレイ時間:約4時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.2
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