Lifeline:クライシス・ライン【ゲームレビュー】

ゲームブック形式のデジタルアドベンチャー『Lifeline』シリーズの5作目が登場。今回は、おなじみの緑の生物「グリーンズ」に関する新たな物語がメイン。シリーズファンなら見逃せない内容だ。

Lifelineシリーズの5作目はミステリー! 殺人事件の謎を追え!!

今回の主人公は、テキサス州の刑事アレックス。

プレイヤーは「HELPTEXT」というコミュニケーションアプリのオペレータ役で、事件に巻き込まれていく彼に指示を送ってサポートしていくことになる。

シリーズおなじみのリアルタイムで進行するお話と、緊張感のある雰囲気はそのままに、事件の捜査という推理要素の色が強くなった作品だ。

本作でもこれまで同様、危機に陥る主人公に、プレイヤーが選択肢で指示を出していく。変わらぬテキストのみのシナリオ進行だが、これが想像力をかき立ててくれる

リアルタイム連動要素も健在。「1時間くらいしたら連絡する」といわれると、本当に1時間後に返答がくる

グリーンズが再登場!?

シリーズ5作目ではあるが、本作では新たな主人公を立てていることもあり、ストーリー自体のつながりはない。そのため、前作までをプレイしていなくても楽しむことができるだろう。

一方で、ストーリーは『Lifeline』シリーズにおける敵ともいえる緑の生物「グリーンズ」に関わる新たなもの。

シリーズのファン、特に初期の作品が好きな方にとっては必見の内容だ。

物語のカギを握る「緑の目をした女」。両手から火を出したり、テレポートしたり、明らかに人間ではないようだが……

女の命令で、アレックスは弁護士「ジェイソン・レダー」を殺害した犯人と、不思議な力を持つクリスタルを探すことになる。真相へたどり着くにはプレイヤーのサポートが不可欠だ

UIの変化で臨場感アップ!

本作はチャットアプリを利用しているという設定だけあり、UIが某コミュニケーションツールのような見た目に変わっている。

誰が話しているかがひと目で見えるようになっているので、チャットで「会話している感」が増しているのが面白いところ。

前作とのUIの比較。これまでのシリーズは、主人公が一方的に語りかけてくるような見え方が強かった

音声マークが付くと主人公が音声入力によりチャットしている状態、緑は第三者の話した内容を示す。こうしたアバターから得られる情報があることで、その場の情景が浮か上がりやすくなっている

情報を集めて事件を推理しよう

事件の捜査をメインに行っていく本作では、数多ある情報を整理し、犯人を推理していく探偵のような役割を楽しむことができる。

アレックスの相棒として、事件の真相に迫っていく。捜査情報を教えてくれるが、質問内容でもらえる情報が変わってくるようだ

Apple Watchとの連携も可能

本作でも、Apple Watchとの連携機能が搭載されている。

ゲームをインストールしたiPhoneとペアリングすることで、Apple Watch上で本作をプレイすることが可能だ。

ペアリングの手順

  1. iPhone で Watch Appを開く
  2. デバイスをペアリングする
  3. Apple WatchのペアリングアニメーションにiPhoneをかざす
  4. Appを同期する

Apple Watch自体の画面は小さいが、表示されるテキストは大きい。問題なくプレイ可能だ

推理小説の名探偵になれる作品

本作はこれまでのシリーズに比べ、ミステリー要素がより濃くなっている。

現場に赴かずに状況を聞いて推理する、小説の名探偵のような気分を味わうことができるのが特徴的。

毛色は若干変わっているものの、選択肢で展開が変わるシステムや緊張感あるシナリオなど、シリーズならではの要素もきちんと踏襲されている。

お話自体も非常に続きが気になる面白さなので、シリーズファンはもちろん、本作で初めてプレイする人も十分楽しめる内容だ。

  • 使用した端末機種:iPhone 6s / Apple Watch
  • OSのバージョン:iOS 9.3.1 / 2.2.1
  • プレイ時間:約3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0

(C) 3 Minute Games, LLC