サイドビューアクションシューティングとペット育成の融合
昔懐かしのサイドビュータイプのアクションゲームとなっている本作。ドット絵の2Dゲームということで、見た目とタイトルは往年の名作『スーパーマリオブラザーズ』を思わせる。こういったテイストのゲームは意外に数多く制作されているが、本作では育成したペットをつれて冒険するという要素を追加することで、独特のプレイ感覚を実現している。グラフィックと音楽はあくまでもレトロ風味だが、意外に奥深い新たなゲーム性が隠されているのだ。
多彩なペットがプレイヤーをサポート
ゲームそのものはステージクリア型のオーソドックスなアクションで、プレイヤーが操作する勇者は左右の移動と攻撃、ジャンプの操作でさまざまな障害をクリアしていく。各ステージに3つ置かれた星や、コインを集めつつ、鍵を見つけ出して扉にたどり着けばステージクリアだ。それぞれのステージには多種多様な仕掛けと敵が配置されていて、勇者の体力がなくなるとステージの最初からやり直しとなる。
タイトル画面からアクセスできるペット図鑑によると、ゲーム中では全部で48種類のペットが登場してプレイヤーをサポートしてくれる。いずれのステージでも、空中型のペット1体と地上型のペット1体の計2体を連れていくことが可能で、それぞれが自動で敵を攻撃してくれる。ペットのステータス次第でステージの難易度が変化するほど、プレイヤーにとって重要な存在だ。
シンプルなゲーム性でチュートリアルは最小限
ゲームを始めると導入部のデモが始まり、本作のストーリーが語られる。といっても、ドラゴンにさらわれた姫を助けに行くという、ありふれた筋書きがコメディタッチで展開するだけなので、真剣に見ておく必要はない。
シンプルなゲーム性なので特別なチュートリアルはなく、立て看板でギミックの説明がされるのみ。プレイを妨げるものではないので快適だ。ただし、立て看板やロード中のヒント画面のテキストには誤字脱字が目立つ上に、勇者の性能など明らかに説明不足な部分も少なくない。このあたりは海外の開発チームが頑張って日本語化を行ったためかと想像するが、できれば速やかな修正をお願いしたいところだ。
リトライを繰り返して攻略法を見つけていく「死にゲー」ならではの楽しさ
ステージ全体を俯瞰してチェックすることができないので、初めて挑戦するステージをいきなりクリアするのは難しい。無課金でのプレイだと「死にゲー」」のようなゲームバランスだ。なお、時間経過でコインがたまるシステムがあるので、ステージのリピートと組み合わせてなるべく多くのコインを集め、勇者やペットをとにかく強化・育成しよう。
強化と育成のシステムは少し入り組んでいる。まずは各ステージをクリアすることで、プレイヤーレベルを上げることができる。これは、装備武器の制限にかかわる数値となっている。装備する武器はコインで新たに購入できるほか、コインを使って武器自体のレベルを上げることも可能。また、ペットはコインで卵を買って増やすことができ、さらに食材かコインを集めてレベルを上げることができる。食材は敵を倒すことで手に入ることがある。
さらに、複数の勇者を使い分けることも可能。新しい勇者はコインで購入する形式だが、お試しで未入手の勇者を使えるステージも存在する。
やり込み度が高く遊びの要素は多いが…
本作はiOS向けのタイトルで、Game Centerにも対応している。数々のギミックを解き、敵を倒しながらゴールを目指す、オーソドックスなアクションゲームとしての面白さはしっかりと用意されている。また操作性も悪くない。しかし、最初から敵が固くて難易度が高く、ストーリーがチープで勇者が戦う理由が希薄なため、個人的にはプレイのモチベーションが上がりにくいと感じた。単調なBGMも気になるところだが、これがクセになるという人もいるだろう。
ステージのバリエーションが多彩で育成要素も充実しているため、本作のやり込み度はかなり高い。あとはプレイを続けたいと思わせる味つけさえあれば、万人におすすめできるのだが、まずはスマホで古き良きアクションゲームを遊びたいという方に遊んでほしいタイトルだ。
- 使用した端末機種: iPhone 6 Plus
- OSのバージョン: iOS 8.4
- プレイ時間:約3時間
- 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.1
- 課金総額:0円
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