サプライズが次々と発生するぶっ飛びパズルアクション!
インディーゲームの祭典「BitSummit」で2014年に発表されて以来、長らく「幻のタイトル」ともいわれてきた『Million Onion Hotel』が、ついにリリース!
ジャジーなサウンドとドット絵によって表現されたオリジナリティーあふれる世界観により、ブラックユーモアたっぷりのアクションパズル&ポエム(?)に仕上がっている。
オニオンホテルの住人「ピース博士」の発明品が、さまざまな騒動にからんでくる!? セピア調でノスタルジックが雰囲気だが、実際にゲームを始めてみると……
ゲームの舞台となるのは、アティラノ国とコッチラーノ国の国境付近にある、摩訶不思議なホテルだ。その名物は、ひと口飲むだけで幸せになれる不思議なスープ「マジックオニオンスープ」。
パズルをプレイしてステージが進むと、10ステージごとにこのスープにまつわる奇妙なストーリーが展開していく。
本作のパズルは、5×5=25のマスに出現するさまざまなキャラクターをタップして消していくという、ごくシンプルなもの。
序盤は、畑に生えてくるマジックオニオンを消していく。タップするときに聞こえる「フン♪フン♪フン♪」というサウンドが印象的だ。ビジュアルやサウンドのイメージとは違って、意外に忙しい操作感となっている
キャラクターを消したマスは赤く変化し、これが一列そろうとステージレベルがアップ。赤いマスがリセットされてゲームが進行する(その際には、制限時間の延長アイテムも出現)。
またタテヨコ、あるいはナナメで2列を同時にそろえればダブルとなり、フィーバーベルが出現。これをタップするとフィーバータイムが発動する。このときに出現するフルーツをタップすれば高得点のチャンスだ。
フィーバータイム中に列をそろえると、チェリーやバナナ、グレープ、スイカなどのフルーツが大量に出現する。高得点ゲットを狙え!
さらに、時にはボスキャラクターとのバトルも発生! うまく退治できないと、持ちタイムが大幅に削られてしまうというスリルが待ち構えている。
ボスバトルではオニオンナイトが大活躍!
特定のステージレベルに到達するごとに発生するボスバトル。周囲のマジックオニオンをタップして攻撃を行い、相手のHPを削り切れば大量のボーナススコアを獲得できる。
ただし、制限時間内に撃退できない場合には、逃げられてしまってボーナスをフイにしてしまう。
また、ボスが画面の外から飛び込んでくる際にマジックオニオンなどが下敷きになると、画面左上の持ち時間がごっそりと削り取られてしまう。
こちらは、最初に遭遇することになるボス「ヒックリさん」。荒地で農作物を育てるために作られた家庭用タマネギ型開拓ロボだが、現在は侵入者を撃退する警備モードで作動中!
このボス戦で活躍するのが、ヤリを手にした「オニオンナイト」。マス上でタップすることで効率よくボスを攻撃できるほか、列をそろえたときにはマスの外にも登場。
これをタップすることで、シューティングゲームのボムのように大ダメージを与えることができる。
なぜ、攻撃用の機械がタマネギの姿をしているのか? 通常のオニオンナイトよりも、さらに強力なタイプも存在するらしい?
2番目に登場する強敵「ヤスダさん」。6体のオニオンナイトがずらりと並び、頼もしい限りだ。ちなみに、こいつは画面を左右に走り回り、持ちタイムを大幅に削っていってしまう。筆者が特に手こずった強敵の1つだ
多彩なキャラクターと特有のギミックに注目!
基本となるマジックオニオンのほかに、畑のマスには多種多様なキャラクターが出現する。それぞれにひもづいたギミックを理解しておくと、よりスムーズにゲームを進められるようになるだろう。
タイマーオニオン
手持ちタイムを増やしてくれる。通常は1つにつき10秒のプラスだが、ダブルではタイマーオニオンが2つ出現。さらに追加タイムの量もアップする
フィーバーベル
タテ、ヨコ、ナナメのいずれかで2列を同時に消すと出現するフィーバーベル。これを消すと、フルーツが大量に出現するフィーバータイムに突入する
オジャマー
序盤でも登場するオジャマー。1回のタップでは転ぶだけ。合計2回タップしないと消すことができない
クリンクリン
地面からにゅっと柄を突き出して出現するクリンクリン。3回タップしないと消すことができない。そのまま放置していると、周囲の赤いマスを通常のマスに戻してしまう
オニオンキング
4つのマスを占拠するオニオンキング。タップ連打で倒すと4体のマジックオニオンに分裂する
これらのほかにも、いくつかのドッキリギミックが用意されている。例えば、居眠りをしてそのマスを使えなくしてしまう変わり種のオニオンや、盤面を素早く走り回るイーターなど。
また、傘を開いて降ってくる爆弾を防ぐなどの仕掛けも用意されている。
上から降ってくる爆弾を防がないと、手持ちのタイムが減少してしまう。タップしたまま指を保持すれば、傘が開いて爆発を防止できる
外周から内側へと高速で移動するイーター。その姿はまるで、あの名作ゲームの……。撃破するには2回タップする必要があり、手間取りそうな相手ではあるが、そのぶん狙ったマスで消せるというメリットも
これらのキャラクターは、ホーム画面の「Story Card」からチェックすることができる。ただし何らかの条件をクリアしないと、詳細を確認できないようになっているので、じっくりとアンロックしていこう!
コアゲーマーならスコアランキングにチャレンジ!
ゲームオーバー時のスコアは、ハイスコアとして記録される。また、GameCenterと同期すればオンラインでのランキング争いも楽しめる。
2時間ほどプレイした時点での筆者のベストスコア。最初にプレイしたときは20,260点だったので、やればやるほどスコアが伸びる! ただし、うまくなればなるほど、当然ながらプレイ時間は伸びていく。どれだけ集中力を維持できるかが勝負だ
もちろんパズル要素はあるものの、むしろ「モグラたたき」のようなタップのテクニックと瞬時の判断を求められるのが、本作ならではの妙味。
とにかく、次に何が起こるか予想もつかない、ビックリ箱のようにエキサイティングなタイトルなのだ。
ストーリーのその先も気になるところだが、難易度は意外に高い。指を激しく動かして操作宇するので、電車の中などでプレイするのはためらわれるところだが、それだけじっくりと楽しめるといえるだろう。
なごやかに食事を楽しむシーンから、怒とうのような驚きのストーリーが次々と繰り広げられていく。その衝撃は、実際に遊んでみて確かめてほしい
- 使用した端末機種:iPhone 6
- OSのバージョン:iOS 10.3.3
- プレイ時間:約2時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
(C) 2017 Onion Games, K.K.