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これから出てくる期待のVRゴーグル3選

VR元年と呼ばれる2016年も、6月が終わりを迎えいよいよ後半戦。年末にかけて、新しいVRゴーグルが続々と登場する予定だ。この記事では、7月以降に発売が予定されているVRゴーグルを先行体験。期待のVRゴーグルの詳細に迫る。

独自コンテンツに注目! コンパクトな折りたたみ式も登場

今回紹介する発売予定のVRゴーグルのうち、2つは玩具メーカーが手がける製品。どちらも、ゴーグル本体だけでなく、独自のVRコンテンツを準備している。

さまざまな玩具を世に送り出してきた各社が、そのノウハウをどのようにVRに落とし込んでいるのか、期待したいところだ。

さらに、VRグッズの輸入・販売を展開するInfoLensからは、ポケットサイズの折りたたみ式VRゴーグルが登場。

次々に新製品が登場するVR業界において、どういった差別化が図られているか、実際に体験した模様をお届けしていく。

BotsNew VR

「BotsNew VR」は、玩具メーカーのメガハウスから、8月下旬に発売予定のVRゴーグル。

同社は、昨年にもポリエチレン製のVRゴーグル「BotsNew」を発売している。

新製品のBotsNew VRは大幅にブラッシュアップされており、より高い没入感でVRコンテンツを楽しむことが可能だ。

まず注目したいのが、数少ないヘッドフォン一体型である点。本体に収納されているカールケーブルとスマホを接続することでヘッドフォンからサウンドを聞くことができる。

ヘッドフォンのヘッドバンド部は、ある程度長さの調整が可能。耳をしっかり覆うようにすれば、コンテンツにしっかり没頭できる

通常なら、スマホに手持ちのイヤホンをつなぐ必要があるので、どうしてもケーブルが気になってしまう部分が解消されており、没入感を高めることにひと役買っている。

スマホをセットする部分は、じゅうぶんな大きさが設けられており、4.0~6.0インチサイズの端末まで対応。現在、普及しているほとんどのスマホで利用できそうだ。

両側面にはレンズとスマホ間の、上面には両レンズ間の距離を調整するダイヤルを配備。さらに、ゴーグル本体のバンドはマジックテープで長さを調整でき、誰でも快適なVR体験ができるよう設計されているようだ

付属コントローラーはジェスチャー感知

BotsNew VRには、本体の他に、ジェスチャーによる操作を実現するコントローラー「ボッツニューコントローラー」が2つ付属。

実際に手を動かして、シューティングゲームの射撃やリロード操作を行ったり、水中を泳いだりといった操作を対応アプリ内で体験することができる。

プラスチック製ボッツニューコントローラー。描かれた模様をスマホのカメラが認識して、手の動きを読み取る仕組みだ

※写真は開発中のものです。仕様やデザインは、実際には変更になる場合があります。

VRゴーグルにコントローラーが付属していること自体が珍しい上に、ジェスチャー感知タイプのものとなると、他には見当たらない。

視線の向きだけで操作することが多いスマホVRコンテンツに、手の動きで介入できるのは非常に新鮮な体験。「360度究極仮想現実体験機」の売り文句もうなずける。

コントローラーを使って操作をしているところ。傍から見るとあやしい人と思えるが、ゴーグル越しにゾンビと戦っている最中だ

インタラクティブVRコンテンツを準備中

ジェスチャー感知のコントローラーが付属するということで、気になるのはどういったアプリを遊ぶことができるのかだ。

配信が予定されている対応アプリを先行体験させてもらったので、紹介していこう。

からあげキャッチ

『からあげキャッチ』は、飛んでくるからあげを頭で、レモンを手で受け止めるアクションゲーム。ゴーグルを通して見ると、本当にからあげが飛んできているような感覚を味わえる。

頭と手、どちらで受け止めるか一瞬の判断を要求されるゲーム。お祭りの会場のような背景でからあげをキャッチするという、シュールな光景が面白い

ホラーシューティング

VRと相性抜群のホラーとシューティングを掛け合わせたゲーム。

真っ暗な視界の中からゾンビが出現し襲ってくるのは、まるでお化け屋敷に入ったような感覚だ。思わずゴーグルを外してしまうほどの恐怖を感じられる作品となっている。

暗闇からゾンビが次々に出現。素早く対処しないと、あっという間にゲームオーバーになってしまう

スペースシューティング

宇宙空間を舞台とした爽快感のあるシューティングゲーム。

近未来感を体験したい人におすすめしたい作品だ。

宇宙船に搭乗しているような視点で、敵機を撃ち落していく。照準の操作はもちろんボッツニューコントローラーで行う

アーバンコースター

仮想現実を体験するという観点で最も実感しやすいのが、ジェットコースターを疑似体験できる『アーバンコースター』。

VRゴーグルを通して見ているだけなのに、体が引っ張られるような感覚に襲われる、迫力満点のコンテンツだ。

街中をものすごいスピードで駆けずり回る。立ちながら見ると倒れてしまいかねないので、椅子に座っての視聴を推奨したい

水中遊泳

『水中遊泳』では、海中の生き物が活動するなかを泳いで回るコンテンツ。

小さい魚からクジラやサメなど、たくさんの生き物を至近距離で見ることができ、スキューバダイビングをしているような雰囲気。

映像だけでなく、ヘッドフォンからは海にもぐっているようなサウンドも楽しめる。他のコンテンツとは異なり、癒しを感じられるコンテンツとなっている

ボッツニューコントローラーで平泳ぎのような動作をすることで、自由に海中を泳ぐことができる。実際の泳ぎが苦手な人でも楽しめるだろう

ここに期待!

  • ヘッドフォン一体型で1ランク上のVR体験
  • ジェスチャー感知のコントローラーによる新たな操作感
  • コントローラーを活かした豊富な対応アプリ

発売日:8月下旬(予定)

価格:9,250円

『BotsNew VR』PV動画

JOY!VR 宇宙の旅人

タカラトミーからは、スティック型のコントローラーが付属した『JOY!VR 宇宙の旅人』が登場予定。「宇宙の旅人」の名のとおり、宇宙空間を旅する映像コンテンツが用意されている。

ゴーグル本体は、まだ開発段階とのことだが、ピント・レンズ間の調節がどちらもでき、現在の標準的な仕様はきっちり抑えている。

顔と接触する部分が広めに設けられているため、一般的なサイズのメガネなら着けたまま使用することができそうだ

コントローラーを片手に宇宙の旅へ

ゴーグルとともに開発されている映像コンテンツは、壮大な宇宙がテーマ。

Bluetoothによってスマホと接続するコントローラーを操り、自分の意思で自由自在に宇宙ツアーを楽しむことが可能だ。

手に収まりやすいスティック型のコントローラー。ゴーグル装着時は手元を見ることができないが、手の感触だけで操作することは十分可能だ

宇宙ツアーのコンテンツは、地球から飛び立つところから楽しめるので、実際に宇宙旅行へ出かける気分に浸ることができる。

宇宙を題材にしたVRコンテンツは、これまでにもいくつかリリースされているが、地球から始まり旅をするというのは新しい切り口。

地球から大気圏を突破する景色を堪能できる。宇宙空間を移動するだけでなく、惑星に降り立つことも

現実での宇宙旅行は、専門に扱う旅行会社が設立されたものの、運航開始が遅れている上に、費用も$250,000(およそ2,600万円)と一般的には手が出せない現状だ。

しかし、JOY!VRなら、自宅にいながら宇宙旅行を再現してくれる。

ここに期待!

  • ゴーグルを通して宇宙旅行を体験!
  • 宇宙以外にも恐竜や世界遺産などのコンテンツを予定
  • コントローラーを活かしたコンテンツに期待

発売日:2016年冬(予定)

価格:未定

STEALTH VR Pocket

最後に紹介するのは、5,000円以下で今買えるVRゴーグルカタログ(2016年夏:後編)で紹介した「STEALTH VR」から登場予定の、折りたたみ式VRゴーグル。

ひと目でわかる他のゴーグルとの違いは、折りたたむことで、手のひらに収まるほどコンパクトサイズになること。ポケットに入れて持ち運ぶことが可能だ。

折りたためば、スマホよりも小さいサイズになり、持ち運びに便利。バッグはもちろん、実際にポケットに入れることもできた

本体を開いて、スマホを差し込むだけですぐに使える手軽さ魅力。いつでもどこでも、VRコンテンツを楽しむことができる。

スマホを本体に収納することがないので、サイズが大きめの端末に対応している。iPhone 6s PlusやNexus 6Pなどの大画面スマホのユーザーにはうれしいポイントだ。

iPhone 6s Plusも画像のとおり装着可能。挟む力はあまり強くないので、手で支えながら使用することになる

シンプルな構造ながら、レンズ間やスマホまでの距離を調節することが出来るので、映像がすぐそこに実在しているように見え、しっかりとVR体験を味わえる。

各部の調節は、手で直接動かすしくみ。細かい調整はしにくいが、この手軽さで調節までちゃんとできるのは驚きだ

欠点としては、やはり頭に固定することができないこと。使用中は、常に手で支えないといけないため、長時間の使用は難しいだろう。

スマホも合わせるとそこそこの重さになるので、しばらく使っていると腕に疲労を感じてくる。長時間見続ける映像コンテンツには向いていない

それと引き換えに、ポケットに入る手軽さを実現していると考えれば、じゅうぶん納得することができる。

また、スマホを固定すると、画面に直接触れる部分があるため、雑に扱うとスマホのディスプレイに傷が付く可能性が高い。気になる人は、液晶フィルムを貼っておく方がいいだろう。

中心部分を挟むため、ディスプレイとの接触は避けられない。そんなにとがっているわけではないが、フィルムを貼ったほうが安心だ

他のゴーグルにはない、圧倒的なコンパクトさは見逃せないところ。ポケットやバッグに忍ばせて、外出先でも使用できるのは大きな利点だ。

友だち同士で面白いコンテンツを持ち寄って楽しむなど、VRを今までよりも身近な存在にしてくれるゴーグルと言えるだろう。

ここに期待!

  • ポケットにも入るサイズで持ち運びが楽
  • 幅広いサイズのスマホに対応

発売日:7月下旬~8月中旬(予定)

価格:未定

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