ターミネーター ジェニシス:未来戦争【ゲームレビュー】

映画『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』を原作としたMMOストラテジー『ターミネーター ジェニシス:未来戦争』がリリースされた。プレイヤーは抵抗軍(人類)とスカイネット(機械軍)のいずれか好きな陣営でプレイでき、途中で相手側に寝返ることができるなど、自由度の高いストラテジーとなっている。

抵抗軍と機械軍の争いを描くMMOストラテジー

本作は、2015年に公開されたターミネーターシリーズのリブート作『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』を題材とした作品。人類と機械が争う世界を舞台に、好きな陣営に立って戦いに参加できるMMOストラテジーとなっている。

抵抗軍はジョン・コナーが行方不明に、機械軍は人工知能「スカイネット」の主要コアがオフラインとなっており、ともに体制が崩壊したところからプレイヤーが参戦。

抵抗軍はスカイネットの再起動を阻止、機械軍は人類の息の根を止めることを目的としており、プレイヤーは好きな陣営を選んでプレイすることが可能だ。

抵抗軍と機械軍、どちらに参加してもゲーム性や進めやすさに差はないため、好きな陣営を選んでOK。基地の見た目や使用する部隊の名称などが異なるようだ

多彩な施設を建設して戦力強化!

本作の基本的な流れは、基地の施設を整備して戦力を強化し、世界地図上に展開する反対陣営の基地を侵略するというストラテジー系ゲームではオーソドックスなタイプだ。

施設の建設や強化は、指示を出して、指定の時間が経過すると完了する。

課金通貨を消費すれば、その時間を待たずに一瞬で完了させることができるのも、この手のゲームによくあるシステムだろう。

また、残り時間が5:00を切ると、無料で建設・強化を終わらせることができるので、ストラテジー初心者のプレイヤーでも、序盤はスムーズに進められそうだ。

例えば弾薬庫を強化すれば、弾薬の生産スピードと貯蔵量がアップ。連戦にも耐えられるよう弾薬を確保するためには欠かせない施設だ

新兵訓練所は、さまざまな兵士たちを生成することができ、戦力アップの要となる施設。

兵士の種類は数多く用意されており、訓練所のレベルを上げていくことで生成できる兵種がアンロックされていく仕組みとなっている。

兵士の能力は種類によってさまざま。攻撃力や弾薬の消費量といったステータスのほか、兵種同士の相性も存在する

ほかにも、研究所や医療施設、発電所など、いろいろな施設が建設でき、それぞれが重要な役割を担っている。

施設のレベルが上がるにつれ、強化に必要な時間が増えていくため、建設や強化は常に行うことが重要となりそうだ。

リアルタイムにしのぎを削るPvP

基地で戦力を整えつつ、同時に敵勢力のプレイヤーとの戦闘を進めていくことになる。

膨大なマップ上に、各プレイヤーの基地が点在しており、リアルタイムに戦況が動いているのだ。

世界中のプレイヤーが基地を展開し、攻防を繰り広げている。敵勢力に向けて部隊を送り込み、壊滅させていく

プレイヤーの基地の他にも、石油精製所などの土地があり、部隊を送り占領することで部隊を動かすための燃料などが獲得できる。

部隊の到着にも一定の時間が必要だ。施設の建設と同様、5:00以内ならば短縮することができ、すぐに到着させられる

戦果の報告はメールボックスに送られてくる。獲得した戦利品を確認する際に活用しよう

この戦場を有利に生き抜くには、各種ブーストアイテムを使用する。

一時的に基地への攻撃を防ぐことができる「エネルギードーム」や、部隊の能力を強化するものなど、これまた多彩なアイテムが用意されている。

ブーストアイテムは戦場だけでなく、基地での生産などに働くものも。課金通貨を必要とするため、使い放題というわけにはいかないのは残念なところ

随所にちりばめられたターミネーターの世界観を堪能!

本作の見どころは何といっても、『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』の雰囲気が色濃く表れた世界観だろう。

建設や戦場でさまざまなスキルを発揮する指揮官には、映画に登場したキャラクターたちが登場するのだ。

アーノルド・シュワルツェネッガー氏が演じるターミネーター・T-800ももちろん登場! 原作では、シリーズの主要人物であるサラ・コナーを守る守護者として活躍する

指揮官は、陣営ごとに異なるキャラクターが登場するのだが、本作は専用のアイテムを使用すれば、所属する陣営をいつでも切り替えることができるのが独特なところといえる。

人類を裏切り、機械軍とともに人類を滅亡させる戦いに参加するといった、原作映画にはなかったストーリーを自ら演じるような体験ができるわけだ。

両陣営で施設の種類は共通のため、進行状況は引き継がれる。原作では人類の敵として描かれるスカイネット側の人員としてプレイできるのはうれしいところだ

とはいえ、リアルタイムストラテジー(RTS)というゲーム性のため、ストーリーをじっくりと楽しめるような仕組みはなく、あくまでターミネーターの世界観を軽く味わえる程度。

序盤はクエストに沿って進めていけば、全体的な流れが把握できるつくりになっているので、ターミネーターシリーズファンのRTS入門としては、かなりおすすめできる作品となっている。

  • 使用した端末機種:iPhone 6s
  • iOSのバージョン:10.3.1
  • プレイ時間:約3時間30分
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.1

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