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ゲーム公式Discordコミュニティの活用事例5選【スト6・原神・カゲマス】

Discordコミュニティといえば海外ゲームのイメージが強いですが、昨今は日本のゲームにも浸透しつつあります。本記事では、企業が活用している公式(公認)Discordの中から、とりわけ特徴的だったり、参考になったりするゲームコミュニティ事例を紹介していきます。ゲームのコミュニティをはじめてみたい企業の方はぜひチェックしてみてください。

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ゲーム公式Discordコミュニティの活用事例5選【スト6・原神・カゲマス】

ゲームの秀逸なDiscordコミュニティ事例をご紹介!

Discordは招待制、かつボイスチャット機能やBOTによる拡張性を備えており、コミュニティの中でもとりわけゲームコミュニティと相性が良いです。

コロナ禍を経た昨今では、ゲームはコミュニケーションツールとしての役割も担いつつあり、日本のゲームでも様々なDiscordコミュニティが開設されています。

ここでは、主に企業が運営するゲームの公式(公認)Discordの中でも、特に規模の大きいものや特徴的な試みを行っているコミュニティ事例をご紹介。

Discordコミュニティに興味がある方、ゲームへの導入を考えている企業の方などは参考にしてください。

■目次

・ゲームのDiscordコミュニティ活用事例 5選
 └ストリートファイター6(格闘ゲーム)
 └遊戯王 リモートデュエル(DCG/TCG)
 └原神(RPG)
 └オリエント・アルカディア(RPG)
 └陰の実力者になりたくて!マスターガーデン(RPG)Discordコミュニティの運用をご検討中の企業様へ

ストリートファイター6

ストリートファイターに限りませんが、コロナ禍以降、格闘ゲーム業界はオンライン大会が主流になっています。

この運用に一役買っているのがDiscordです。

大会参加者をDiscordに招待し、参加チームやブロックごとにチャンネルを分けることで、大会の進行具合に応じてアナウンスができます。

運営側が参加者へタイムスケジュールに沿って試合開始をアナウンス。参加側は試合結果を報告することでトーナメントが進行していく

加えて、参加側がボイスチャットできる点もメリット。リアルタイムでチームメンバーの応援やアドバイスができたり、優勝者にインタビューができたりも可能です。

招待制、細かいチャンネル分け、VCなど、まさにDiscordの魅力を最大限活用できるのが格闘ゲームと言えます。

プロゲーマーチームFAVなどはよくオンライン大会を実施している

とりわけ最新作の『ストリートファイター6』では、人気配信者とプロゲーマーがチームを組んで、応援しながら熱い戦いを繰り広げる大会が定着しています。

試合の一挙手一投足を各ストリーマーが見守り、ボイスチャットで応援するため、大会の熱が臨場感ある形で視聴者にも伝わります。

これにより、普段格闘ゲームに触れない配信者のファンに、”これぞ格ゲー”という面白さを拡散し大成功となっています。

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遊戯王 リモートデュエル

KONAMIが運営する『遊戯王』の公式Discord。デュエリストたちがリモートでバトルを行うことに特化したコミュニティです。

Discord内では毎週大会が開かれており、その参加・交流の場としてコミュニティが用いられています。

スマホゲームの『デュエルリンクス』はもちろん、TCGの『デュエルモンスターズ』や『ラッシュデュエル』も含まれているところが特徴。

コロナ禍で面と向かって戦えなくなったファンたちの受け皿として活躍し、収まった現在も大会参加手段として定着しています。

公式の大会の練習の場として交流会も開催。交流のきっかけとして非常にうまい手

大会実施・運営はもちろんのこと、参加ガイドのわかりやすさが「さすが公式」であると感じました。

「リモートでデュエルをする」という初見さんにはハードルが高そうなことを手厚い説明で緩和しているところは非常に参考になります。

「外に出られない」「身近に遊んでいる人がいない」といったコンテンツとして弱点になりうる要素を、見事にフォローしているコミュニティです。

参加の流れが画像つきで解説されていてとてもわかりやすい

リアルのカードゲームをリモートでプレイするにはカメラが不可欠。そういったセッティングの仕方までアテンドしてくれている

原神(日本語非対応)

日本はもちろん、世界中で大ヒット中の『原神』。公式のDiscordコミュニティが開設されており、ゲームコミュニティとして世界最大級の規模を誇っています。

参加者は驚異の140万人超え。ただしこれは複数国の海外ユーザーを含めての数字

原神は海外版が先にリリースされていることもあり、多くの国のユーザーが集うDiscordになっています。

選択言語も多岐に渡り、各言語ごとの運営が行われています。ただし、肝心の日本語に対応していないところはご注意を。

参加前に言語を選ぶことができ、それに応じたチャンネルが開放される。つまり、1つのサーバーでも言語ごとにコミュニティを分けることが可能となる

原神コミュニティでは、雑談や攻略談義はもちろん、ゲームと連動したDiscord内イベントも開催されています。

ミッションとしてユーザーの投稿を促す形式で、ゲームIDもあわせて募ることで、Discordのイベントでありながらゲーム内報酬が得られるところが魅力。

最近では、レースイベントのクリア画面をゲームIDとともに投稿するイベントを実施。多数の投稿を確認

原神Discordは施策として特別なことはさほどしていませんが、コミュニティ内でユーザーを言語で分け、うまく管理しているところや、あまりコストをかけずに投稿したくなる仕組みをきちんと設けているところは参考になります。

オリエント・アルカディア

『オリエント・アルカディア』は、2022年にリリースされた三国志系放置RPGです。

魅力的なキャラクターとほどよい放置感、戦略性などからスマッシュヒットとなった本作にも公式Discordが存在しています。

参加者は3万人超え。日本語のみのコミュニティとして十分な規模

元々Discordが盛んな海外から逆輸入された本作。コミュニティも海外スタイルで、”運営の前のめり感”が特徴的です。

ゲームと連動したイベントの実施はもちろん、「ユーザーからの質問に直接答える」「不具合への謝罪文を投稿する」など、とにかくユーザーと運営側の距離が近い印象です。

ユーザー、特に熱量の高い人たちは、「自分たちの意見が運営にちゃんと届いているか」を気にするので、運営側からの反応を得られることは好意的に捉えられる場合が多いです。

質問チャンネルには運営側のアカウントが降臨。答えられるものには即座に答えていく

不具合が多いと見るや、謝罪と方針を伝える文章と投稿。長文を投稿できるのはXにはないDiscordの魅力

普段から距離感近く良い関係を築くことで、なにかあったときに溜飲を下げたり、不満を抑える効果が期待できます。これは一般的なカスタマーサポートにはない魅力のように思います。

“運営が降臨する”オリエント・アルカディアのDiscordは、大手デベロッパーではできなそうなコミュニティの一例として印象的でした。

陰の実力者になりたくて!マスターガーデン

『陰の実力者になりたくて!』のスマホゲームとして2023年にヒットした本作にも公認Discordが存在します。

何を隠そう筆者も関わっている弊社のコミュニティ施策「ギルドロケット」で運用しているタイトルで、非常に賑わっています。

参加者は約9万人。日本語単独のコミュニティとしては、最大級であると自負しています

ゲームと密接に連動した施策を展開しており、多くのユーザーをコミュニティへ誘導し、多彩なイベントで活性化。楽しみながら定着してもらっています。

Discord連動キャンペーンを毎月のように運用中。コミュニティやゲーム内で特定のミッションをこなすことでポイントを稼ぎ、目標を達成するとゲーム内外で報酬が得られるといった内容

もう1つの特徴は、サポートの手厚さ。

ゲームをやり込んだ管理人が、不具合報告に逐一対応したり、ユーザーと面白おかしく交流したりと程よい距離感でユーザーとゲーム運営の間に入っています。

オリアカのように運営が矢面に立つのは難しいというゲームデベロッパーさんが多いところで、愛される管理人となることで、交流の活性化と炎上防止の両方を担っています。

管理人である1号のプレイ日記も好評

管理人の親しみやすさと真摯に向き合う姿、「ゲームわかってる感」などはユーザーの信頼を得ます。

コミュニティを円滑に管理する上では、管理人の存在も重要であると実感しています。

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ゲーム公式Discordコミュニティの活用事例5選【スト6・原神・カゲマス】

Discord記事監修:ささもん(Appliv Games)

ゲームライター歴10年。ゲーム公認Discordコミュニティの管理人として、数万人規模のサーバー運用経験あり。

ゲームはジャンル問わずプレイするが、その中でもゴルフゲームが得意。解説役としてテレビにも出演。

書籍「Discord活用ガイド」(2023年7月6日発売)では、IP公認コミュニティを成功に導いたDiscord運用者としてインタビューも受けている。