【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

『恥を受け入れてこそ、一つ大きな人間になれる。』 ー出川哲郎(芸人)

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9月26日深夜。

ドラブラがオンラインのゲームショウにて紹介された。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

まさかのうちの会長、遊大の顔出しも驚いたものだが、結論的にはYOUTUBEの同時接続もすごいことになっており、大盛況のうちに幕を閉じた。

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それはとてもいい話なのだが、我が今日言いたいのはそんなことではない。

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 今日はこれについて話したいと思う。

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■トーナメント開催について

【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

9月某日、運営から代理店を通じて我に連絡がきた。

「ドラブラでトーナメントを開始するので参加&コメント動画を欲しい」

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こんな感じのざっくりした内容だった。

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そもそも何度も書いていることなのだが、

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

我の戦闘力というのは17万あたり。

お世辞でも最前線は難しい戦闘力である。

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遊大に前のゲームで世話になり、それが縁で入れてもらっているに他ならない。

この戦闘力ではトップチームに君臨するVVIPとして恥ずかしいと思う輩もいるかもしれない。

だがVVIPはそんな戦闘力の者でも、トップチームであろうと喜んで受け入れてくれている、非常にありがたい存在のチームだ。

我としてもサークル戦における「声出し」で少しでも状況報告などで役に立てればとやっているし、我と同じくらいの戦闘力の者も大多数いる。

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だがしかし、そんな輩がVVIPを代表してコメントを表明するなどなんとおこがましいことだろう。

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逆に考えると、コメントによってVVIPの宣伝になるのでは。

これでサークル戦の時に声出ししている以外でも役に立てるのではなかろうか。

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ならばやることは一つ。

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VVIPの宣伝部長として、我がここで一つガツンとかますこと、そう。

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人々の心にインパクトを残すことが、VVIPにとって良いことになるのではないかと。

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我は動画を撮ることを了承した。

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他の者たちもコメントを出すということだったが、誰がコメントを出すのかは知らない。

ドラブラでコメントを出すような人と言えば群雄割拠の有名人たちだろう。

そんな猛者たちがただのコメントを出してくるはずがない。

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我は試行錯誤を練った。

3時間リテイクを繰り返し、練りに練ったコメント動画は一周回って、

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

犯行声明になっていた。

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よし、これならばインパクトを残せる。

あとは台本だ。

他のコメンテイター達とは一線を画さねばならぬ。

ならば、音声と字幕を「反王の声」「心の声」に分けてみてはどうか。

我はそれを実施した。

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よし、中々いい動画ができた。

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そして随所にVVIPのロゴを載せてVVIPを印象付けようと試みた。

動画の最後はVVIPのPVに風に作り、

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

音楽も字幕もバッチリつけた。

これで何とかインパクトを残せる動画になった。

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■実際の動画

いつ出るか、どのようにしてコメントが出るのかも伝えられていなかったが、9月26日、生放送の前に突如Discordにて仲間から連絡がくる。

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「さすが反王様wwww」

「やっちゃってますなーwwww」

「がんばれ反王様wwww」

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そんなコメントが我宛てに届く。

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どうやら我のコメントがTwitterで公式から出たらしい。

他のコメンテイターの動画を見てみることにした。

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動画の全貌はこちらだ。

まずはこのTwitterの動画を見てから次を読んでもらいたい。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

もうMMO界隈では言わずもがな、ペイ様。

彼が出てくることは想定内の範囲だった。

破天荒で有名な彼。

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だが想定外だったのは。

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至って真面目な内容であったこと。

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嫌な予感がする。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

続いてもしょのり。

これもドラブラをやっていれば誰もが知っている有名プレイヤーだ。

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写真ではなく、キャラクターのエモーションを使って可愛く演出している。

そしてその内容に至っては。

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とことん真面目な内容であった。

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悪寒が走る。

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まだ時間は長い、明らかに我以外にもう1、2名はコメントしている。

誰だ。

次は誰なんだ。

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考える間も無く突如スマホの画面に映し出されたのは、

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

我の犯行声明であった。

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死にたい。

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しかも今気付いたのだが。

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やたらと我だけ長い。

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そして挙句の果てに、途中並びに最後の動画はバッサリとカットされていたという。

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やってしまった。

これは盛大にやってしまった。

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むしろVVIPの名を出さずにただのドラブラに対する謎の犯行声明文として動画を作ればよかったのではないか。

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いや、むしろ我ではなく遊大こそコメントを出すべきではなかったのか。

やるせない憤怒が我の心を蝕んだ。

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だが我が終わっても残り尺がある。

なるほど、我よりもとんでもないコメントが出ているはずだ。

オチは誰なのだろうか。

我がオチでなくてもいい、ここはしっかりとフリとしての役割を果たせるのであれば、この動画も成仏できるというものだ。

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そして我の地獄のような時間が終わった後、画面に現れたのは

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

ハイビス。

しかも動いている動画ではなく静止画での登場。

さすがビス王と呼ばれることだけある男。

そのコメントはインパクトのあるものだろう、我は期待して見ていた。

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ハイビス

「みなさん、こんにちは。

黒月サーバーでプレイしています、ハイビスです。

来る10月2日、ドラブラ初のトーナメント大会に、

出場いたします。

10月2日、22時より、ドラブラ初の、

トーナメント大会が、行われます。

皆様も、是非参加して、熱い、

大会の、1ページを、刻みましょう。」

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真面目な内容だった。

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しかも何というか、もう一度聞いてもらえればわかるのだが、まるで学級委員長がお昼の放送をするかのような、完全なる台本読み。

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何故この並びにした、ドラブラ運営。

何故4名の動画を見て、この並びにしたのだ。

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振り返ろう。

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合計4名のコメンテイター。

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①ペイ様

②もしょのり

③我

④ハイビス

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順番はこうだ。

並びとして

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①宣伝

②宣伝

③犯行声明

④宣伝

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おかしい。

何かがおかしい。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

何故貴殿がコメントを出さなかったし。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

あのスーパーイラストレーター、しうまいからもいじり引用リツイートが飛ぶし。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

うちのチームツイートからも何故か苦笑されるし。

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【コード:ドラゴンブラッド】トーナメントコメントの罠

頑張ってという、ドラブラのトーナメント自体を頑張るのか、はたまたもっとコメントをちゃんとしろという意味なのか枕を涙で濡らす夜。

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インパクトのあるコメントを。

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結論として我の心に大きなインパクトを残し、ドラブラのトーナメント開会宣言は幕を閉じたのである。

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さて、仲間募集、頑張ろう。

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以上。